中谷防衛大臣が記者会見 新田原でのF-35B垂直着陸訓練、防衛費43兆円、T-4墜落事故など(6月3日)
- 日本の防衛
2025-6-5 10:00
令和7(2025)年6月3日(火)9時31分~9時38分、中谷 元(なかたに・げん)防衛大臣は、参議院本会議場議員食堂側で閣議後の記者会見を行った。
内容は、以下の通り。
大臣からの発表事項
なし
記者との質疑応答
新田原基地でのF-35B垂直着陸訓練について
記者 :
航空自衛隊新田原基地でのF-35B垂直着陸訓練のことでお伺いします。
先月まで地元説明会を開かれて、これまでの防衛省の説明に対する批判だったり、訓練への不安の声が相次ぎました。大臣も先月、国会で「令和3年に説明した内容と違うと受け止められるのは当然で、率直にお詫びを申し上げたい」とした上で、改めて、「どのような負担軽減が可能か、真摯に検討を行ってまいりたい」と述べられています。この負担軽減の検討について、いつ頃までに結論を出すお考えか教えてください。
また、F-35Bの機体配備は、本来は昨年度に予定されていましたが、1年遅れています。本年度中の配備計画にお変わりがないか、また、本年度中の具体的にいつ頃配備の予定か、あわせて教えてください。
大臣 :
新田原基地におけるF-35Bによる垂直着陸訓練の実施につきましては、これまで新富町等で計10回実施をさせていただいた住民説明会等を通じて、航空自衛隊の新田原基地の関係自治体、また、住民の皆様に御説明をさせていただいているところでございます。
これらは、F-35Bが緊急時に安全に着陸するために、また、安全保障環境が一層厳しさを増している中で、我が国の防衛に万全を期すことができますよう、F-35Bの能力発揮のための訓練の一層効率的・効果的な実施に必要なものとして説明をしたものであります。
他方、地元からしますと、令和3年度に説明をした内容と印象が違うと受け止められることもあるのは当然でありまして、この点は率直にお詫びを申し上げる次第でございます。
その上で、新田原基地における垂直着陸訓練の在り方については、どのような負担軽減が可能であるのか、真摯に検討を行っているところであります。検討結果については、改めて地元に説明をさせていただく考えでありますが、その時期については、お答えできる段階ではないということを御理解いただきたいと思います。また、F-35Bの具体的な配備時期については、引き続き調整中でありますが、いずれにせよ、令和7年度中を予定をいたしております。
令和9年度までの防衛費43兆円について
記者 :
防衛力整備についてお伺いします。大臣はシャングリラに行ってらっしゃいましたけれども、ヘグセスさんは、あの場でですね、同盟国は更に防衛費を増やすべきだという主張を演説でされました。一方で、日本側は防衛力整備計画というものを閣議決定していて、令和9年度まで43兆円という枠が付いています。現下の戦後最も厳しい安全保障環境の中でですね、現行計画の期間中に43兆円の枠を突破させる必要はあるというふうにお考えなのか、また、その理由もあわせてお聞かせください。
大臣 :
今、お話がありましたとおり、この43兆円という規模は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙をしていくという中で、国民の命を守り抜けるのか、そして極めて現実的なシミュレーションを始めとする様々な検討を行い、必要となる防衛力の内容を積み上げて、導き出されたものであります。
したがいまして、令和9年度までの5年間で、防衛力の抜本的強化を達成ができ、防衛省・自衛隊として役割をしっかりと果たすことができる水準として、これは閣議決定をされた金額であります。したがいまして、この定められた金額の範囲内において、必要な防衛力の強化、これを着実に図っていくことが自衛隊の役割であると考えております。引き続き、我が国として主体的に抑止力・対処力を強化するための取組を不断に検討しつつ、国家安全保障戦略等に基づいて、防衛力の抜本的強化、これを着実に進めていく考えであります。
T-4練習機の墜落事故について
記者 :
T-4練習機の墜落事故について伺います。
発生から間もなく3週間となりますが、事故原因は何だったと推定できますでしょうか。また、事故機にはフライトレコーダーやボイスレコーダーが搭載されていませんでしたが、解明の障害になっている部分はあるのでしょうか。また、大臣は事故後、搭載の加速化を図るというお話をされていましたが、現在の取組状況もあわせてお聞かせください。
大臣 :
今般の墜落をめぐる詳細なですね、状況、そして事故原因などについては、現在調査中でありまして、これに予断を与えるような点については、お答えを差し控えさせていただきます。
その上で、今般の事故は、FDR(フライトデータレコーダー)、これが搭載されていない航空機による事故でありまして、航空機の高度、速度、機首方向等のデータ解析による事故調査はできませんが、交信記録や航跡情報、そして現場の状況等を総合的に分析をしまして、引き続き、原因の究明に努めてまいりたいと考えております。
また、今般の事故を踏まえまして、私から、あらゆる代替の検討も含めて、FDRの搭載作業を加速するように指示をいたしました。FDRの搭載改修やFDRの搭載機への機種更新、これを加速させています。また、こうした改修や更新には、どうしても相当程度の期間を要するということから、その間の暫定的な措置として、その他の記録装置によりまして、飛行状況、そして記録可能な態勢を確保するといった対応策を並行的に続けております。
(以上)
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