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フィンランドのICEYE、新たに4基のSAR衛星を軌道に投入(8月20日)

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2024-8-22 13:13

 世界最大規模の合成開口レーダー(SAR)衛星コンステレーションを運用するフィンランドの企業・ICEYE(アイスアイ)は令和6(2024)年8月20日(火)10時00分、現地時間8月16日に新たな4基のSAR衛星の打ち上げ、軌道投入に成功したことを発表した。
 これらのSAR衛星は、米スペースX社のトランスポーター11ライドシェアミッションに搭載され(ロケットはファルコン9)、カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられた。

 本件に関するプレスリリース(抄訳版)は以下の通り。

ICEYE、新たに4基のSAR衛星を打ち上げ、軌道投入に成功。自社コンステレーションを拡大し、顧客のミッションを支援

スペースX Transporter-11の打ち上げ画像 写真:スペースX提供

 ICEYEの地球観測能力を強化。顧客企業BayanatおよびYahsat初の衛星ミッション遂行に貢献

 フィンランド・ヘルシンキ - 2024年8月17日:地球観測、永続的モニタリング、自然災害ソリューションのための合成開口レーダー(SAR)衛星運用の世界的リーダーであるICEYE(アイスアイ、本社:フィンランド・ヘルシンキ、CEO&共同創設者:ラファル・モドルゼフスキ)は、現地時間8月16日に新たな4基のSAR衛星の打ち上げに成功したと発表しました。これらの衛星は、ICEYEが所有・運営する世界最大のSARコンステレーションをさらに拡大するものです。衛星はExolaunch経由で統合され、スペースXのTransporter-11 Rideshareミッションに搭載されて、米国カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられました。各衛星は通信を確立し、初期の定常運用が行われています。

 今回打ち上げられたSAR衛星4基はフィンランドのICEYEと米国のICEYE USで製造され、ICEYEの商用および特定顧客向けのミッションの双方を遂行します。アラブ首長国連邦(UAE)のAIを活用した地理空間ソリューションを提供するBayanat(バヤナット)、およびUAEを代表する衛星ソリューション・プロバイダーのYahsat(ヤーサット、Al Yah Satellite Communications Company PJSC)が先に発表した地球観測宇宙プログラム向けの衛星を含んでいます。

 ICEYEの最高経営責任者(CEO)兼共同設立者のラファル・モドルゼフスキ(Rafal Modrzewski)は次のように述べています。

「ICEYEのコンステレーションに頻繁かつ着実に新衛星を配備することにより、私たちは地球観測における世界的な真実の情報源となり、地球上の生活を向上させるというビジョンに向かって前進しています。
 この強力で有能な衛星コンステレーションは、より迅速でより良い意思決定のために、タイムリーで正確、かつ実用的な知見を提供する、信頼されるパートナーとして政府機関や民間の産業界に協力するという当社のコミットメントを確実に果たすものです。当社は、顧客であるBayanatとYahsatのために最初の衛星を打ち上げることができたことを誇りに思います。同時に、両社のミッションにおける当社との協力関係が継続的に成功を収めることを楽しみにしています。」

 Bayanatのマネージングディレクターであるハサン・アル・ホサニ(Hasan Al Hosani)氏は次のように述べています。

「私たちの初の衛星打ち上げは、私たちにとって、そしてUAEにとって待望のマイルストーンです。これはBayanatが待ち望んだ瞬間で、Space42としての私たちの未来に向けた決定的な一歩です。今回のSAR衛星コンステレーションで始まった、当社の地球観測はAIを活用した地理空間分析のリーダーとしての当社の地位をさらに強固なものにするでしょう。ICEYEとの継続的なパートナーシップは、Yahsatとの共通の高い志に基づくものであり、宇宙からの洞察を地球上での意思決定に活用することを可能にする貴重なものです。」

 YahsatのグループCEOであるアリ・アル・ハシェミ(Ali Al Hashemi)氏は、次のように述べています。

「今回のSAR衛星の打ち上げ成功は、Space42の設立に向けて合併手続きを進めているBayanatとYahsatの相乗効果を証明するものです。今後3年間に打ち上げられるSAR衛星コンステレーションは、静止軌道衛星と低軌道衛星を含むマルチ軌道衛星オペレーターとしての拡大を可能にすると同時に、UAEでの衛星製造能力の開発も可能にするものです。また、この重要な一歩は、当社の豊富な経験を確固たるものにし、UAEの宇宙分野におけるパイオニアとして、また世界のスペーステック産業における重要なプレーヤーとしての地位を再確認するものです。」

 ICEYEの米国法人、ICEYE USのCEOのエリック・ジェンセン(Eric Jensen)は次のように述べています。

「米国製の次世代衛星をコンステレーションに追加配備できることをうれしく思います。これによって、実用的なデータと洞察を顧客に提供する能力がさらに強化されることになります。」

 ICEYEは2018年以降、これまでに38基の衛星の軌道投入に成功し、世界最大規模のSAR衛星コンステレーションを運用しています。これらの衛星は、昼夜を問わず、あらゆる環境条件下で地表のあらゆる場所を画像化することができます。SARデータは、ICEYEの政府機関および民間の顧客にほぼリアルタイムで正確な洞察を提供しています。

 ICEYEは2024年に最大13基、2025年以降は毎年10~15基の新衛星を打ち上げ、自社コンステレーションに追加配備するとともに顧客に提供する計画です。前回の2024年3月の打ち上げでは、3基の新衛星をコンステレーションに投入することに成功しました。2023年には10基の新衛星の打ち上げに成功しています。
(以上)

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