森田空幕長が定例会見 「カーン・クエスト26」への空自の参加、自衛官の採用者数についてなど(6月16日)
- 日本の防衛
2026-6-19 11:17
令和8(2026)年6月16日(火)14時30分~14時40分、森田雄博(もりた・たけひろ)航空幕僚長は記者会見を行った。
空幕長からの発表事項はなく、以下のように記者との質疑応答が行われた。
記者との質疑応答
令和8年度多国間訓練(カーン・クエスト26)への参加について
記者 :
カーン・クエストへの航空自衛隊の参加について伺います。カーン・クエストへの参加の意義をどのように考えていらっしゃるか教えてください。また、お知らせによりますと、航空交通情報等の提供訓練を行うということですが、具体的にどのような目的で訓練に参加するのか、どのような訓練をするのか、詳細可能な限りお聞かせください。
空幕長 :
お知らせのとおり、6月20日から26日までの間、航空支援集団及び航空教育集団から、6名の航空管制官が参加予定であります。今回の訓練では、緊急医療搬送の想定の下、滑走路等の飛行場施設がない不整地で運航されるモンゴル軍等の回転翼機に対し、離着陸時における航空交通情報等を提供する訓練を実施いたします。本訓練につきましては、モンゴルという航空自衛隊にとっては限られた環境における航空交通情報提供の訓練を行うことで、災害対応を含め、航空自衛隊が様々な環境で業務を行う能力を向上させることができると考えております。
また、航空自衛隊は、昨年からモンゴル空軍の航空管制官要員を日本に招へいをいたしまして、航空自衛隊第5術科学校において航空管制分野における能力構築支援を実施しております。そのため、本訓練では、日本において教育を履修したモンゴル空軍の航空管制官要員によりまして、航空管制に必要な知識及び技能が本国でどのように普及されているかをこの訓練機会を通じて併せて実地に確認することができる貴重な機会と捉えております。
日本とモンゴルにつきましては、平和と繁栄のための特別な戦略的パートナーであります。今回のカーン・クエストにおけるモンゴル空軍との訓練を含めまして、様々な分野での防衛協力・交流を通じて、二国間の安全保障分野の関係を強化するという意義があると考えております。
自衛官の採用者数について
記者 :
自衛官の採用者数について伺います。今朝の小泉大臣の会見で、自衛官の採用者数が、前年度が1万人を超えて、過去2年に比べると増加したと発表がありました。人手不足を指摘される自衛隊において、増加の兆候を見せてることへの空幕長としての受け止め、あと、採用に関わるその空自としての現場の取り組みへの評価があれば教えてください。
空幕長 :
今朝の大臣が回答しましたとおり、少子化による募集対象者人口の減少によりまして、我が国が深刻な人手不足を迎える中、令和7年7月末の高校新卒有効求人倍率につきましては、前年と同様に高い水準で推移をしております。人材獲得競争は引き継ぎ厳しい状況となっております。このような中、令和7年度の航空自衛官等の採用者数につきましては、2,655人と前年度と比較しまして、309人増加のプラス13.1%となりまして、防衛省が取り組んでいる自衛官の処遇改善をはじめ、各種施策、募集任務にあたる広報官や部隊における取り組みが一定の成果を得たものと認識しております。
日蘭防衛相会談について
記者 :
日本とオランダの防衛相会談が本日行われるかと思います。日本とオランダを巡っては、3月、4月に三沢基地で空幕長も参加されていた日米蘭の共同訓練があり、そこにオランダの戦闘機が初めて来日したと思います。昨年にはイギリス、イタリアの戦闘機もやってきました。一方、航空自衛隊の戦闘機も、初めて欧州へ派遣されたかと思います。こうした戦闘機に象徴されるようなアセットを相互派遣する意義、また、活発化している背景について教えてください。
空幕長 :
ご指摘のとおり、近年、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア等、欧州各国の空軍が戦闘機を伴いまして日本へ飛来し、航空自衛隊と共同訓練を実施しております。また、先程言及のありました、3月から4月にですね、オランダから初めて日本に空軍機が飛来をしまして、日米蘭共同訓練、風車ガーディアンを実施いたしました。これは、欧州各国が、インド太平洋地域に対する継続的なコミットメントを示すものと認識しております。航空機の寄航、それから共同訓練を通じまして、相互理解を深め、協力関係を推進するとともに、航空自衛隊部隊の戦術技量の向上につながるものであります。また、先程ありましたとおり、昨年、航空自衛隊の戦闘機が初めて欧州を親善訪問いたしました。これは欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は一体不可分であるという共通認識を我々自身が体現するものであります。
この戦闘機を含め、航空機の相互訪問や他国との共同訓練や演習につきましては、防衛省全体として防衛協力・交流の重要なツールと位置付けられております。防衛協力・交流につきましては、様々なツールを用いて二国間、多国間の防衛関係を強化することによって我が国、そして国際社会の平和と安定を確保するための重要な取組みと理解しております。航空自衛隊としても引き続き各国との防衛協力・交流を推進してまいりたいと考えております。
空自の欧州派遣について
記者 :
関連しまして、空自の欧州派遣については、今後も検討されていくものなのでしょうか。
空幕長 :
今後の欧州派遣については、まだ具体的に決まったものはありません。今後、様々な状況、それから訓練状況も含めてですね、総合的に検討していくものと考えております。
記者 :
関連して最後に一点、昨年の空自の戦闘機の欧州派遣については、異例の長距離飛行もあって、大変ご苦労が多かったと思います。こういった戦闘機の欧州派遣を今後実施していく上での検討すべき課題などがあれば、教えてください。
空幕長 :
今後ですね、検討すべき課題と言って、一言で申し上げるのはなかなか難しいところではあります。昨年のアトランティック・イーグルスでありましたとおり、様々な国、どこを通っていくのか、どの機種を持っていくのか、誰を主体に、パイロット達を編制してくのか等々、また、その他、長い距離を飛行しますので、空中給油なども必要になってきます。それらの空中給油機をどのように確保していくのかなどもありますし、それから、中長期的な課題でいう、例えば、その時期にその他の所要がないのかとかですね、そういったところ、総合的に考え合わせないと、なかなか決められないところになると思いますので、様々な課題を一つずつ解決していくことになると考えております。
(以上)
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