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米国とイスラエルがイランを攻撃 首相官邸・外務省・防衛省の対応(2月28、3月1日のまとめ)

  • 日本の防衛

2026-3-2 10:40

 令和8(2026)年2月28日(土)にアメリカとイスラエルがイランへの攻撃を開始したことを受け、日本政府は国家安全保障会議を開き、防衛省と外務省ではそれぞれ措置を講じている。

 これに関連して首相官邸、外務省、防衛省が公式サイト上で公表した談話や会見録を、まとめて転載する。

中東情勢について(2月28日、外務省)

 中東情勢は、エネルギー安全保障の観点からも我が国に大きな影響を与えます。我が国の国益という観点も踏まえ、政府として、重大な関心をもって、事態の推移を注視しています。

 外務省として、事態発生後、直ちに茂木外務大臣を本部長とする対策本部を立ち上げました。

 高市総理からの指示を踏まえ、関係国等とも緊密に意思疎通を行って情報収集を徹底するとともに、関係省庁とも連携の上、邦人保護に万全を期してまいります。

イラン情勢に関する緊急対策本部の設置(3月1日、外務省)

1 イラン情勢の緊迫化を受けて、2月28日午後4時(日本時間)、外務省は、現地の状況を的確に把握するとともに、邦人の安全確保に万全を期すための対応を検討するため、茂木外務大臣を長とする緊急対策本部を立ち上げました。

2 緊急対策本部では、イラン周辺国を含む地域全体の邦人の安全確保及び海路・空路の状況把握と関係者への情報提供に万全を期すとともに、関係国とも連携しながら情報収集を徹底し、政府としての更なる対応を検討していくこととなりました。

高市総理大臣、イラン情勢についての会見(2月28日、首相官邸)

 令和9年2月28日、高市総理は、総理大臣官邸でイラン情勢についての会見を行いました。

画像:首相官邸

記者
 アメリカのトランプ大統領が、米軍がイランへの攻撃を開始したと発表しました。日本政府の対応について伺います。

高市総理大臣
 本日、イスラエル及び米国は、イランに対する攻撃を行ったと発表しました。

 こうした懸念もありましたことから、これまでも、早めの邦人退避など、万一に備えた対応を続けてまいりましたけれども、本日の第一報を受けまして、直ちに、私から関係省庁に対し、情報収集を徹底するということ、そして、今も現地に残っておられる邦人の方々の安全確保に向けて万全の措置を講じることを指示いたしました。

 また、本日16時、官邸に、イラン情勢に関する情報連絡室を設置して情報収集に当たっております。

 先ほどまで党務出張をしておりましたけれども、道中でも逐次報告を受け、また、情報を把握し、追加的に必要な指示を出しておりました。その後の事態の拡大を受けまして、イラン、イスラエルのみならず、バーレーン、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)といった周辺国の邦人安否情報の把握、安全の確保についても指示を出しました。

 現時点におきまして、邦人被害の情報には接しておりません。あわせて、海路・空路の状況把握と、関係事業者への情報提供、今後予想される経済的影響の洗い出しについても指示を出しました。この後でございますが、これまでに得ている情報を分析し、今後の対応のために、関係閣僚間で議論を行う国家安全保障会議を開催いたします。

 以上でございます。お疲れ様です。

茂木外務大臣臨時会見記録(3月1日0時16分、外務省)

茂木外務大臣
 日にちが変わりましたが日本時間の28日の午後、イスラエルおよび米国がイランに対する攻撃を行い、その後イラン側もイスラエル及び周辺諸国への反撃を行うなど、攻撃の応酬が続いております。

 こうした中東情勢の緊迫化を受けまして、先ほど国家安全保障会議が開催され、私も出席をいたしました。

 本事案を受けて、外務省においては、事態発生後、ただちに私を本部長とする対策本部を立ち上げ、万全の体制で対応に当たっているところであります。

 総理指示も踏まえて、邦人の安全確保及び関係者への情報提供に万全を期すとともに、関係国とも連携しながら情報収集を徹底いたします。邦人保護については、既に退避に向けた準備を行っているところであります。

 国際的な核不拡散体制の維持のためにもイランによる核兵器開発は決して許されません。また、我が国としては、従来から、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値や原則を尊重してきました。その上で、我が国としてこれまで関係国等とも連携しつつ、イランの核問題の解決に向けた外交努力を行ってきたところであります。

 そして、米イラン間の協議は、イランの核問題の解決のために極めて重要であり、我が国としてこれを強く支持をしてきました。イランは核兵器開発及び地域を不安定化させる行動をやめるべきであります。

 エネルギー安全保障を含む中東地域の平和と安定、そして国際的な核不拡散体制の維持は、我が国にとっても極めて重要であり、事態の早期沈静化に向けて、国際社会とも連携し、引き続き必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。私からは以上です。

記者
 今、イランについて核兵器開発は許されないという、大臣のご発言ありましたけれども、改めて今回の米国の攻撃、日本政府としては支持、不支持など、態度を改めて教えていただければと思います。

茂木外務大臣
 現在、まずは鋭意情報収集をしているところですが、いずれにしてもイランによります核兵器開発、これは決して許されない、これが我が国の一貫した立場であります。

記者
 邦人退避の準備をしているというお話ですが、イランにおいてというのでいいのかというのと、いつ退避を始めるというお考えでしょうか。

茂木外務大臣
 先ほど申し上げましたようにですね、周辺諸国へも反撃等及んでおりますので、そういった状況を見ながらですね、イランの周辺国等々中東地域についてもですね、邦人の安全確保、これ極めて重要だと、こんなふうに考えているところであります。その上で退避の時期等につきましては、邦人の安全に関わる問題でもありますので、今のタイミングでいつどうするということについては控えさせていただきたいと思います。

イラン情勢に係る小泉防衛大臣臨時会見(3月1日1時06分~1時11分、防衛省)

画像:防衛省

小泉防衛大臣
 本日のイスラエルとアメリカによるイランに対する攻撃を受けまして、先ほど、国家安全保障会議が開催され、私も出席してきました。本件につきましては、攻撃の発生後直ちに、総理から関係閣僚に対し、情報収集を徹底するとともに、今も現地に残っておられる邦人の方々の安全確保に向け、万全の措置を講じるよう指示があったところです。

 これを受け、直ちに私から情報収集に最大限取り組むこと、関係省庁と緊密に連携すること、中東地域で活動する隊員の安全確保に努めること、そして我が国の警戒監視に万全を期すこと、以上4点について大臣指示を出しました。

 また国家安全保障会議に先立ち、防衛省において関係幹部会議を開催し、現在の情勢と、防衛省としての対応について確認を行いました。その上で、防衛省として、今後の事態の推移に応じて万全の措置をとるため、私を本部長として対策本部を立ち上げました。

 現時点で、防衛省・自衛隊が第一に備えるべき任務は、要請に応じて邦人輸送を行うことですが、その待機態勢は常に整えています。今後も、いかなる事態の推移にも対応できるよう、万全の準備を整えてまいります。

記者
 今、お話ありました邦人の安全確保について伺います。イラン情勢をめぐっては、日本政府は、去年6月の交戦時にもジブチでC-2輸送機を待機させていました。今回、その自衛隊機の派遣も含む邦人退避に関する支援態勢について、今回も同様の対応をとるのかもあわせて、先ほど常に態勢を整えているというふうにもおっしゃいましたが、もう少し具体的なところで御紹介お願いします。

小泉防衛大臣
 部隊の詳細な運用については、現時点では差し控えますけれども、自衛隊は邦人輸送を迅速かつ的確に行うために、常に部隊を速やかに派遣する態勢を整えています。防衛省・自衛隊としては、邦人の安全確保に万全を期すため、外務省をはじめとした関係省庁と緊密に連携し、適切に対応してまいります。

記者
 今回の米国の軍事行動の評価について、小泉大臣として支持するのかどうかの立場聞かせてください。

小泉防衛大臣
 現在、まずは鋭意情報収集をしているところでありますが、国際的な核不拡散体制の維持のためにも、イランによる核兵器開発は決して許されません。この立場は先ほど官房長官など会見があったとおりです。

記者
 それは、つまりアメリカの攻撃を支持するという意味でおっしゃられているんでしょうか。

小泉防衛大臣
 今、官房長官、そして外務大臣からもお話があったとおりだと思いますので、政府全体としてはそういう立場です。

記者
 もう一点、お尋ねします。今回の攻撃については、事前に大臣が信頼関係を深めていらっしゃるヘグセス長官からは御連絡っていうのはあったんでしょうか。

小泉防衛大臣
 今、関係国との詳細なやり取りについては、現時点で私から申し上げることはありません。

記者
 もう一点、お尋ねします。これからヘグセス長官と対話をされる御予定というのはあるんでしょうか。この件についてということですけど。

小泉防衛大臣
 必要に応じて常に対話の機会があれば、それはするというのは同盟国としては当然だと思いますし、現時点で特段今予定してることはありませんが、必要に応じてコミュニケーションをとるというのは、それは常に考えていることであります。

記者
 中東地域における自衛隊の活動の関連ですが、バーレーンの米軍基地には、現在、自衛隊員は連絡官として派遣をされているのか。されていれば、安否は確認されているのか教えてください。

小泉防衛大臣
 現時点で、自衛隊員、そして邦人の被害が出ているということは、私は承知はしておりません。そして、部隊の隊員の、在外武官の安全確保、こういったことを万全を期すというのは、防衛省・自衛隊として、また大臣として当然のことであります。

記者
 あともう一点、現在中東では海賊対処と情報収集活動で、海上自衛隊が活動していますが、今回の軍事的緊張において、活動に影響が出るのかどうか、あと安全確保対策がとられているのか教えてください。

小泉防衛大臣
 今後の活動につきましては、引き続き、関係省庁、そして関係国と緊密に連携をして、情報収集に努めて、部隊の安全確保が図られるように適切に判断していきたいと思います。

イラン情勢について(3月1日、外務大臣談話)

1 日本時間2月28日、米国及びイスラエルは、イランに対する攻撃を実施したと発表しました。政府として、関係国と緊密に連携して情報収集を含めた対応に努めています。また、(1)イラン周辺国を含む地域全体の邦人保護、及び、(2)海路・空路の状況把握と関係者への情報提供に、引き続き万全を期していきます。

2 国際的な核不拡散体制の維持のためにも、イランによる核兵器開発は決して許されません。また、我が国としては、従来から、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値や原則を尊重してきました。その上で、我が国として、これまで関係国等とも連携しつつ、イランの核問題の解決に向けた外交努力を行ってきました。そして、米・イラン間の協議は、イランの核問題の解決のために極めて重要であり、我が国として、これを強く支持してきました。イランは、核兵器開発及び地域を不安定化させる行動をやめるべきです。

3 エネルギー安全保障を含む中東地域の平和と安定、そして国際的な核不拡散体制の維持は、我が国にとっても極めて重要であり、事態の早期沈静化に向けて、国際社会とも連携し、引き続き必要なあらゆる外交努力を行っていきます。

G7外相電話会合(3月1日、外務省)

 3月1日午前7時から約30分間、G7外相電話会合が開催され、茂木敏充外務大臣が出席しました。(G7各国から外相及びEU上級代表が出席。)

1 会合では、イラン情勢について、今般の事態に関する情報共有及び意見交換を行いました。米国からは、最新の動向及び今後の見通しについて説明がありました。

2 茂木大臣は、イランによる核兵器開発は決して許されず、米国による対話を通じた問題の解決の取組を一貫して支持してきたとの日本の立場を説明しました。また、日本としてもG7を含む国際社会と連携して必要なあらゆる外交努力を引き続き行っていく旨述べました。さらに、自国民の安全確保についてもG7で連携していきたい旨述べました。

3 G7外相は、引き続き緊密に意思疎通を行い、連携していくことで一致しました。

(以上)

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