ロシア軍によるウクライナ侵略の状況 8月29日 防衛省まとめ
- 日本の防衛
2025-9-4 09:25
防衛省は令和7(2025)年8月29日(金)、ロシア軍によるウクライナ侵略の状況について、最新情報を更新した。
防衛省では2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、およそ1週間おきにマップ上にその状況をまとめ、公式サイトにおいて公表し続けてきている。
今回の更新は以下のとおり。
ウクライナ関連
今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更であり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為です。
防衛省としては、インド・太平洋地域への影響も見据えながら、関連動向の情報収集・分析に努めており、可能な限り、共有していきたいと考えています。
ロシア軍によるウクライナ侵略の状況(2025年8月29日時点)
ロシア軍は、ウクライナ東部・南部地域での攻勢やウクライナ全土に対するミサイル・無人機攻撃を継続。また、ウクライナ軍も無人機等によるロシア領内への攻撃等を継続している模様です。

※以下は地図に記入された文字の書き出しです。一部の略語・略号は元の言葉に書き改めています。
戦闘による人的被害・物的損耗の状況
ロシア軍
:死者約19.8万人(ゼレンスキー大統領24年12月8日)
:死者最大25万人、死傷者95万人以上(CSIS25年6月3日)
:死傷者約100万人(英国防省25年6月12日)
ウクライナ軍
:死者4.3万人(ゼレンスキー大統領24年12月8日)
:死者最大6~8万人、死傷者約40万人(CSIS25年6月3日)
ウクライナ市民
:死者13,883人、負傷者3万5,548人(UN25年8月13日)
※CSIS=戦略国際問題研究所
戦況など
・ウクライナ戦況分析グループ「DeepState」は、2022年11月12日(当時108,651㎢を占領、ヘルソン西岸からの撤退後)から今日(114,493㎢)までの約3年間で、ロシアが占領したウクライナ領は5,842㎢である旨発表(8月17日)
・ウクライナ軍参謀本部は、ドネツク州ノヴォミハイリウカを奪還したと発表(8月24日)
・ウクライナ軍参謀本部は、過去一日に139件の衝突(うちポクロウスク方面41件、ドニプロペトロウスク州方面21件、リマン方面20件)が発生と発表(8月28日)
・ロシア国防省は、8月1日にドネツク州チャシフ・ヤール、8日に同州オレクサンドロ・カリノヴェ、11日に同州フェドリウカ、13日に同州ザティショク、20日に同州スヘツケ、ドニプロペトロウスク州ノヴォヘオルヒイウカを解放と発表
・ゼレンスキー大統領は、25年7月のみでロシアがウクライナを5,100発以上の滑空爆弾、3,800機以上の無人機及び約260発のミサイルで攻撃したと表明(8月1日)
・ウクライナ保安庁は、ロシア クラスノヤルスク地方プリモルスコ・アフタルスク軍用飛行場の攻撃型無人機「シャヘド」の保管及び発射地点を無人機により損傷させたと表明(8月2日)
・ウクライナ軍特殊作戦部隊は、ロシア アストラハン州オリャ港において、イランから「シャヘド」の部品と弾薬を積載していた船舶「Port Olya 4」を損傷させたと表明(8月15日)
・ウクライナ空軍は、ロシア軍が18日に無人機×140機、ミサイル×4発、19日に無人機×270機、ミサイル×10発、21日に無人機×574機、ミサイル×40発、28日に無人機×598機、ミサイル×31発でウクライナを攻撃したと発表。ヴィンニツァ州第一副軍政長官は28日、エネルギー施設への攻撃により停電が発生していると表明。ウクライナ内相も28日、首都キーウで4人が死亡、20人以上が負傷と言及
・ アラスカにおいて米露首脳会談が実施。 会談後、ロシア大統領は、アメリカ大統領が述べたウクライナの安全保障を確保する必要性に同意しつつも、危機の全ての根本原因は排除されなければならず、ウクライナや欧州が障害を築いたり進展を妨げたりしないよう期待すると表明。 アメリカ大統領は、単なる停戦協定ではなく和平協定に直接進むのが最善の方法と発信 (8月15日)
・ワシントンD.C.において、 ウクライナ及び一部欧州諸国などが米国と首脳会談を実施。 アメリカ大統領は、 欧州が主導するウクライナの「安全の保証」を米国が支援 するほか、ロシアも受け入れた旨表明。ロシア外務省は同日、 NATO加盟国軍のウクライナ派遣計画は断固拒否すると表明 (8月18日)
資料源:ウクライナ政府機関ウェブサイト、ロシア大統領府ウェブサイト、ISW等
(以上)
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