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東京計器とメトロウェザーが業務提携 ドローン探知も可能な防衛向けドップラー・ライダーを開発へ(7月18日)

  • 日本の防衛

2025-7-22 20:30

 令和7(2025)年7月18日(金)、東京計器株式会社とメトロウェザー株式会社は、防衛向けドップラー・ライダーの開発と生産体制を加速するため、東京計器がメトロウェザーに出資、業務提携したことを発表した。
 ドップラー・ライダーはレーザーを用いて気流の状況を観測する装置で、飛行場などで導入が進んでいる。特に防衛向けの製品としては、レーダーで捉えにくいドローン等の探知にも活用するとしている。

 以下はリリースの全文。

お知らせ 東京計器・メトロウェザー 資本業務提携 防衛向けドップラー・ライダーの開発・生産体制の加速

 東京計器株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役 社長執行役員 安藤毅、以下「東京計器」)とメトロウェザー株式会社(本社:京都府宇治市、代表取締役:古本淳一、以下「メトロウェザー」)は、防衛向けドップラー・ライダーの開発・量産化を加速させるために、東京計器のメトロウェザーへの出資および業務提携を行いましたことをお知らせします。

 メトロウェザーは、赤外線レーザーを用いてリアルタイムに高精度広範囲の風況観測*を行うドップラー・ライダーの開発・製造を行っています。長年培ってきたリモートセンシング技術と独自の信号解析技術により高精度広範囲の風況観測を実現しており、これまでに、ドローン運行のための風況観測や海上を航行する船舶に搭載した風況観測を実証しています。今後、この観測したデータを活用するUX/UIをニーズに合わせて開発し、防衛から民間の幅広い分野において統合したソリューション提供を目指しています。さらに現在、ドップラー・ライダーの技術を活用した物体検知の開発にも着手し、レーダーで捕捉できないドローン等小型無人機の探知への活用に向けた取り組みを進めています。

 東京計器は航空機搭載品、艦艇搭載品を中心とした多くの防衛装備品の開発・製造実績を持ち、メトロウェザーが有するドップラー・ライダーを防衛装備品にする生産技術、販売体制があります。
 ドップラー・ライダーによる風況観測、物体検知は、我が国の安全保障に貢献可能な技術であり、東京計器はメトロウェザーとともに、開発、量産体制の構築を推進していきます。

*風況観測…平均風速や瞬間風速、風向・風速の出現率といった風の吹き方の状況を観測すること。

風況観測中のドップラー・ライダー(2025年6月末まで東京計器本社屋上にて試験実施) 写真:東京計器

東京計器について

 国内初の計器メーカーとして明治時代に創業し、現在は、民間・官公庁両方の事業で社会インフラを支えている企業です。計測・認識・制御の技術を基に、船舶港湾、産業機械、建設機械、上下水道、防衛、鉄道などの安全安心に貢献する製品を提供しています。

メトロウェザーについて

 京都大学発のディープテックスタートアップとして2015年に創立し、赤外線レーザーを大気中の微細な塵に照射し、塵の動きによって僅かに変化する光の周波数(ドップラー効果)を解析することで、風況をリアルタイムで3次元に可視化するドップラー・ライダーの開発を行っております。長年、京都大学で培ってきたリモートセンシング技術と独自の信号解析技術により、ドップラー・ライダーの小型高性能化や、高精度で広範囲の風況観測を可能にしました。得られる風況情報に加えて、研究開発中の物体検知技術を活用した幅広い分野での事業創出を目標に、世界規模での安心・安全な社会づくりを目指します。

(以上)

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