荒井陸上幕僚長が定例記者会見 スタンド・オフ・ミサイルの配備時期、イラン攻撃の国内への影響、高速滑空弾の特科教導隊への配備など(3月4日)
- 日本の防衛
2026-3-6 11:47
防衛省 陸上幕僚監部は令和8(2026)年3月4日(水)、公式サイトにおいて、3日(火)に実施された荒井正芳(あらい・まさよし)陸上幕僚長による定例記者会見の内容を公表した。
陸幕長からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
陸幕長からの発表事項
なし。
記者との質疑応答
スタンド・オフ・ミサイルの配備時期や進捗状況
記者 :
まず、スタンド・オフ・ミサイルについて伺います。今年度中の配備ということで、今年度残り1ヶ月を切ったわけですけれども、具体的にいつ配備されるのかということ。あと、配備の進捗状況について、決まっていることがあれば教えてください。
陸幕長 :
令和7年度の配備予定について改めて申し上げますが、12式地対艦誘導弾能力向上型を健軍駐屯地に所在する第5地対艦ミサイル連隊に、それから、島嶼防衛用高速滑空弾を富士駐屯地に所在する特科教導隊に配備する予定です。
現在、今年度末までの配備に向けて、順調に準備を進めているところであります。各駐屯地への具体的な配備時期については、現在検討中であることから、健軍駐屯地及び富士駐屯地の配備のタイミング等も含めてお答えすることは困難ですが、いずれにせよ今年度末までの配備に向けて引き続き準備を進めてまいります。
記者 :
続けて関連で、富士と健軍については、同じ日に同時に配備されるという認識でよろしいでしょうか。教えてください。
陸幕長 :
搬入時期、あるいは配備も含めて、現在検討中でありますので、お答えすることは困難ですが、同じ日になるかならないかということも含めて、現在しっかりとタイミングを調整中であります。
アメリカとイスラエルによるイラン攻撃で在日米軍や陸自に影響は
記者 :
アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃について質問いたします。イランへの攻撃があってから、イランの報復攻撃で、クウェートの南部のキャンプ・アリフジャン基地が攻撃されて、米陸軍兵士を含め6人がこれまでに亡くなったと報道されていますが、クウェートのキャンプが攻撃されたということを踏まえて、日本だったら例えばキャンプ座間が有事の際に攻撃されるのかなと思ったりしたんですが、日本のキャンプの防空システムというのは、今回の件を踏まえて、大丈夫だと言えるのでしょうか?
陸幕長 :
そのような米軍兵士の死者が出ているということの報道については、承知をしているところであります。我々もこのイランの情勢というのは様々な面から注視をしておりますので、様々な情報収集、あるいは色々な確認をしているところであります。
同じような事態が国内のキャンプ座間で起きたらどうかというご質問だと思うのですが、そのような仮定の質問にお答えすることは差し控えをさせていただきたいと思います。その上で、今ご指摘がありましたような作戦の司令部等については、その司令部をしっかり防護するという観点から、平素から様々な脅威は何か、それに対する対応策は何かなどについて、手段あるいは方策を講じて、司令部の防護については万全の備えをしていきたいというふうに考えております。
記者 :
米軍のキャンプ座間の場合の防護・防空は、米軍が責任者になるのでしょうか。それとも陸自になるのでしょうか。
陸幕長 :
そこの部分については、陸上自衛隊、あるいは米軍の運用に関わる事項でありますので、お答えすることはできません。
記者 :
今回のイランによる攻撃では、アメリカの海軍の基地がやられたり、アメリカ空軍のF-35が墜落したりと、色々な教訓がすごく得られると思うのですが、その点についていかがでしょうか。
陸幕長 :
情勢については様々な観点、特に我々としては軍事の観点、あるいは陸軍種の観点から、様々な情報収集に努めていきたいと思っております。
記者 :
関連してなんですが、今現在、沖縄などで共同訓練「アイアン・フィスト」をやっている最中だと思いますけれども、今回の事態でこの共同訓練に影響していることはあるのでしょうか。
陸幕長 :
アイアン・フィストについてまもなく、総合訓練というものが始まる時期だと思います。今のところ、順調に機能別訓練等を実施いたしまして、2月28日以降に、9日間にわたる連続状況下の水陸両用作戦に係る総合訓練というものを実施しているというところであります。現時点において、この情勢を受けて、本訓練の実施に影響というものは生じていないというふうに報告を受けているところであります。参加部隊の詳細等、確認をしているところでありますが、この情勢を受けての影響はないということで、引き続き、アイアン・フィストについては予定通り訓練を実施していくということで報告を受けているところであります。
記者 :
今回の事態を受けて、沖縄の米軍基地の方では警戒レベルを上げているというところがあるのですけれども、沖縄県内の自衛隊の駐屯地に関しても同じように警戒レベルを上げているようなこともあったりするでしょうか。
陸幕長 :
陸上自衛隊の運用に関わる事項ですので、細部については回答を差し控えさせていただきます。その上で、米軍と隣接しているような陸上自衛隊の部隊、あるいは海・空自衛隊もそうだと思いますが、しっかりと情報交換をして、連携しながら態勢をとっているところであります。
高速滑空弾が特科教導隊に配備される目的は
記者 :
高速滑空弾の件ですが、配備先が富士教導団の特科教導隊に配備するとのことですが、新しい装備なので、教導隊に配備して、教導隊が習熟し、他の部隊に教育するという目的のために教導隊に配備するのでしょうか。
陸幕長 :
高速滑空弾を特科教導隊に配備することについては、今ご指摘がありましたとおりです。趣旨についても、島嶼防衛用高速滑空弾が全く新しい装備になりますので、今ご指摘がありましたように、しっかりと教導隊で装備品を確認し、また教育をどうするかということも含めて実施をするという趣旨で、特科教導隊に配備します。
12式地対艦誘導弾能力向上型配備にあたり式典は
記者 :
スタンド・オフ・ミサイルなのですが、今回は部隊の新編ではなく、もともと使用していた装備品の換装に当たるかと思うのですが、こういった場合でも、式典のようなものは開催するのでしょうか。
陸幕長 :
今ご指摘がありましたのは12式地対艦誘導弾能力向上型のことだと思われますが、これを配備するにあたっての式典をどうするかという話について、これは各部隊が検討する事項でありますので、我々が当然式典をやるとなった場合については掌握いたしますが、先ほど冒頭に申し上げたとおり、その配備時期あるいはそういうタイミングを含めて関わってきますので、現時点ではこれから検討されると認識をしています。
これは陸上幕僚監部というより、12式地対艦誘導弾能力向上型ですと、西部方面隊の考え方も確認しながら実施することになると思います。
イラン情勢に応じた部隊の海外派遣などに対する隊員の士気向上について
記者 :
イラン情勢についてですが、現在、防衛大臣の方からは、邦人退避のための即応態勢はとっているとのお話がありますが、いつ自衛隊が出動していくのか、ちょっと分からない状況の中で、いつもでしたら中央即応連隊とかの部隊が海外へ派遣されるのですが、先行きが見えない状況で、隊員の士気を高めることについて、指揮官としてどんなことに気を使うものなのでしょうか。少しざっくりとした質問で恐縮ですが、お願いいたします。
陸幕長 :
今ご指摘ありましたとおり、大臣等の指示を受けまして、陸上自衛隊としましても、在外邦人等の輸送任務の待機態勢、これは常に整えておりますし、引き続き、今回の情勢に応じて、現地の情勢を注視して、今後の事態の推移に応じて即応できるように、そして任務を確実に遂行できるような態勢をとっております。
その上で、隊員の士気・モラルですね、こういうものを維持したり、あるいは向上させたりというご質問だったと思うのですが、今回の中央即応連隊に限っているわけではないのですが、当該担当の部隊については、まさに平素からそういう任務が割り当てられておりますので、いざという時の心持ちとか、あるいは物心両面の準備も含め、平素から指揮官が指揮・統率の範疇でやっていることでありますので、当該部隊の状況というのは確認をしながらになりますが、今の待機部隊については士気、そしてそういうものも含めて、しっかりとやってくれているものと確信をしております。
(以上)
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