小泉防衛大臣が記者会見 ミュンヘン会議への参加、自民党大勝の安全保障への影響など(2月10日)
- 日本の防衛
2026-2-13 12:15
令和8(2026)年2月10日(火)11時02分~11時24分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、防衛省A棟10階会見室において閣議後会見を行った。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
ミュンヘン安全保障会議の参加について
まず冒頭は、ミュンヘン安全保障会議の参加についてです。2月13日(金)から15日(日)までの日程で、ミュンヘン安全保障会議へ参加するため、ドイツを訪問いたします。ミュンヘン安全保障会議は、欧米で最も権威ある民間主催の安全保障関連国際会議の一つであり、安全保障に関わる首脳や国防大臣などの各国要人が一堂に会し、世界的規模の課題を議論するとともに、その機会を利用して様々な会合が行われる場でもあります。訪問期間中、各種セッションへの参加のほか、ピストリウス・ドイツ国防大臣をはじめ、各国の国防大臣等との会談を調整しております。とりわけ、解散総選挙を通じて高市内閣が広く国民の支持を得たこのタイミングで、今正に取り組んでいる防衛政策について防衛大臣から直接説明できることは、厳しい安全保障環境における同盟国・同志国との連携を一層強化する上で、極めて有意義と考えています。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分です。今回の訪問でも、この認識を改めて共有するとともに、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて、強い結束を確認していきたいと思います。
記者との質疑応答
衆議院選挙の結果、防衛費の財源について
記者 :
衆議院選挙に関連して、2点お伺いします。今回の衆議院選挙は、自民党単独で3分の2を超える議席を獲得しました。まず、大臣はこの選挙結果をどのように受け止めているか改めてお願いします。それから防衛費に関連してなのですけれども、規模と同時に財源の確保というのが今後課題になってくると思います。今回の衆議院選挙ではですね、自民党を含む多くの政党が消費税減税に関連する公約を掲げるなどですね、安全保障以外にも巨額の財源が必要な政策メニューというのが並んでいます。これも踏まえて、大臣は防衛費の財源についてどのような形で捻出すべきと考えるか、基本的な考え方について御説明をお願いします。
大臣 :
まず、この選挙結果をどのように受け止めるかということについては、私の立場から申し上げさせていただければ、防衛大臣という立場で全国遊説をした中で、一貫して安全保障政策の強化が必要であること。そして自前の防衛力整備も必要であること。特に自衛官の処遇の改善、そして御家族の皆さんも安心して生涯設計ができるようにすること。これを一貫して訴えさせていただいて、私はそこについて理解は得られているというふうに思います。つきましては、この力強い国民の皆さんのしっかりと選挙で訴えたことを形にしろと、結果を出せと、そういったことに答えていく責任があると思いますから、防衛大臣として、しっかりとその実現にスピード感をもって取り組んでいきたいというふうに思っています。そして、財源についてのお尋ねもありましたが、今後の防衛力の具体的な内容については、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論を積み上げていく考えであり、こうした議論の結果、今後の防衛力の強化のための裏付けとなる予算を確保する上で必要な財源の在り方については、財政の持続可能性を十分に踏まえながら、今後議論してまいります。
NATOの枠組みに日本が参加、ウクライナへの資金提供との報道について
記者 :
もう1点お伺いしたいのですが、ウクライナにですね、アメリカ製の武器、兵器を供与するという、NATOの枠組みに日本も参加して資金提供するという方針を固めたという一部報道があります。こちらに関連して、NATO側からの打診の有無とあわせて、現在の検討状況について教えてください。
大臣 :
報道については承知をしています。現時点においては、NATOとの間で、御指摘のような方針で一致した事実はありません。いずれにせよ、我が国として、ウクライナの社会、経済を強靭なものにしておく観点から、引き続き国際社会と連携し、官民一体の復旧・復興支援等を推進していきます。
ミュンヘン安全保障会議での日本の主張点、GIGOと企業間の契約状況について
記者 :
冒頭ありました、ミュンヘン安保会議の関係で伺いたいと思います。会議の中でですね、日本としてどのようなことを特に訴えていきたいか、強調していきたいかというところと、また、ヨーロッパ各国とのバイ会談の中でですね、次期戦闘機についても話題になるかと思うのですが、現在のGIGOと企業間の契約状況についてもあわせて伺えればと思います。
大臣 :
今回、私のカウンターパートである各国の国防大臣との会談等を通じて、欧州大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分であるという認識を改めて共有する場としたいと考えています。また、今正に取り組んでいる我が国の防衛政策を説明することで、厳しい安全保障環境において同盟国・同志国との連携を一層強化する必要があること。そして、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性等を訴えていきたいと考えています。また、御質問のあった、日英伊3か国政府で設立する国際機関であるGIGOと、対応する民間側の組織であるジョイント・ベンチャー「エッジウィング」との間での契約については、締結に向けて最終調整中であると承知しています。防衛省としては、GIGO、エッジウィング及び3か国の官民で連携しながら、引き続き、次期戦闘機の効率的な開発を進めていきたいと思います。
衆院選での自民党大勝が及ぼす安全保障への影響について
記者 :
衆院選の関連で1点をお伺いさせてください。衆院選で自民党がですね、大勝し、政権基盤が強固になりましたが、政権基盤が強固になったことで、中国との向き合いなど安全保障への影響はどのような影響があるとお考えでしょうか。また、安全保障上、仮に懸念される点があるようでしたらそちらもあわせて教えてください。
大臣 :
ちょっと確認をしたいんですけれど、選挙が終わって、政権基盤が強固になったことで、安全保障上懸念されるってどういうことですか。
記者 :
仮にですね、相手国からより強い対抗姿勢を見せ、あまりないと思うんですけれども、そういったことも、もしおありでしたら。
大臣 :
それって、だから選挙負けた方が安全保障上の懸念がないってことですか。
記者 :
いや、違います。このようなすごく大勝したことによって、万が一そういったマイナス面が考えられるとしたらそれもあわせてというような趣旨でお伺いしました。
大臣 :
すみません。あまりその趣旨がよく分からなくて。国民の皆さんの信任を得たことが、なぜ懸念になるのかっていうのが、それはどういうことですか。
記者 :
信をすごく得たことで、一般的には、信を得た国として。すみません。なので、基本的にはプラスの影響があるふうに受け止めてはいるんですけれども、そこにもしも何か裏をかくような懸念というものが、もしあるようでしたら、そちらもあわせてという趣旨でお伺いしております。
大臣 :
まず基本的な立場を申し上げますと、民主主義国家として国民の皆さんに安全保障政策の強化も含めて、そして自衛官の対応・体制も含めて訴えた結果、これだけ力強い御支持をいただいたことが、懸念に繋がるっていうことが、まず私としてはちょっと理解に苦しむなというところがまずあります。むしろ、やるべきことをしっかり問うたわけで、そのことを力強く押し進めるっていう、民主主義の一番大事なプロセスを経たわけですから、これは前向きな結果として受け止めていいんではないでしょうか。むしろ懸念ということで申し上げれば、安全保障環境が極めて厳しい状況にある中で、この懸念を解消するためにも、安全保障政策の強化が必要で、自前の防衛力の整備も必要だと。こういったことを一貫して訴えてきております。そして、日本を取り巻く状況を考えたら、平和と叫んでいれば平和はこれからも維持されるという状況は、それをそうだという立場の方がいるとしたら、防衛大臣としては、そこはあまりにも現実とかけ離れていると思っていますので、現実主義に基づいて必要な政策を進めるべきだと。これも一貫して選挙中に訴えさせていただいております。ですので、今回の力強い国民の皆さんの負託にしっかりと応えられるかどうかは、我々が訴えたことを実現できるかどうかに関わってくると思いますので、そこの信頼に応えていく形で、安全保障に対する懸念を払拭したいというふうに思います。あまりなんかこう選挙で勝ったことが懸念というのはちょっと私にはごめんなさい、なかなか理解が苦しむなというところではあります。
選挙結果を踏まえた憲法改正、特に自衛隊の9条明記に関する大臣の考えについて
記者 :
関連して衆院選で憲法改正について伺います。衆院選で自民党は単独で3分の2以上の議席を確保したわけですが、高市首相は昨日ですね、憲法改正に向けた調整も進めると改めて強調されていました。今回の選挙結果を踏まえた上で、憲法改正、特に自衛隊の9条明記に関して大臣の考えを教えてください。
大臣 :
これは防衛大臣の記者会見ですから、防衛大臣の立場というよりも、昨日、おとといですか、当選後のテレビのインタビューでもありましたけれども、一議員の立場として言わせていただければ、自民党は元々憲法改正を実現をする。それは党是でもあります。自民党内で憲法改正の反対をする人はいないと思います。そういった中で、やはり今まで一度も国民の皆さんに憲法改正を発議という形で問うていない。やはり私は、国民の皆さんにできる限り早く国民投票に付すことができるような機会を提供すべきだと思いますので、その中で、憲法改正に賛成の方も反対の方も、そこで意思表示ができるわけで、その国民の皆さんの過半数の賛成がなければ実現しないわけですから。そのプロセスというのは、手続きが取れる環境になったら、それは速やかに実現に向けて動くべきだと思います。各国を見ている中で、これだけ長い期間、戦後に時代に合わせた憲法の改正をしていない国は他にあるでしょうか。
自民単独で3分の2の議席を獲得、安保政策実現に与える変化の有無について
記者 :
衆院選関連で一つお伺いさせてください。今回の衆院選で、高市首相は国論を二分するような大胆な政策に関して信を問うと語り、自民の大勝を踏まえて、理解をいただけたと思うと取材などに語りました。この国論を二分する政策には、安保防衛政策の抜本的強化も含まれていると理解しています。ただ、私達国民からすると、必ずしも政策の具体的な中身が見えないままではあります。今回の選挙結果を踏まえて、大臣も信任を得たとお考えでしょうか。さらに、自民で3分の2の議席を獲得されたわけですが、今後、安保政策の実現に向けたスピードや進め方は変わるのかどうか、お考えをお聞きします。
大臣 :
まず、具体的な中身が見えないという御指摘もありましたけれども、私は、日本というのは政策については他の国と比べた時にも、透明性高く、国民の皆さんに説明をしながら、そして、国会のプロセスも含めて、丁寧なプロセスを踏みながら進めていると思っています。今回、選挙でもこれだけ安全保障政策の論点を提示をした上で、むしろ、私は今回の選挙で一貫して、かなり演説でも具体的にお話をさせていただいてます。自衛官の待遇の改善の給与改定、この俸給表の改定という、今まで選挙で俸給表の改定を訴えた人は、あまりいないんじゃないでしょうか。そういったことの具体的に国民の皆さんに問うた上で、今回、御信任をいただいていると思っていますし、どこの国とは申し上げませんけれども、まず、そもそも民主主義じゃなければ選挙もないですよね。そして、公表している軍事力・軍事費、これだって日本と比べたら透明性については大きな疑義もあるのではないでしょうか。そこを踏まえた上で考えれば、日本というのは、私は非常に誠実に丁寧にプロセスを踏みながら、国際社会にも説明をしながら、安全保障政策を進めているというふうに捉えています。いずれにしても、今、高市内閣として進めるべき安全保障政策としては、三文書の前倒しでの改定、抑止力の更なる強化、サイバー・宇宙・電磁波など新領域への着実な対応、防衛生産・技術基盤の更なる強化、そして、自衛官の処遇の改善、これらを挙げた上で、支援を訴えてきたところでありますので、こうした高市総理の挙げられた方向性について、御信任をいただいたと認識をしながら、丁寧に説明をして、かつ、スピード感をもって実現をしていきたいというふうに思いますし、国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くために何が必要かという観点から、我々、選択肢を排除せずに検討して、防衛力を変革していきたいと思います。
衆院選中の米トランプ大統領による高市支持表明への大臣の受け止めについて
記者 :
トランプ大統領が選挙中にですね、高市支持表明をして、野党は内政干渉と批判していますが、大臣の受け止めをお願いします。高市政権は防衛費をアップしてですね、米国製兵器を大量に購入してくれるだろうという期待感の裏付けのようにも聞こえるのですが、米国優先政治を高市さんがしてくれるという期待感の表れのようにも聞こえるのですが、まず、受け止めをお願いします。
大臣 :
それは横田さん独自の受け止めなので、私がコメントすることではありません。
記者 :
内政干渉という野党の批判がありますが、適切な発言だというふうにお考えなんでしょうか。
大臣 :
それはトランプ大統領の発言に対して、一つ一つ、適切か不適切かということは、今までもコメントしておりません。
記者 :
高市さんも、特に問題だという言及は全くないということなんでしょうか。
大臣 :
どういうことですか。
記者 :
高市さんが今回のトランプ大統領の支持表明に関して、何か言及なさってないのでしょうか。
大臣 :
ちょっとそれは、私は高市総理ではないので、高市総理にお尋ねください。
米軍普天間基地の辺野古移設に対する懸念や疑問に対する大臣の立場について
記者 :
あと選挙中に辺野古の問題も訴えられてですね、中道の立場が曖昧だということで批判されていましたが、一方で辺野古は軟弱地盤でですね、使い物にならないんじゃないかと、工事費も非常に増大しているという指摘も、玉城デニー知事などがされているんですが、辺野古のこういう懸念、疑問は全然考慮するに値しないと。とにかく建設を進めればいいという立場なんでしょうか。
大臣 :
まず、横田さんに考えていただきたいのは、もしも我々自民党が辺野古の移設について推進するかも言わずに選挙に臨んだら、横田さん徹底的に批判すると思いますよ。今回中道はそれですよ。
記者 :
だから、立場として推進をおっしゃったんですけど、そういう疑問、懸念は考慮するに値しないと。軟弱地盤で完成しても使い物になんないとかですね、工事費が青天井になるんじゃないかということは、もう全然気にしなくていいという前提で、辺野古推進を訴えられたんでしょうか。
大臣 :
それも横田さんがそう思っているということを御意見を言っているだけで、私が、また、防衛省がそういった懸念や、また心配に対して、地域に対して、全くそういったことを考慮してないってことは全くありませんので、ぜひそこは横田さんの御意見を今、私は伺ったということにさせてくださいね。その上で普天間をめぐる問題の原点というのは、市街地に位置していて、住宅や学校で囲まれていて、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の危険性を1日も早く除去することであります。普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければなりません。これは政府と地元の皆様との共通認識であると思います。辺野古の移設が唯一の解決策であるという方針に基づいて、着実に工事を進めていくことこそが、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することに繋がると考えています。防衛省としては、引き続き、地元の皆様に丁寧な説明を行いながら、基地負担の軽減を図るため、全力で取り組んでまいります。なお、先ほどからも中道の話もありますけど、当時、私は2009年初当選で野党でしたけど、最低でも県外、目指すは国外ということを当時民主党政権は言って、結果として、元々の現行案、この普天間の辺野古への移設に戻ってきたんですよ。その時、最終的に鳩山総理、菅総理、そして今回中道の共同代表だった野田総理が、その方向性で進められたんですよ。そして今回中道になって、旧公明さんは推進、だけど旧立憲さんは慎重ということでありますので、私は横田さんの問題意識というのは、その立場の変化とか、また今回の選挙での立場を明確にしないまま、この選挙に臨んだということについての方が、私はお尋ねしていただいた方が良いのではないですかと、そういうふうに思っています。
記者 :
僕の個人的意見じゃなくて、玉城デニー知事はじめ沖縄の関係者がみんな疑問を提示してですね、一旦民主党政権関係者は認めたけれども、いろいろ工事が進むにつれて、工事費が増大して今の予算内ではとても収まらないし、そもそも時間がかかりすぎて今大臣がおっしゃった1日も早い返還とは逆行するんじゃないかという声が出ているのに対して、どう考えているかというのを聞いているんですけど。
大臣 :
これはもう、今申し上げたとおりで、普天間の固定化、これは絶対に避けなければいけないと。そういった中で、丁寧に御地元にも説明させていただきながら進めていきたいと思います。
防衛費の具体的な財源について
記者 :
防衛費の財源に関してお伺いします。先の衆院選では自民党の公約には、安保三文書の改定や、防衛力強化に必要な財源については言及はありませんでした。納税者である国民に対してですね、具体的な財源を提示すべきだったのではないかという指摘もありますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
大臣 :
まず、これは今後の防衛力の具体的な内容については、具体的かつ現実的な議論を積み上げていきます。そして、必要な防衛力の強化のために、どのような財源の在り方がいいかというのは、まずは財政の持続可能性も大事でありますから、こういったことも十分に踏まえながら、今後議論をしていきたいと思います。
記者 :
財政難の中で、防衛費の財源を確保するには国民の理解が欠かせないと思いますが、大臣はこれについてどういうふうにお考えでしょうか。
大臣 :
国民の理解が必要なのは防衛政策はもちろんですし、他の政策についてもそうだと思います。そして、正に今回の選挙で国民の皆さんに高市内閣の方向性を御指示いただけるかどうか、それについて、力強い御支援をいただきました。それで、これからはやはり形にできるかどうかというものが厳しく問われると思いますので、実行力・実現力、これをしっかりとお見せすることができるように取り組んでいきたいと思います。
防衛費の更なる増額への国民のコンセンサスについて
記者 :
最後にもう一点お伺いします。今回の選挙を通じて、防衛費の更なる増額について、国民のコンセンサスは得られたというふうに大臣はお考えでしょうか。
大臣 :
私は必要な投資を防衛力の強化に向けてもすべきだということについては、前向きな反応が多かったと捉えています。特に私は全国77か所で演説をさせていただきましたけれども、毎回欠かさず自衛官の給与改定、そして待遇の改善、御家族のことは触れました。自然と拍手が湧くのはそこです。ですから、これから防衛省の中でも、福利厚生も含めてですね、自衛官の、そして御家族の処遇の改善や待遇改善について具体的な議論をしていきますけれど、これはしっかりやります。
(以上)
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