小泉防衛大臣が記者会見 ダボス会議への参加報告、現場での救命措置制限の緩和など(1月23日)
- 日本の防衛
2026-1-27 09:45
令和8(2026)年1月23日(金)09時53分~10時05分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、参議院別館3階防衛省政府控室で閣議後の会見を行った。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
ダボス会議参加について
今日は、冒頭は2件あります。まず一点目は、ダボス会議の参加について説明させていただきます。私は1月20日から21日までの日程で、日本の防衛大臣としては初めてとなりますが、世界経済フォーラムの年次総会、通称ダボス会議へ参加するためスイスを訪問しました。
ダボス会議では、日本の政策に係るセッションにおいて、各国からの参加者に対し、我が国の安全保障、防衛政策を説明したほか、ホスト国であるスイスのフィスター国防大臣、そしてオランダのブレーケルマンス国防大臣、そしてNATOのルッテ事務総長との会談を行いました。
スイスのフィスター国防大臣とは、民主主義、法の支配、人権の尊重、そしてルールに基づく国際秩序という共通の価値を有していることを改めて確認しました。そして、スイスと我が国において、私が先頭に立ってハイレベル交流を重ねながら、力による一方的な現状変更を許容しない旨を共に国際社会に対して示していきたいとお伝えをしました。
オランダのブレーケルマンス国防大臣とは、先般ACSAが署名に至ったことを歓迎し、引き続き日オランダの防衛協力を推進することで一致しました。オランダは、ロシアによるウクライナ侵略をはじめとして、世界の安全保障環境が一段と厳しさを増している中で、一昨年にはフリゲート艦「トロンプ」を日本に派遣するなど、目に見える形でインド太平洋への関与を強化しています。こうしたオランダの方針について歓迎するとともに、我が国としても、引き続き、欧州のインド太平洋地域に対する関与を一層強固なものとしていきたいとお伝えしました。
そして、NATOのルッテ事務総長とは、先月のテレビ会談以来2度目でありますが、対面では初の会談となりました。日本とNATO、またNATOとIP4、これは日本、オーストラリア、ニュージーランド、韓国でありますが、このIP4との間の協力は戦略的に重要性を増しており、こうした認識の下で、私とルッテ事務総長との間で個人的な信頼関係を深めながら、これまで以上に日NATOの協力関係を強化していきたいとお伝えしました。
欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分です。今回の訪問でも、この認識を改めて広く共有することができたと考えております。引き続き、同志国との間で、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、一層連携を強化したいと考えております。
現場での救命措置制限の緩和へ向けた施策
そして2点目でありますが、特殊作戦群等からの救急医療に関する要望についてが2点目です。
これは先日、私が習志野駐屯地を視察した際に、特殊作戦群と第1空挺団から、隊員が負傷した場合に現場で行うことのできる救命措置には制限がある。しかし、いざというときに自分たちで救命をできるように、より柔軟な仕組みを設けてほしいという要望を受けました。そこで即日、私から衛生監に対して検討を指示していました。
その後、担当部署の皆さんが現場の詳細なニーズを聞き取るなど、省内で議論を重ねた結果、救命処置の具体的な要領を定め、関連する教育を設けるなど、安全対策を講じた上で拡大する方針となりました。この方向性については、来月から救急医療に関する有識者の方々を交えた議論、これは防衛省メディカルコントロール協議会と言いますが、こちらを行い具体化します。
今後も厳しい任務に当たる自衛隊員の救命率の向上をはじめとして、自衛隊員とその御家族を守るための取組をスピードを上げて実行してまいります。また、こうした一つ一つの改善を、一層厳しさを増す安全保障環境において必要な防衛力の変革に繋げていきたいと思います。こうした声を挙げてくれた現場の隊員の皆さんに心から感謝したいと思います。冒頭は以上です。
記者との質疑応答
韓国との防衛協力について
記者 :
幹事社から1点お伺いします。韓国との防衛協力について伺います。韓国のアン国防長官が今月末に来日し、日韓防衛相会議が実施されるとの一部報道がありますが、事実関係をお願いいたします。また、航空自衛隊は21日、韓国空軍のブラックイーグルスが28日に航空自衛隊那覇基地に飛来し、空自が給油支援を実施すると発表しましたが、このように韓国との防衛協力を深める狙いや意義、期待することなどを伺います。
大臣 :
報道については承知をしていますが、日韓防衛相会談については具体的に決定したものはありません。また、1月28日に韓国空軍の曲技飛行隊ブラックイーグルスのT-50B、9機とC-130J、1機が、部隊間交流及び給油を目的として、航空自衛隊那覇基地に寄航する予定です。部隊間交流については、那覇基地に寄航中、ブルーインパルスの乗員とブラックイーグルスの乗員の間で、訓練機の運用に関する意見交換等を行う予定です。日韓防衛協力の重要性が増す中、今般、防衛当局間の調整が整ったため、韓国空軍機の寄航を受け入れる決定をしました。地域の安全保障環境が厳しさと複雑さを増す中、日韓、そして日米韓の連携はますます重要であり、1月13日の日韓首脳会談においても、日韓、日米韓の安全保障協力を含む戦略的な連携の重要性についても議論をしました。防衛省としては、多様なレベルでの意思疎通や、制度化された安全保障協力の枠組みを通じた協力・交流を継続し、日韓、日米韓の連携を維持・強化してまいります。
衆議院の解散について
記者 :
衆議院の解散について伺います。本日、衆議院の解散となりますけれども、政策を前に進めるという方針の中での、このタイミングでの解散の判断について、改めて受け止めをお願いします。あわせて、与党で過半数という勝敗ラインですけれども、これに関してもあわせてお伺いします。
大臣 :
今回衆議院の解散となりますが、私は混迷か、再建か。こういった選択肢を問うものだと捉えています。私は今、防衛大臣ですけれども、今新しい中道改革連合ですか。この極めて重要な、例えば普天間基地の移設、そして辺野古への移設ですよね。これについても統一した見解を持てない。こういったところが仮に、過半数を取り、また新たな政権を樹立し、これから極めて厳しい安全保障環境の中で政権の舵取りを担うというのは、私からすれば混迷の入口に立つことになるというふうに思います。そして今、高市政権は、これは防衛関係、安全保障政策も、やはり立て直しを図っているところで、三文書の改定、そして5類型。また、2%のGDP比の防衛費の前倒しでの達成。これは日本の安全保障の自前の防衛力を立て直していかなければいけないと。そして、その他の政策の分野についても、私は基本的に高市政権の根本にある発想というのが、日本の様々な脆弱なところを再建していく、立て直していくと、こういった方向だと思います。なので今回、こういったタイミングでの解散になりますが、国民の皆さんには、混迷か、再建か。選択肢を示した上で、私もこの防衛関係の政策は、特に説明をさせていただいた上で、問うていければと。そして国民の皆さんの信任を得た上で、必要な安全保障関係の政策のギアを上げていく、そんな機会とできればと思います。
1月28日のブルーインパルスと韓国空軍ブラックイーグルスの部隊間交流について
記者 :
2点あるんですが、まず幹事社質問の関連でですけれども、28日にブラックイーグルスとブルーインパルスの部隊間交流の話ですけれど、先ほど大臣はブルーインパルスの乗員とおっしゃられましたけれどこれは。
大臣 :
ブルーインパルスの乗員とブラックイーグルスの乗員の間で訓練機の運用に関する意見交換等を行うと。
記者 :
パイロットという認識でよろしかったでしょうか。
大臣 :
はい。
記者 :
それぞれの展示飛行を行う部隊ですけれども、日韓という大きい枠組みではなくてですね、それぞれの部隊にとってどういった意義があると考えますでしょうか。
大臣 :
やはりあらゆるレベルでの交流と意思疎通が不可欠だという中で、特にこのパイロット同士が、そのプロフェッショナリズムに基づいて、それぞれの運用の在り方とか、またそれぞれの部隊の今の現状などを含めて、意思疎通を率直に行うことは有意義なことではないでしょうか。これに加えてですね。私がそうですけれど、大臣同士の意思疎通。これは、昨年マレーシアでも行いましたが、こういった機会を通じて、大臣レベル、そしてまた部隊レベル、そしてまた事務官、防衛省と先方の国防部、こういったあらゆるレベルの意思疎通は、常に私は大事なことだと思っています。
衆院選、菅 義偉(すが・よしひで)元総理の不出馬について
記者 :
今日午後にも衆議院が解散して、衆院選が始まることになりますけれども、今回の衆院選では大臣も政治の師とする菅元総理が不出馬という対応を表明されています。SNSの方にも投稿されていましたが、改めて大臣の受け止め、それとですね、大臣自身、菅元総理から何か影響を受けたことや、今後の政治家人生でいかしていきたいことなどがあれば教えてください。
大臣 :
そうですね、SNSで投稿したとおりなんですが、あまりに感謝すべきことと、そして今まで一緒に野党時代から政治の世界でお世話になっていましたので、語り尽くせないほどありますが、高市内閣が今、働いて働いてという言葉も、国民の皆さんに共有されていますけれど、私は歴代総理の中で最も働いた方の一人が菅総理じゃないかなと思います。特に、安倍政権、菅政権で、私も閣僚でしたから。皆さん、記者の間では、首相動静ありますよね。首相動静をもしも、過去の政権で閣議の開催した時間を調べてもらうと、おそらく、菅総理は歴代総理の中で、最も閣議の開催時間が早かったんじゃないでしょうか。よく閣僚の間でも、皆、菅さんほど朝強くないよなって。こんな会話をしたことも覚えているぐらい、本当に誰よりも働いた。そして、本当に全てを、時間を、政治のために捧げてこられたと。そういった方だと捉えていますし、また、あの時、やはり最大の課題はコロナで、その時に、時に総理として非常に重い決断をしなければならない局面で、あの決断力のある菅総理という方が日本の総理だったということは、私は世界の中でコロナの被害、そして犠牲となられた方々、そういった方々が比較をして、かなり抑えることができた。そういったリーダーシップを発揮していただいたのは、私は菅総理の決断力によるところが非常に大きかったというふうに思いますし、あのタイミングで安倍総理が退陣をせざるを得ない。こういった局面になり、そこで、当時の官房長官である菅総理に託したいと思われたのは、正にそういったことへの評価ではないでしょうか。あれだけ日本の長期政権を築いた安倍政権を官房長官として支えた。その菅さんがいたから今に繋がっているということは、私は事例を挙げたらきりがないと思います。心から感謝をし、そしてまた、これからも御指導いただければと思います。
(以上)
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