外務省、第11回NPT運用検討会議閉会で外相談話を発出(5月23日)
- 日本の防衛
2026-5-27 10:30
外務省は令和8(2026)年5月23日(土)、第11回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議についての外務大臣談話を以下のように発表した。
第11回核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議について(外務大臣談話)
1. 4月27日からニューヨークで開催されていた第11回NPT運用検討会議は、本日(現地時間5月22日)閉会しました。
2. NPTは国際的な核軍縮・不拡散体制の礎石であり、核兵器国と非核兵器国が広く参加する核軍縮・不拡散の唯一の普遍的な枠組みです。今回の会議は、国際的な紛争・対立の激化など、安全保障環境が一段と厳しさを増す中での開催となり、全てのNPT締約国で見解を一致させ、成果文書を発出することへの見通しは決して明るいものではありませんでした。その中で我が国は、唯一の戦争被爆国の使命として、NPTの維持・強化に向けて今回の会議が意義のある成果を収めるべく、関係国と緊密に連携しながら、全力で外交努力を重ねてきました。「核兵器のない世界に向けた国際賢人会議」の提言、軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)として作成した成果文書に関する提言等の事前提出、NPDIやG7として、全締約国に会議に向けた協力を呼びかける共同声明を発出したことは、そうした我が国の外交努力の例です。
3. 会議においては、国光外務副大臣が一般討論演説において、高市総理のメッセージを代読しつつ、被爆地の方々の思いを伝えながら各国に結束を呼びかけました。また、我が国が主導した軍縮・不拡散教育共同ステートメントには、過去最大となる116か国が賛同し、建設的な議論に向けた雰囲気の醸成に貢献しました。さらに、会議の終盤には英利外務大臣政務官を派遣し、成果文書の採択に向けてドゥ・フン・ヴィエット議長や各国に働きかけを行うなど、最大限の外交努力を行ってきました。
4. 最終的に、議長から、成果文書の内容はコンセンサスに至らなかったことが発表されました。成果文書が採択されなかったことは極めて残念ですが、会議における真剣な議論を通じて、締約国の間で核軍縮・不拡散体制の礎石であるNPTの重要性が確認され、各国のNPTに対するコミットメントを再確認する機会になったと考えます。このことは、核軍縮に向けた国際的議論を今後進めていく上での基盤になるものと考えます。また、困難な議事采配において分断を抑えるべく努力した議長に対し、敬意を表します。
5. 核軍縮をめぐる国際社会の分断が深まる中において、核兵器国と非核兵器国の双方が参加するNPTの維持・強化は引き続き重要です。我が国は、今後も「核兵器のない世界」の実現に向けた現実的かつ実践的な取組を一歩ずつ、粘り強く着実に進めていきます。
(参考1)核兵器不拡散条約(NPT)について
1968年に署名開放され、1970年に発効(25年間の時限条約)。我が国は1970年に署名、1976年に批准しており、1995年には同条約の無期限延長に合意。締約国は191か国・地域。同条約の3つの柱は「核軍縮」「核不拡散」「原子力の平和的利用」。
(参考2)核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議について
5年に1度開催。運用検討会議に先立つ3年間、毎年1回の準備委員会が開催され、NPT3本柱に関する議論を行い、運用検討会議に勧告を行うことを目指す。各々の準備委員会では議論を取りまとめた議長サマリー等が発出される。
(以上)
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