小泉防衛大臣が記者会見 米軍根岸住宅地区の6月30日返還やトマホーク納入遅れ報道など(5月26日)
- 日本の防衛
2026-5-28 09:12
令和8(2026)年5月26日(火)8時49分~9時03分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、参議院別館3階防衛省政府控室において、閣議後会見を行った。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
冒頭は、今日は1件あります。神奈川県横浜市に所在をする米軍根岸住宅地区約43ヘクタールについて、本年3月12日の日米合同委員会で、返還に向けた作業を進めることに合意し、返還に向け、アメリカ側と調整を行ってまいりましたが、今般その調整を終了し、6月30日に全部返還することが決定いたしました。返還後の具体的な引き渡しの時期については、令和8年度末を予定しています。今後、原状回復作業の状況を踏まえつつ、検討することになりますが、お知らせできるめどがついた際には、速やかに土地所有者の皆様にお知らせいたします。根岸住宅地区の返還については、横浜市が進める跡地利用に資するものであり、将来のまちづくりを後押しする観点から、非常に重要な意義を有するものです。今般の根岸住宅地区の返還が地域の皆様にとって有効な跡地利用につながるよう、防衛省として、引き続き、地元の声に耳を傾け、横浜市などと連携して適切に対応してまいります。冒頭以上です。
記者との質疑応答
27日実施予定の米軍嘉手納基地でのパラシュート降下訓練について
記者 :
米軍が明日27日に嘉手納基地でパラシュート降下訓練を計画している件について伺います。今回、実施されれば伊江島補助飛行場の運用再開後4回目となります。本来、嘉手納基地での実施は、例外的な場合のはずですが、嘉手納でのパラ訓実施が常態化しています。今回の訓練実施について、米側から防衛省に連絡はあったのでしょうか。また、防衛省として嘉手納での訓練を認めるのか、大臣の見解をお聞かせください。
大臣 :
今回の訓練の実施に当たっては、アメリカ側から、日米間の合意に基づき例外的な場合に、嘉手納飛行場を使用するとの説明を受けており、防衛省としては、その詳細について確認中です。日米安保条約の目的達成のため、アメリカ軍がパラシュート降下訓練を含む様々な訓練を必要なタイミングで実施することは、アメリカ軍の即応態勢を維持する観点から極めて重要であると考えています。その上でパラシュート降下訓練については、日米間の合意に基づき、伊江島補助飛行場で実施することが基本であり、嘉手納飛行場の使用はあくまでも例外的な場合に限られます。防衛省としては、引き続き、アメリカ側に対し、訓練の実施に当たっては、公共の安全に妥当な考慮を払うとともに、周辺地域への影響を最小限にとどめるように、しっかりと働きかけてまいります。
4月に発生した在沖米軍陸軍兵による知人女性への性的暴行事件について
記者 :
今年4月に在沖米陸軍兵が沖縄県内で、知人女性に性的暴行をしたとされる件について伺います。米兵は、不同意性交致傷と傷害、道交法違反、事故不申告などの疑いで書類送致されています。これまで、沖縄県内で米軍の事件・事故が起きるたびに、日本政府や米側は綱紀粛正の徹底と繰り返し、再発防止に取り組むとしてきました。ですが、事件・事故が繰り返されており、再発防止は形骸化していないでしょうか。大臣の受け止めをお願いします。
大臣 :
報道については承知をしていますが、お尋ねの事案は、現在捜査当局において捜査中の事案と承知しており、防衛省としてコメントすることは差し控えなければならないことを御理解いただければと思います。その上で、アメリカ軍人等による事件・事故は、地域の皆様に不安を与えるものであり、あってはならないものです。この点、アメリカ側は綱紀粛正や再発防止を徹底するため、一連の再発防止策を発表しており、在日アメリカ軍施設区域からの外出等についてのルールを定めたリバティー制度を見直し、各種措置を講じています。重要なことは、アメリカ側による実効性のある措置が着実に実行され、再発防止につながることであり、まずは、アメリカ側の努力が重要であるとの認識のもと、アメリカ側に対して兵士の教育や綱紀粛正や再発防止の徹底について、機会あるごとに強く申し入れを行ってきています。私とヘグセス長官との間でも、在日アメリカ軍による事件・事故の再発防止のための協力を進めることで一致しているところです。このように引き続き、アメリカ側に対し、アメリカ軍人等の綱紀粛正や再発防止の徹底について、機会あるごとに申し入れ、更なる努力を求めてまいります。また沖縄市においては、沖縄市をはじめアメリカ軍、沖縄県、沖縄県警、外務省沖縄事務所とともに沖縄防衛局も参加し、事件・事故の防止を目的とした日米合同地域安全パトロールが実施されているところです。このパトロールはこれまで11回実施されてきているところ、防衛省としても、引き続き、こうした取り組みに参加してまいります。
米から調達予定のトマホークの納入遅れの見通しについて
記者 :
トマホークミサイルについてお伺いしたいと思います。日本政府がアメリカから調達予定のトマホークについてですね、大臣が今月アメリカのヘグセス国防長官と電話した際に、納入が遅れる見込みだと伝えられたと一部報道があります。そこでお伺いしますが、報道にあるような伝達があったのかどうか、そして、トマホークの納入遅れの見通しについてですね、防衛省として把握しているかどうかについてお聞かせください。
大臣 :
報道については承知していますが、そもそも今月上旬に私とヘグセス長官の間で会談を行ったという事実はありません。その上で、トマホークについて、現時点で令和7年度から令和9年度にかけて取得を行う予定であることに変わりはありません。引き続き、アメリカと緊密に連携して、適切な取得に努めてまいる考えです。なお、あくまで一般論で申し上げると、装備品の海外からの調達について納入に遅れが出ることはあり得ます。そうした場合に、運用の工夫などにより、我が国の防衛に影響が及ばないよう努力することは当然ですが、こうした海外からの調達に伴うリスクを踏まえ、自前で国産品を作る基盤が不可欠だと、常に申し上げています。そのために、より一層、防衛生産基盤の強化に努めてまいりたいと思います。
米軍嘉手納基地の夜間飛行、前年度比30%増について
記者 :
沖縄防衛局が米軍嘉手納飛行場で実施している目視調査で、夜間に当たる午後10時から翌午前6時の離着陸が、前年度比30パーセント増加の2,766回に上ることが分かりました。日米の騒音防止協定で夜間飛行は必要最小限とされているはずです。この点について、大臣の受け止めをお聞かせください。
大臣 :
嘉手納飛行場における午後10時から翌朝6時までの離着陸等の回数は、令和7年度において約2,770回であり、前年度と比較して約30パーセント増加していることは承知をしています。我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、アメリカ軍は日米安保条約の目的を達成するため、周辺地域の安全確保を大前提としつつ、アメリカ軍機の必要な運用を行っているものと認識しています。防衛省としては、アメリカ側に対し、日米合意である航空機騒音規制措置を遵守するよう、強く働きかけているところです。アメリカ側からは、必要な運用を行いつつも、日米合意に基づき、住民生活とのバランスを図り、周辺地域への影響を抑制するとの説明を受けています。引き続き、アメリカ側に対し、日米合意を遵守の上で、アメリカ軍機の運用による地域への影響を最小限にとどめるよう求めてまいります。
防衛省の業務改善について
記者 :
防衛省の業務改善について伺います。大臣のXや先日の札幌市での講演で言及されておりましたが、若手職員による国会議員への資料配布を取り止めるとのことです。職員から声が上がったとのことですが、要望が入り廃止に至るまでの詳しい経緯を教えてください。また改めて、このような業務改善の意義もお願いします。
大臣 :
これは私が防衛大臣になる以前もですね、環境大臣時代、農水大臣時代も、やはり霞が関の皆さんの負担を考えると、政治が動かないと職場環境や業務改善につながらないことが多々あることは認識をしていましたので、今回、防衛省でも積極的にその声を上げてほしいと、こういったことは就任以来言ってまいりました。特に、増田次官の時代からですね、この業務改善の有志のチーム、こういったものもあり、具体的にどういった業務改善が必要かという、そういったリストも含めてですね、私も見ています。ただ、これをいかに実現に至る、判断・決定をするかというと、やはり大臣が決定しないとなかなかやめづらい、動きづらい、こういったことというのはあると思うので、今回のこの決定が、職員の皆さんに、大臣に言っていいんだと、そういうふうに思ってもらえるような、一つのきっかけになれば、私としては嬉しいです。そしてAIチームも私の下にありますけど、AIチームが国会の私の答弁の素案をAIによって作ろうと思ったきっかけも、やはり国会関連業務の膨大な作業が若手職員の心を折ったり、そして残念ながら、霞が関は中途退職の者も多いですよね。やはり民間の皆さんと比べて、この働き方で時代遅れになっているところ、長年の慣習で、これで、これで働くものなんだ、これが、この世界の当たり前なんだ、そして、本当は変わった方がいいなと思ってても、もう諦めの境地で、言ってもどうせ変わらない、そして、そういった経験をみんなしてきてるメンバーもいるので、諦めちゃってるとこあると思うんですよね。だから私としては、それは少しでも形にしてあげたいっていう思いがあります。今回のことは、結果として前に動いたことが、私に声を届けてくれた職員がですね、若手職員から、よく大臣に言ってくれたと、こういったことで声が届いているとも聞きますので、今引き続き、次は何がある、と、こういった形で声かけをしながら、一つ一つ確実に業務改善につながるように進めていきたいと思っています。
前出のパラシュート降下訓練での米軍嘉手納飛行場の例外的使用について
記者 :
念のための確認で、パラシュート降下訓練のところなのですけれども、アメリカ側から例外的な場合に、飛行場を使用するとの説明を受けておりというのは、連絡はあったということで、連絡はあったけど、防衛省としては詳細について確認中ですというのは。
大臣 :
これは普段から、あくまでも基本は日米合意に基づいて伊江島補助飛行場で実施することが基本ですよと、その上で例外的な場合に嘉手納を使用する。これは平素からそういった説明を受けていますし、今回がどういった詳細についてなのかは、これは確認中だということです。
記者 :
今回の訓練に関して説明を受けたわけではなく、日頃のやり取りでという意味ですか。
大臣 :
今回の訓練の実施に当たってはアメリカ側から、日米間の合意に基づいて例外的な場合に嘉手納飛行場を使用するという説明を受けていて、防衛省としては、その詳細について確認中だということです。
記者 :
詳細というのは、この例外的がどういうことか、みたいな詳細は確認中。
大臣 :
更なる詳細ということですね。
記者 :
今回の訓練に当たってはという言葉でいいということですね。
大臣 :
先ほど申し上げたとおりです。
前出のトマホークの納入遅れがもたらす日本の安全保障への影響ついて
記者 :
先ほどのトマホークミサイルの件について、ちょっとお考えを伺いたいんですが、仮にですけれども、トマホークミサイルの納入遅れが発生した場合に伴う、日本の安全保障に対して、影響をどのように考えられているかという点とですね、先ほどおっしゃられた海外調達はリスクがあるという点も言及されましたけれども、現時点で、その海外調達をカバーできる生産能力があるというふうには、今言えるんでしょうか。その点を教えてください。
大臣 :
これはトマホークに限らずですね、海外から調達する予定のもの、既に支払っているもの、これが予定通りの納期で入らないと、こういったリスクというものは、やはり海外から依存していれば当然起こり得ることで、こういったことを考えたら、やはり自前の防衛力をしっかりと持って、必要なときに自分たちでも一定程度賄えると、こういった環境を作らなければいけないというのは明らかではないでしょうか。なので、今、共同生産の話もあります。そしてどの部分を日本が作るのか、担うのか、こういったこともあります。ただ、今、アメリカの装備品に関する製造能力・生産能力、これは造船も含めて、アメリカ自身も自分たちでは賄えない部分が出てきている。そしてこれはアメリカのトランプ大統領やヘグセス長官が盛んに防衛産業に対して訴えていますけど、とにかく遅いと全然アメリカ軍に対しても予定通り上がってこないと、こういった声が、もうアメリカ内でもあるようにですね、我々も自分たちが必要な、地域にとって大切な抑止力を構築するために、日本自身が持たなければいけないものがあると、そういったことというのは、私は今回のこういったことも含めてですね、国民の皆さんにも御理解いただいて、最近、防衛装備品の関連で、DBJが投資制限を撤廃してくれたり、先日の愛知県のグラス大使との視察、そしてプロドローンへの視察、こういったことをして一つ一つの歯車を回さなければいけないと思ってるのは、やはり国会に行けばですね、一部の政党からはアメリカと協力するのも駄目、アメリカから買うのも駄目、日本が作るのも駄目、だったらどうやってこの国を守るんだと。これを聞きたくなるぐらいの主張がされるときがありますけれども、今回みたいに、こういったことも含めてですね、多くの国民の皆さんに、御理解いただける一助としたいし、確実に防衛生産基盤を強化する方向に政策を回していきたいと思っています。
(以上)
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