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齋藤海上幕僚長が記者会見 ADMMプラス共同協力活動、原潜、P-1可動率などに言及(9月15日)

  • 日本の防衛

2026-9-17 15:40

 令和8(2026)年9月15日(火)13時30分~13時42分、齋藤聡(さいとう・あきら)海上幕僚長は、防衛省A棟10階会見室において、定例記者会見を行った。
 海幕長からの発表事項と記者との質疑応答は以下の通り。

海幕長からの発表事項

 本日、私から1件、発表します。
 拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)海洋安全保障専門家会合における共同協力活動についてです。海上自衛隊は、9月20日(日)から26日(土)までの間、フィリピンのスービック及びその周辺海空域において実施される、拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)海洋安全保障専門家会合 共同協力活動(JCA)に参加します。本活動は、日本とフィリピンが共同議長を務める海洋安全保障専門家会合における今期の集大成となる取組であり、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、参加国海軍等との協力を促進するものです。海上自衛隊からは、護衛艦「いせ」が参加し、捜索・救難及び立入検査に係る実施要領の確認を行います。

記者との質疑応答

ADMMプラス海洋安全保障専門家会合共同協力活動の狙いと意義

記者
 ADMMプラス海洋安全保障専門家会合共同協力活動について、活動内容の詳細及び参加の狙いや意義、また、本活動への参加は初めてかどうかについて教えてください。
幕僚長
 我が国は、2024年から2027年までの間、フィリピンとともに第5期ADMMプラス海洋安全保障専門家会合の共同議長を務めており、今回の共同協力活動は、第5期における取組の集大成として実施されるものです。海上自衛隊からは護衛艦「いせ」が参加し、実際に艦艇等を用いて、捜索・救難及び立入検査に係る実施要領の確認を行います。本活動を通じ、海上自衛隊の捜索・救難に係る技量等の向上を図るとともに、参加国海軍等との相互理解を増進し、信頼関係及び連携の強化につなげてまいります。
 また、本活動は、気候変動等の影響による災害への対処や海洋環境の保全、違法漁業への対応など、海洋安全保障上の共通課題に関する各国の協力を促進する取組の一環でもあります。海上自衛隊としては、本活動が地域の平和と安定及び海洋秩序の維持・強化に資するものであり、「自由で開かれたインド太平洋」の実現にも貢献するものと考えています。なお、このような形態で実施するのは、今回が初めてです。

原子力潜水艦導入に際しての課題

記者
 先週の金曜日、小泉防衛大臣が記者会見において、原子力潜水艦の選択肢を排除せずに検討すると述べ、原潜のメリットとデメリットを詳細に踏み込んで発言されました。海上防衛、安全保障に携わる現場の視点から、導入に際しての最大の課題は何か、一般論としてどのようにお考えでしょうか。
幕僚長
 先週、防衛大臣が、安保3文書改訂の中であらゆる選択肢を排除せずに検討すると発表されました。そして、原子力潜水艦についても、選択肢として排除せず検討を進めるとの考えを示しました。その中で、一般論として、原子力潜水艦の特徴やデメリット等についても併せて示したものと認識しています。その内容についても防衛大臣が述べたものと全く同じだと考えております。
 新しいものを導入する場合には、いわゆる「ヒト、モノ、カネ」の側面から検討します。「モノ」の観点では、ビークルをどのような活動に従事させるか、そのためにはどのような動力や兵器システムが必要か、ということです。「ヒト」の観点では、運用するための人をどのように育てていくか、教育・訓練をどのように継続し、人を確保していくか、ということです。最後に、「カネ」の観点では、導入するために必要な予算と、長く使用するための維持、整備に必要な予算を検討します。
 そして、これらの側面の一つでも欠けると駄目だと考えています。例えば、人が充当できないとなると、その能力の一部を欠くことも検討しなければなりません。そういったことを繰り返しながら、しっかりと検討していくことになると思います。引き続き、検討が必要な場合には、積極的に参画していきたいと考えております。

ニュージーランド海軍艦艇へのACSA適用の意義

記者
 ニュージーランド海軍艦艇の横須賀寄港について伺います。先週、横須賀にニュージーランド海軍の艦艇が寄港し、この中で、先日発効したACSAの適用があったとのことですが、今回のACSA適用の意義について、海幕長の受け止めを教えてください。
幕僚長
 9月8日から横須賀に寄港しておりますニュージーランド海軍のフリゲート艦「テ・マナ」及び補給艦「アオテアロア」に対しまして、日ニュージーランド間で初めてとなる物品役務相互提供協定、ACSAを適用した真水の補給等が行われました。ACSAは、平素からの共同訓練や災害対処活動などのために必要な物品又は役務の相互提供に関する基本的な条件を定めるものでありまして、今回の適用は、ACSAの実効性を確認する重要な機会になったものと認識しております。
 ニュージーランドは、我が国にとって基本的価値を共有する重要な戦略的パートナーであり、海上自衛隊は、引き続き、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に資するべく、ニュージーランド海軍との連携を強化していく考えです。

哨戒機P-1の可動状況と調達

記者
 海上自衛隊の哨戒機P-1について伺います。会計検査院から可動状況について指摘された後、先月、初めてジブチにP-1が派遣されました。P-1の可動状況について、会計検査院の検査では低調と指摘されましたが、その後、可動率は向上しているのでしょうか。向上している、あるいは向上していないとすれば、その理由も含めて教えてください。
幕僚長
 その指摘を受け、防衛省・海上自衛隊として努力しているところであります。その中身につきましては、十分な部品を確保し、それを基に確実な整備を行うことによって、P-1を含む装備品を最大限に可動させるというのが、我々の取り組むべきことだと思っております。いろいろな課題がありますので、それを一つ一つ克服しながら取り組まなければならないと思っております。
 P-1については、まず、エンジンの一部素材の腐食による性能の低下、搭載電子機器や搭載武器の不具合による可動率の低下、交換用部品の調達リードタイムが長期化することにより、なかなか部品が入ってこないことに起因する可動率の低下等があります。それを一つ一つ潰していっている状況であります。現在の可動率がどのようなパーセンテージになっているかについては、今、手元に資料がありませんので、後ほど広報室からお知らせします。※
記者
 関連して、毎年、P-1の新造機を調達していますが、順調に納入されているのでしょうか。納入されているとすれば、保有機数が増えるにつれて、任務の所要を満たす可動率も上がると思いますが、どのように見ればよいのでしょうか。
幕僚長
 調達の現状につきましては、予算の確保はしっかりと行っておりますが、それが取得までにどのような経緯で、どのような状況にあるのかという細部については、手元に資料がありませんので、確認したいと思います。また、可動率については、先ほどの回答と併せて確認し、説明したいと思います。※

P-3C除籍後の警戒監視態勢

記者
 最後に改めて伺います。哨戒機については、P-3Cが除籍されていく中で、哨戒、警戒監視等の任務所要に万全を期すことができるのでしょうか。また、警戒監視に万全を期すために考えている対策がありましたら教えてください。
幕僚長
 我が国の周辺海域の状況を考えますと、警戒監視をしっかり行うというのは第一の課題だと思っております。そのために必要なこととして、人の教育も含めてしっかり行っておりますし、必要な部品についても、予算の確保に努めております。そういったものを総合的に実施しまして、可動率の向上に引き続き、努めていきたいと思っております。
※可動の状況等について担当者から回答
(以上)

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