吉田統幕長、ベルギーでNATO参謀総長等会議に出席(1月15日~16日)
- 日本の防衛
2025-1-22 10:00
防衛省 統合幕僚監部は令和7(2025)年1月17日(金)、1月15日~16日にベルギーの首都ブリュッセルにおいて、NATO参謀総長等会議に出席したことを写真付きで公表した。
詳細は以下のとおり。
NATO参謀総長等会議への参加
1月15日から16日までの間、吉田統合幕僚長は、ベルギーのブリュッセルにおいて、NATO参謀総長等会議に出席しました。参謀総長等会議への参加は、2022年の山崎前統幕長、2024年の南雲統幕副長の参加に続き3回目です。本会議において、吉田統幕長はインド太平洋をテーマとしたセッションに参加し、「インド太平洋におけるパートナーシップ」をテーマにスピーチを行いました。併せて、ギリシャ、オーストラリア、ベルギー、リトアニア、ルーマニアの5か国との間で二国間会談を、NATO軍事委員長及び欧州連合軍最高司令官(SACEUR)との間で二者会談を行いました。
セッションにおけるスピーチの中で、吉田統幕長は、情勢認識を共有するとともに、「欧州大西洋地域とインド太平洋地域は不可分であり、修正主義国家の活動拡大に対し、法の支配に基づく国際秩序を支持する国々は連帯を強める必要があり、今後ともNATO加盟国のインド太平洋地域への継続的な関与に期待する」旨を述べました。
各国等との会談における内容は以下のとおりです。
ギリシャのチョーピス参謀総長との会談では、初となる日ギリシャ間の参謀総長会談の実施を歓迎するとともに、一昨年及び昨年の在外邦人等輸送に際してのギリシャ空軍による支援へ謝意を伝えました。
オーストラリアのジョンストン国防軍司令官との会談では、セッション「インド太平洋におけるパートナシップ」に先立ち、双方の情勢認識やNATOとの協力に関して議論するとともに、昨年11月の日豪米防衛相会談と日豪防衛相会談を踏まえて、自衛隊とオーストラリア国防軍の今後の防衛協力の方向性について意見交換しました。
ベルギーのヴァンシナ参謀総長とは昼食を交えつつ会談しました。吉田統幕長とヴァンシナ参謀総長の会談は初めてであり、特にインド太平洋地域の戦略環境認識を共有するとともに、今後の日ベルギー防衛協力に関する意見交換を実施しました。
リトアニアのヴァイクシュノラス国防参謀長との会談では、昨年6月のシャングリラ会合の際に日リトアニア防衛相会談が実施されたことに引き続き、今回、初めて参謀総長会談を実施できたことを歓迎するとともに、訓練・演習、サイバー分野での協力等、日リトアニア防衛協力の発展・深化について意見交換しました。
ルーマニアのヴラッド国軍参謀総長との会談では、昨年3月にルーマニアのヨハニス大統領が訪日し、日ルーマニア首脳会談が行われたことに引き続き、今回、初めて日ルーマニア間の参謀総長会談を実施できたことを歓迎しました。その上で、双方の防衛政策に関して情報共有するとともに、今後の日ルーマニア防衛協力について意見交換を行いました。
バウアーNATO軍事委員長との会談は、吉田統幕長の着任以降、今回で6回目を迎えました。会談において統幕長は、今月17日付で軍事委員長を離任するバウアー大将の約3年半にわたる功績に対して敬意を表するとともに、過去1~2年間で日NATO防衛協力が急速に進展したことに触れ、日本を含むパートナー国との連携強化に向けた尽力に対し謝意を伝達しました。
最後に、カヴォリ欧州連合軍最高司令官との会談では、具体的な防衛協力の一つとして、一昨年に合意された「日NATO国別適合パートナーシップ計画(ITPP)」を推進するにあたり、訓練・演習への相互の参加など、オペレーショナルな協力を推進していくことで一致しました。
統合幕僚監部は今後とも、NATO及びNATO諸国のパートナーとして、FOIPの実現に向けて尽力して参ります。
(以上)
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