日・カナダ防衛装備品・技術移転協定が発効(6月16日)
- 日本の防衛
2026-6-19 11:47
外務省は令和8(2026)年6月17日(水)、1月27日にオタワで署名された「防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定」が、6月16日に効力を生じたことを発表した。
発表内容の全文と、協定の内容(和文)は以下のとおり。
日加防衛装備品・技術移転協定の発効
6月16日、カナダの首都オタワにおいて、日加両政府間で、本年1月27日に署名された「防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定」の効力発生に必要なそれぞれの国内手続が完了した旨を相互に通告する外交上の公文の交換を行いました。これにより、同協定は、6月16日に効力を生じました。
1 この協定は、日加両政府間において、国際の平和及び安全に寄与するための事業等の実施のため、移転される防衛装備品及び技術の取扱いに関する法的枠組みを設定するものです。具体的には、個別の移転について決定する手続を定めるとともに、移転される防衛装備品及び技術の適正な使用等について定めています。
2 この協定により、日加間で移転される防衛装備品及び技術について、第三国移転や目的外使用に係る適正な管理が確保され、両国間のより緊密な防衛装備協力及び我が国の防衛産業の生産・技術基盤の維持・向上に寄与するとともに、我が国の安全保障に資することが期待されます。
防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定
日本国政府及びカナダ政府(以下個別に「締約国政府」といい、合わせて「両締約国政府」という。)は、
防衛の分野における両締約国政府の間の既存の協力関係に留意し、
両締約国政府が参加する防衛装備品及び技術の分野における協力が国際の平和及び安全に寄与することを希望し、
防衛装備品及び技術の移転を規律する条件を定める必要があることを認識して、
次のとおり協定した。
第1条
1 一方の締約国政府は、自国の関係法令及びこの協定の規定に従い、2の規定に従って決定される事業を実施するために必要な防衛装備品及び技術を他方の締約国政府の使用に供する。当該事業は、国際の平和及び安全に寄与するためのもの、共同研究、共同開発及び共同生産に係るもの又は安全保障協力及び防衛協力を強化するためのものとする。
2 個別の事業は、両締約国政府により、それぞれの国の安全保障を含む各種の要素を考慮して決定され、外交上の経路を通じて確認される。
第2条
1 前条2の規定に従って決定される事業のために移転される防衛装備品及び技術を決定する機関として、合同委員会を設置する。
2 合同委員会は、2の国別委員部で構成される。
日本側委員部は、次の者で構成される。
防衛省の1の代表者
外務省の1の代表者
経済産業省の1の代表者
カナダ側委員部は、次の者で構成される。
外務・貿易・開発省又はその後継機関の1の代表者
国防省又はその後継機関の1の代表者
公共事業・政府サービス省又はその後継機関の1の代表者
産業省又はその後継機関の1の代表者
3 移転される防衛装備品及び技術を決定するために必要な関連情報は、外交上の経路を通じて国別委員部に伝達される。
4 移転される防衛装備品及び技術は、3の規定に従って伝達される関連情報に基づき、合同委員会により決定される。
5 この協定を実施するため、移転される防衛装備品及び技術、その移転の当事者となる者並びにその移転の詳細な条件を特に定める細目取極が、両締約国政府の権限のある当局の間で行われる。日本国政府の権限のある当局は、防衛省及び経済産業省とする。カナダ政府の権限のある当局は、場合に応じて、外務・貿易・開発省、国防省、公共事業・政府サービス省及び産業省又はこれらの後継機関の1又は2以上とする。
第3条
1 一方の締約国政府は、他方の締約国政府から移転される防衛装備品及び技術を、国際連合憲章の目的及び原則並びに前条5に規定する細目取極において決定する目的に適合する方法で効果的に使用するものとし、いずれの一方の締約国政府も、当該防衛装備品及び技術を他の目的のために転用してはならない。
2 一方の締約国政府は、この協定に基づいて移転される防衛装備品及び技術に係る権原又は占有権を、当該防衛装備品及び技術を移転した他方の締約国政府の書面による事前の同意を得ないで、自国政府の職員及び委託(2以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者以外の者又は他の政府に移転してはならない。
第4条
一方の締約国政府は、自国の関係法令及び他の適用のある両締約国政府の間の国際約束に従い、この協定に基づいて移転される防衛装備品及び技術に関して他方の締約国政府により提供される秘密情報を保護するために必要な措置をとる。
第5条
この協定及びこの協定に基づいて行われる全ての取極は、それぞれの国の関係法令及び予算に従って実施される。
第6条
この協定及びこの協定に基づいて行われる全ての取極の解釈又は適用に関するいかなる事項も、両締約国政府の間の協議によってのみ解決されるものとする。
第7条
1 この協定は、両締約国政府がこの協定の効力発生のために必要なそれぞれの国内手続が完了した旨を相互に通告するために交換する外交上の公文の日付のうち、最後の日付の日に効力を生ずる。
2 この協定は、両締約国政府の間の書面による合意によって改正することができる。この協定の改正は、この協定の効力発生のための手続と同様の手続に従う。
3 この協定は、5年間効力を有するものとし、その後は、一方の締約国政府が他方の締約国政府に対しこの協定を終了させる意思を90日前に外交上の経路を通じて書面により通告しない限り、毎年自動的に延長される。
4 この協定の終了の後においても、この協定に基づいて移転された防衛装備品及び技術に関し、第3条から前条までの規定は、引き続き効力を有する。
以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの協定に署名した。
2026年1月27日にオタワで、ひとしく正文である日本語、英語及びフランス語により本書2通を作成した。
日本国政府のために
山野内勘二
カナダ政府のために
デービッド・マクギンティ
(以上)
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