森田空幕長が定例会見 墜落したグローバルホークの回収、日比ACSA初適用など(10月6日)
- 日本の防衛
2026-10-9 11:15
令和8(2026)年10月6日(火)14時30分~14時42分、森田雄博(もりた・たけひろ)航空幕僚長は定例記者会見を行った。
空幕長からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
空幕長からの発表事項
本日は私から1件申し上げます。三沢基地所属のRQ-4Bグローバルホークの墜落事故に関するサルベージの状況についてであります。
このサルベージ作業につきましては、9月30日に警戒船が現場海域に到着して警戒活動を開始しており、10月2日以降、現場海域において引上げ作業を行う船舶、いわゆるROV※母船が海中の捜索等の作業を実施しております。現時点において、この作業により回収した物体はございません。
来週、10月13日には、引き上げた物体の回収をするための台船、いわゆる回収船、これが現場海域に到着し、本格的な回収作業を開始する予定です。
今後も、警戒、捜索及び回収に係る各種作業を着実に進め、機体の安全な回収に努めてまいります。
回収作業の期間につきましては、捜索及び回収に係る作業を開始した、10月2日から概ね1か月程度を見込んでおりますが、海象・気象の状況や回収等の状況等を総合的に勘案しながら、安全を最優先として適切に作業を進めてまいります。
※ROV:Remotely Operated Vehicle
記者との質疑応答
ドウシン・バヤニハン6-26の意義と日比ACSA初適用のメリット
記者 :
先立って小泉大臣から発言のありました、ドウシン・バヤニハンについてですけれども、フィリピンとの共同訓練ですけれども、この訓練の意義と、日比ACSAが初めて適用されるとのことですけれども、その具体的な内容について、それが適用されるメリットについて教えていただきたいと思います。
空幕長 :
只今、令和8年度日比人道支援・災害救援共同訓練ドウシン・バヤニハン6-26についてご質問がありました。まず、この訓練の意義についてであります。フィリピンは我が国と同様に自然災害が多く、人道支援・災害救援への対応は両国共通の課題となっております。航空自衛隊とフィリピン空軍が共同で本訓練を行うことにより、災害対応能力を向上させるとともに、日比防衛協力を一層深化させることを目的としております。
また、インド太平洋地域における同志国であるフィリピンとの訓練等を実施することを通じて、我が国及びフィリピンの安全保障能力と協力関係を強化することは、自由で開かれたインド太平洋の実現にも寄与するものと考えております。
次に、日比ACSAのご質問についてですが、この日比ACSAを初めて適用し、本訓練においてフィリピン空軍から航空機燃料等の提供を受ける予定であります。日比ACSAの適用により、訓練に必要な物品・役務を円滑に相互提供できるため、現場部隊間の連携をより迅速かつ効率的に実施できるというメリットがございます。
日比ACSAによる航空機燃料の提供の場面
記者 :
関連して、航空燃料の提供ということですけれども、それはどういった場面でどのような形で受けられるのか、少し具体的に教えていただければと思います。
空幕長 :
今回は、フィリピンに航空自衛隊のC-130H輸送機を派遣をしております。このC-130Hの航空機に対する、燃料の提供であります。
海中捜索で位置を捕捉した機体の一部とみられる物体
記者 :
冒頭にありましたグローバルホークの捜索の件でお伺いです。10月2日から海中の捜索が始まったかと思うんですけども、現時点で見つかっている物体で公表できるものがあれば教えてください。
空幕長 :
10月2日以降、ROV母船、こちらにおいて捜索を実施しているところであります。このROV母船におきましても、機体の一部と思われる物体の位置を捕捉しております。現在、回収に向けた検討を行っております。
確認した物体の具体的な内容や数量等につきましては、今後、事故調査に影響を及ぼすおそれがあることから、現時点での回答は差し控えさせていただきたいというふうに考えております。
回収した機体の調査態勢と米軍・メーカーの協力
記者 :
グローバルホークに関して、1点問い合わせをさせていただきます。今後の、海底からですね、引き上げた機体の調査についてなんですが、どこに運び出して、どのような態勢で調査に当たるのか、また、米軍ですとか、メーカーですとか、そういった自衛隊以外のところから、その調査に加わるというような予定があるのかどうかというところをよろしくお願いいたします。
空幕長 :
既にご説明させていただいていますとおり、航空自衛隊のほうで航空事故調査委員会というものを立ち上げて、現在調査を進めております。
まずどこに運ぶのかといったところになりますが、この回収した機体につきましては、最終的には三沢基地の方に運ぶ予定であります。今後、この回収した内容を今のところは、とりあえず小松基地の方まで船とそれから陸路を使って運んだ後、最終的には三沢基地の方で調査をする予定であります。
また、ご質問のありました米軍やメーカーの協力を得るかといったところにつきましては、どういった形で、例えば、直接見てとかですね、そういったところについては、まだ検討段階ではありますが、適切な方法で米軍やメーカーの協力も得つつ、事故調査を進めたいと考えております。
残る2機の訓練飛行再開の見通し
記者 :
グローバルホークに関連しまして、3機あるうち、残りの2機が今、訓練飛行などを取りやめていると思うんですけども、基本的にはその事故調の結果が出てからの再開という見通しになるんでしょうか。
空幕長 :
現在、2機につきましては、訓練飛行を見合わせた状態でございます。
一般に自衛隊機における事故の際には事故原因の特定のみをもって飛行の可否を判断するものではございません。この事故調査の進展状況、それから安全性評価、この当該機種の点検状況等を総合的に勘案して、飛行の安全が確保できると判断した場合には、必要な飛行の実施について適切に判断していきたいと考えております。
海底の機体のうち判明している部位
記者 :
グローバルホークで1点確認です。今、サルベージ船で今後、海中を引き上げに向かって作業していく中で、これまでに10月2日以降の調査も含めて、そもそも沈んでいるものがですね、細かいものを除いた場合に、機体のどういったところだというところがこれまでのところで分かった部分っていうのが、もしあれば教えていただきたいと思います。例えば、主要部分とか、どういったところまで今のところ判明してるのか知りたいです。
空幕長 :
現在、どこの部分が、といったところの特定についてはまだ至っておりません。ただ、先週も申し上げたとおり、機体の構造物と思われるような比較的大きな物体といったところまでは確認をしている状況になります。
(以上)
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