中谷防衛大臣が記者会見 米国の関税引き上げ、ヘグセス米国防長官との会談、F-35の予防着陸などについて回答(3月28日)
- 日本の防衛
2025-4-1 09:00
令和7(2025)年3月28日(金)8時33分~8時45分、中谷 元(なかたに・げん)防衛大臣は、参議院本会議場議員食堂側で閣議後の記者会見を行った。
内容は、以下の通り。
大臣からの発表事項
なし
記者との質疑応答
米国の関税引き上げが日本の防衛産業に与える影響
記者 :米国で自動車や鉄鋼などを対象とした関税の追加発動が相次いでいます。世界経済に大きな影響をもたらす可能性が高く、米国からの装備品購入や今後の装備移転・技術協力など防衛産業への波及も否定できません。日本の防衛産業への影響をどのようにお考えでしょうか。また、防衛省として検討している対策などがあれば教えてください。
大臣 :米国政府による一連の関税措置に関しましては、現時点で我が国の防衛産業への影響について予断することは控えますが、政府を挙げて対応していくという総理から指示が出されており、防衛省としても、関係省庁と協力・連携の上、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
その上で、戦略3文書でも明確にしているとおりでありますが、我が国の防衛生産・技術基盤は防衛力そのものであり、防衛省としては、防衛生産基盤強化法に基づく措置など、生産・技術基盤の強化に向けた取組を、引き続き力強く推進していく考えであります。
また、日米の防衛装備・技術協力は、日米同盟の抑止力・対処力に直結をするものでありまして、その重要性は2月の日米首脳会談においても確認をされております。間もなく行われる日米防衛相会談におきましても、私とヘグセス国防長官との間で、その意義を再度確認をしまして、そして防衛協力が深まりますようにですね、具体的な議論を行う予定であります。
いずれにしましても、関係省庁及び米国政府と緊密に連携しながら、我が国の防衛生産・技術基盤の強化及び防衛の面におきます日米同盟の抑止力・対処力の向上に努めてまいります。
ヘグセス米国防長官との会談について
記者 :今おっしゃいましたけれども、明後日ですね、へグセスさんと会談することになっています。この間の会見で、大臣3つのポイントに言及されましたけれども、特にどこに力点を置きたいのか、また、どのような一致点を見出したいのかお聞かせください。
大臣 :今回の日米防衛相会談は、ヘグセス長官の就任以来、初めての対面、FACE TO FACEでの会談となります。1月末に電話におきまして会談をいたしましたが、非常に今回の機会を楽しみにしておりました。この機会に、日米同盟における様々な論点につきまして、しっかりと議論をするとともに、私とまず、へグセス長官との人間関係、そして信頼関係、これを構築したいと考えております。具体的な議題等の詳細は現在調整中でありますけれども、予断をもってお答えすることはいたしませんが、例えば、地域情勢について認識をすり合わせるとともに、2月の日米首脳会談でも確認をされました、まず、自衛隊及び米軍のそれぞれの指揮・統制枠組みの向上、そして日本の南西諸島における二国間のプレゼンスの向上、そして、より実践的な訓練及び演習を通じた即応性の向上、そして、防衛装備・技術協力の推進を始めとする、日米同盟の抑止力・対処力を更に強化をしていくための取組についてですね、幅広く議論をしまして、具体的な成果につなげたいということで、以上4点を重点的に行いたいと考えております。
高知空港に緊急着陸した米軍のF-35戦闘機について
記者 :25日の午後に、高知空港に米軍の岩国基地所属のF-35戦闘機が緊急着陸しました。その原因とか理由について米側からどのような説明を受けているかということと、また戦闘機はまだ高知空港にいるようなんですけれども、いつまでいて、何をしているのかというのを、米軍側からどういう報告を受けているかということ、それと併せて、F-35は2月に松山空港に緊急着陸をしているんですけれども、緊急着陸が相次いでいることについての受け止めを大臣からお願いします。
大臣 :米側からの情報につきましては、3月25日13時53分頃に、米海兵隊岩国基地所属のF-35B、1機が、飛行中に警告灯が点灯したために、高知県の高知龍馬空港に予防着陸をしました。この着陸による周辺住民や建物等への被害、この民間機への影響は確認をされておりません。防衛省としましては、本件を受けて速やかに職員を現地に派遣をしました。そして、関係自治体にも赴きまして、情報提供を行ってきたところでございます。
現在、予防着陸をした機体は、米軍による点検・整備を行っている旨の説明を米側から受けております。今後、必要な整備を行いまして、機体の安全を確認した後、離陸をする予定であると承知をしております。
なお、この予防着陸といいますのは、パイロットが飛行中に航空機の何らかの通常とは異なることを示す兆候を察知した場合に、危険の未然防止のために行うものでありまして、安全確保の手段としての必要な措置であるということであります。いずれにしましても、米軍機の運用に際しましては、まず安全の確保というのが大前提と考えておりまして、引き続き米側に対して安全管理に万全を期すように求めてまいります。
なお、2月5日松山空港に米海兵隊岩国基地所属のF-35B、2機が着陸をいたしましたが、これは岩国基地の滑走路閉鎖のために、松山空港にダイバートをしたものであると承知しております。
イージス・システム搭載艦のライフサイクルコスト公表について
記者 :イージス・システム搭載艦のライフサイクルコストについてお伺いします。木原前大臣は以前会見で「遅くとも令和6年度中にライフサイクルコストを示せるように作業を進める」と述べていますが、年度末近づいていますが、ライフサイクルコストを示すことは可能でしょうか。また、ライフサイクルコストの膨張を懸念する声もありますが、防衛省としてどう対策していくお考えか、改めてお願いします。
大臣 :イージス・システム搭載艦のライフサイクルコストにつきましては、艦艇の設計による建造費の精緻化や、米政府機関との協議を踏まえた各種経費の精緻化に一定の目途が立ち、公表に向けた準備を今進めているところであります。このライフサイクルコストにつきましては、より精緻な金額となるように、令和7年度予算の内容も反映をするということが適当と考えておりまして、当該予算の成立後、公表したいと考えております。その上で、ライフサイクルコストの管理につきましては、引き続き日米の関係者間で情報共有と調整を緊密に実施するとともに、私が本部長を務めております防衛力抜本的強化実現推進本部会議の下で、事業の進捗状況、またリスクなどを管理してまいる所存でございます。
松本空港におけるオスプレイの予防着陸について
記者 :3月25日に松本空港でも普天間基地所属のオスプレイ1機が予防着陸しました。松本空港は普段、軍用機が着陸するような空港ではなく、県民も不安に感じている部分もございます。大臣として、今回の着陸の受け止めをお伺いできればと思うのと、あと、松本空港の場合も、機体の警告灯が点灯したことに伴うものと伺っております。米軍側から防衛省に着陸の理由であったりとか、その後、空港で何をされていたのか、御説明はあったのでしょうか。なければ、その受け止めもお伺いできればと思います。
大臣 :お尋ねのことにつきましては、3月25日15時頃、米海兵隊普天間基地所属のMV-22オスプレイ2機のうち1機が、飛行中に警告灯が点灯をしたために、長野県の松本空港に予防着陸をいたしました。その際、もう1機も同空港に着陸しましたが、すぐに離陸をしております。予防着陸をした機体は、米軍による点検及び必要な整備を行い、機体の安全を確認をできたことから、27日10時21分頃、同空港を離陸したと承知をしております。
予防着陸による周辺住民や建物への被害は確認されておりませんが、民航機に影響が出たもの、これは目的地の変更とか欠航とか着陸遅延があったということと承知はしております。防衛省としましては、本件を受けて速やかに職員を現地に派遣するとともに、関係自治体への情報提供を行ってきたところであります。
予防着陸は、安全確保の手段の一つと承知をしておりますが、米軍機の運用に際しましては、現地の安全確保、そして飛行の安全確保、これが大前提と考えており、引き続き米側に対して安全管理に万全を期するように求めてまいります。
(以上)
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