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JA2024速報──島津製作所[W3-001]

  • その他

2024-10-17 08:10

2024年10月16日から19日まで開催されている「2024国際航空宇宙展」(JA2024)。主要出展ブースの展示内容を、短い記事にまとめてでお届けしよう。井上孝司 INOUE Koji

エアサイクル式空調装置の動作を説明するパネル。どういう仕組みになっているかが、よく理解できた 写真:井上孝司

 防衛航空の業界における島津製作所は、機体構造材の試験装置やHUD(ヘッドアップディスプレイ/Head Up Display)を造っている会社として知られている。過去のJAでもHUDなどの展示があった。ところが今回は、空調システムや電動式アクチュエータの展示があったところが目を引いた。

 まず、エアサイクル方式の空調装置、エンジンの圧縮機から取り出した高温高圧の空気を機内の空調に使用する、という話は知られているが、抽気そのままでは温度が高すぎて使えない。それを適切な温度と圧力に調整して機内に送り出すための装置だ。撮影はできないが、現物を見られるだけでも価値がある。

 電動式アクチュエータは、高圧の油圧配管を動翼のところまで引っ張らなくても電線だけで済む。するとメンテナンスの負担が減るだけでなく、機体が軽くなるメリットもある。ただ、航空機の運用環境でも問題なく動作できて、動翼を動かすのに十分なパワーがあって、かつ軽量なアクチュエータを作るのは、簡単な仕事ではないそうだ。

(以上)

井上孝司INOUE Koji

1966年7月生まれ、静岡県出身。1999年にマイクロソフト株式会社(当時)を退社してフリーライターに。現在は航空・鉄道・軍事関連の執筆を手掛けるが、当初はIT系の著述を行っていた関係でメカ・システム関連に強い。『戦うコンピュータ(V)3』『現代ミリタリーのゲームチェンジャー』(潮書房光人新社)、『F-35とステルス』『作戦指揮とAI』『軍用レーダー』(イカロス出版、わかりやすい防衛テクノロジー・シリーズ)など、著書・共著多数。『Jウイング』『新幹線エクスプローラ』『軍事研究』など定期誌や「マイナビニュース」「トラベルウォッチ」などのWEBメディアにも寄稿多数。

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