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南シナ海に関する比中仲裁判断10周年を迎え14か国が共同声明、茂木外務大臣が談話を発表(7月12日)

  • 日本の防衛

2026-7-14 14:00

 外務省は令和8(2026)年7月12日(日)、南シナ海に関する比中仲裁判断発出から10年を迎えて、日本、オーストラリア、カナダ、エストニア、ドイツ、イタリア、ラトビア、リトアニア、ニュージーランド、フィリピン、ルーマニア、スロベニア、英国、米国の各国政府により共同声明が公表されたことを発表した。また、茂木敏充(もてぎ・としみつ)外務大臣がこれに関わる談話を発表、以下にあわせて全文掲載する。

南シナ海に関する比中仲裁判断10周年に係る共同声明

 南シナ海に関する比中仲裁判断の10周年に際し、以下の声明が、日本、オーストラリア、カナダ、エストニア、ドイツ、イタリア、ラトビア、リトアニア、ニュージーランド、フィリピン、ルーマニア、スロベニア、英国、米国の各国政府により公表されました。
1 我々は、平和的な、安定し、ルールに基づき、自由で開かれた国際法に支えられたインド太平洋を維持するという揺るぎないコミットメントを再確認するとともに、国連海洋法条約(UNCLOS)附属書Ⅶに基づき設置された仲裁裁判所による、画期的かつ全会一致の南シナ海に関する2016年7月12日の仲裁判断の発出から10周年を迎えることを記念する。
2 我々は、海洋に関する紛争はUNCLOSに従って平和的に解決されなければならないことを再確認する。また、10年前の仲裁裁判所による判断は重要なマイルストーンであり、仲裁裁判所が扱った海洋権益及び主張に関して、中国とフィリピンとの間において最終的な、法的に拘束する決定的なものであることを再確認する。
3 我々は、「歴史的権利」に基づくものを含む、南シナ海における中国の拡張的な海洋権益に関する主張には法的根拠がないという仲裁裁判所の判断を再確認する。また、UNCLOSに反映されているとおり、航行及び上空飛行の自由並びにその他の国際法上適法な海洋の利用を堅持することの重要性を強調する。
4 我々は、地域における平和と安定を脅かし、力又は威圧によるものを含め不安定化をもたらすような又は一方的なあらゆる行動に対し、強い反対を改めて表明する。また、海上や空域における他国の適法な活動に対して嫌がらせをし、阻害し又は威嚇するために海上保安機関、軍及び海上民兵部隊を動員し、それによって要員や漁民の安全を危険にさらし、地域の平和と安全を深刻に損なう行為に対し、強く反対することを再確認する。我々は、当事国に対し、2016年の仲裁判断を遵守し、国際法に従って、対話やその他の適法なメカニズムを通じて、紛争を平和的に解決するよう強く求める。
5 我々は、自由で開かれたインド太平洋への確固たる支持を引き続き堅持し、活気ある適法な商業活動によって支えられた、平和、安定、協力及び繁栄の海としての南シナ海というASEANとの共通のビジョンを推進していくとのコミットメントを改めて表明する。

南シナ海に関する比中仲裁判断発出から10年を迎えて(外務大臣談話)

1 本日、南シナ海に関する比中仲裁判断の発出から10年を迎えました。国連海洋法条約(UNCLOS)の規定に基づき、仲裁判断は最終的なものであり、紛争当事国であるフィリピンと中国を法的に拘束するものです。したがって、両国は仲裁判断に従う必要があります。
2 日本は、仲裁判断で明確に示されているとおり、南シナ海における中国の拡張的な海洋権益に関する主張には法的根拠がないことを再確認します。また、仲裁判断を受け入れないという中国の主張は、UNCLOSに反映されている国際法に従った紛争の平和的解決の原則に反し、国際社会における法の支配を損なうものです。
3 日本は、一貫して比中仲裁判断に従い、南シナ海における紛争の平和的解決にコミットメントを示しているフィリピン政府の立場を高く評価しています。
4 一方で、南シナ海においては、この10年にわたり、地域の平和と安定を脅かす力又は威圧による一方的な現状変更の試みが継続・強化されています。日本は、こうした試みに強く反対するとともに、航行・上空飛行の自由を脅かす危険な行動や、係争地形の軍事化及び「自然保護区」の一方的な設定といった地域の緊張を高める行為に改めて深刻な懸念を表明します。
5 日本は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化が全ての国の利益になるという強い信念に基づき、政府開発援助(ODA)や政府安全保障能力強化支援(OSA)等を通じた海洋協力を拡充し、関係国の防衛当局及び海上保安機関との連携を強化してきました。南シナ海をめぐる問題は、地域の平和と安定に直結する国際社会全体の正当な関心事項であり、日本は、南シナ海を利用する正当なステークホルダーとして、引き続きASEAN諸国や米国を始めとする国際社会と連携しながら、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していきます。
(以上)

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