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掃海艇「うくしま」における火災事象について(最終報)(4月24日)

  • 日本の防衛

2026-4-28 11:12

 海上幕僚監部は令和8(2026)年4月24日(金)15時15分、令和6年11月10日(日)に発生した掃海艇「うくしま」の火災・沈没事故に関する最終報を公表した。
 詳細は以下のとおり。

掃海艇「うくしま」における火災事象について(最終報)

 令和6年11月10日に発生した、掃海艇「うくしま」の火災・沈没事故に関して、事故発生後から進めてきました事故調査結果がまとまりましたので、別添のとおりお知らせします。

添付資料:
1 艦船等事故調査報告書について(概要)
2 海上自衛隊掃海艇「うくしま」艦船等事故調査結果

艦船等事故調査報告書について(概要)(海上自衛隊掃海艇「うくしま」の火災、沈没及び運用上の人員事故)

令和8年4月24日
海上幕僚監部

 令和6年11月10日(日)、機雷戦訓練(日向灘)参加のため下関基地を出港し、志布志に向け福岡県宗像市大島沖を航行中であった第43掃海隊所属の掃海艇「うくしま」において火災が発生した。その後、自艇による消火ができず、総員離艦、翌11日(月)に沈没する事故が生起した。機械室当直員であった2名のうち、1名が死亡、1名が負傷した。
 海上自衛隊は、同月10日(日)、海上幕僚監部監察官を委員長とする艦船等事故調査委員会を設置した。また、同月12日(火)から、海上保安庁福岡海上保安部が捜査を開始するとともに、同日、国土交通省運輸安全委員会が事故調査を開始した。

1 事故の発生日時、場所(位置)及び天候

(1)発生日時
 令和6年11月10日(日)午前9時42分
(2)発生場所
 福岡県宗像市沖(大島北方約2.3kmの海上)
(3)事故発生部隊
 下関基地隊 第43掃海隊 掃海艇「うくしま」
 ※令和7年10月8日「うくしま」除籍、同日第43掃海隊廃止
(4)天候(11月10日午前10時00分時点)
 天気:晴天、風:南東 約8ノット、視程:10km、波:2、うねり:東1、日出:06時45.5分、日没:17時18分、月出:13時53分、月没:なし、月齢:8.6

2 事故発生時の状況

令和6年11月10日(日)
・7時35分、令和6年度機雷戦訓練(日向灘)に参加するため、下関基地を出港
・9時42分、機械室火災発生
・9時43分、防火部署発動、艇内電源喪失
・13時59分、火災鎮圧(実際には鎮圧せず)
・14時50分、火災再燃
・15時05分、自隊消火不能と判断
・15時30分、総員離艦開始(僚艇「とよしま」へ移乗)
・15時48分、投錨
令和6年11月11日(月)
・8時32分、沈没(全没を確認)
令和6年12月25日(水)
 サルベージ作業により「人骨」のようなものを発見
 ※後の検視において「人骨」であることを確認
令和6年12月27日(金)
 海上保安庁による身元確認の結果事故者の者であることが判明、事故者の死亡を認定
令和7年6月7日(土)
 サルベージ会社により「うくしま」船体主要部分を揚収

3 事故の原因

 本事故は、極めて稀な事象が同時並行的に発生した事故であったと認められる。
(1)火災発生の原因
 機械室上部の発電機の戻り油管フランジ部からの燃料油漏洩
 運転中であった3、4号主発電機の戻り油(軽油)が、機械室内2号主機の上部に配管された戻り油管を通過する際、フランジ部から漏えいし、2号主機上部の排気集合管カバーに落下、滞留、カバー内部に浸透し、排気管高温部に触れ発火に至ったと推定
(2)自艇消火不能の原因
 ア 艦内電源喪失時の主機等停止要領習熟不十分
  燃料供給遮断弁の遮断操作不十分(応急班)
 イ 機械室火災時の消火要領不十分
 (ア)機械室火災に関する知識及び実際的な訓練不十分
 (イ)火災鎮圧の判断不十分
 (ウ)鎮圧後の処置要領不十分
 煙突から継続的な発煙を認めつつ、移動通風機にて排煙を実施、結果として火種に酸素を供給したため再燃した可能性
 ウ 安全管理及び訓練管理
 (ア)艇長の指揮監督不十分
  a 訓練管理(機械室火災・電源喪失時)
  b 応急機材の格納状況
 (イ)隊司令の指導監督不十分(効果的な教育訓練不十分)

4 事故の防止方法に関する意見等

(1)火災発生防止
 ア 燃料戻り油管フランジ部の改修
 イ 主機の排気集合管カバーの遮蔽対策強化
(2)応急能力の強化
 ア 教育の徹底(知識の向上)
 (ア)機械室火災に対する知識向上
 (イ)各種消火化法の知識向上
 (ウ)鎮圧後の処置
 イ 実際的訓練の徹底(安全管理・訓練管理)
 (ア)機械室火災の訓練実施
 (イ)電源喪失の訓練実施
(3)応急器材の整備(指導監督の強化)
 装備位置(分散)
(4)小型艦艇等の対処要領(船質(木製))の検討
 可燃性の船体の特性を踏まえた消火要領の検討
(5)被害拡大を防止するための対策
 ア 炭酸ガス消火器の追加装備
 イ 高圧噴霧消火装置の装備
 ウ ラッタル(金属製の固定式階段)のステンレス化
 エ 無停電電源装置の装備

海上自衛隊 掃海艇「うくしま」艦船等事故調査結果

海上幕僚監部
令和8年4月

資料出典:海上自衛隊
資料出典:海上自衛隊
資料出典:海上自衛隊
資料出典:海上自衛隊
資料出典:海上自衛隊

(以上)

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