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中谷防衛大臣、航空自衛隊輪島分屯基地及び石川県珠洲市における災害派遣部隊視察後の臨時会見(10月5日)

  • 日本の防衛

2024-10-9 10:45

 令和6(2024)年10月5日(土)11時33分~11時43分、中谷元(なかたに・げん)防衛大臣は、石川県珠洲市大谷公民館において航空自衛隊輪島分屯基地及び石川県珠洲市における災害派遣部隊視察後の臨時会見を行った。
 内容は、以下のとおり。

大臣からの発表事項

石川県における災害派遣部隊の視察について

大臣 :まず初めにですね、先ほど輪島での私の発言につきまして、一部訂正をいたします。岸田内閣と申しましたが、石破内閣でございます。もう一点、被害に恵まれたと発言をいたしましたが、被害にあわれたということで、その点言い間違いましたけれども、被害にあわれた方々ということでございます。
 次に、今回一連の視察をさせていただきました石川県におきまして、1月の能登半島地震に続いて、今回発生した大雨によりまして大きな被害が生じております。今回の大雨災害でお亡くなりになられました皆様方に対して御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
 そして本日、今回の大雨災害の被害状況、これを視察をさせていただきました。現場で活躍する隊員に対して激励を行いました。先の能登半島地震での被害から復興途上で災害をした、今回の大雨災害の被害は非常に大きなものでありますが、その中でですね、被災者に寄り添い対応にあたっている隊員さんの活動をですね、目の当たりにしまして、非常に頑張っておられて、そして使命感をもって勤務されておりまして大変誇りに感じるところでございます。
 これまでの石川県における自衛隊の活動状況でありますけれども、ヘリ部隊によりまして、148名の救助を実施したということに加えて、輪島市、珠洲市における道路啓開、輪島市、珠洲市及び能登町における約490トンの給水支援、そして水や食料といった生活物資約20トンの輸送を実施をいたしました。
 また、本日からここ大谷公民館におきまして入浴支援を開始をいたしますけれども、被災者の皆さんにとって、入浴というのは数少ない心のやすらぎの場でありまして、そういった点におきまして皆様方に喜んでもらえることになることを期待をいたしております。部隊には、改めて被災者に寄り添った対応を行っていくようにですね、お願いをいたしました。
 今回の視察も踏まえまして、私どもの自衛隊、防衛省につきましては、被災地において、皆様方多く不安に思っていることについてですね、引き続き、きめ細かく被災者に寄り添った活動を実施してまいりたいと考えています。

記者との質疑応答

災害派遣部隊を視察した感想について

記者 :本日の視察の感想に関連してお尋ねします。昨日金沢、今日能登と初めての地方視察、石川県を選ばれましたが、その狙いと、今日視察したことを今後の自衛隊の活動方針ですとか、どう活かしていくのかあわせてお願いいいたします。

大臣 :本日は、1月に発生した能登半島地震に続いてですね、今回発生した大雨より生じた大きな被害を直接、自分の目で確認をいたしました。来るまでの間、本当に多くの場所でがけ崩れが起こっている。そして、家屋が倒壊したままになっている。河川の氾濫で多くの残骸がですね、残っている。非常にそういう状況を見ましたけれども、まだまだ、そのままの状態でむき出しになっている場所がありまして、そういう点におきましてこれから対応しなければなりませんが、今回の訪問では、航空自衛隊の輪島分屯基地において、そして陸上自衛隊の第10師団長また航空自衛隊の第23警戒隊長から本年1月の能登半島地震、また今回の大雨における部隊や隊員達の活動状況に係る報告を受けまして、私といたしましても、出来る限りのバックアップをしていく旨を伝えさせていただきました。
 また、今、輪島分屯基地ではですね、これまでに能登半島地震や今回の大雨においての活動を行った隊員との激励、そして懇談を行いまして、そして、この珠洲市若山地区で自衛隊の重機において道路啓開を行っている現場にまいりましたが非常にぬかるみもありますし、大きな崩壊もありますし、非常に危険な所でありますけれども、隊員の方々が整斉とですね、復旧作業をしておられました。
 そして今、大谷地区において入浴支援、これの準備を行った隊員と懇談をして、激励をしてまいりましたが、本当に若い隊員が一所懸命になって、地域を支援をしていただいているというその志、使命感、そういうことを感じまして、被災者に寄り添ってですね、対応していただいている隊員の活躍を目の当たりにしまして、大変頼もしく、そして誇りに感じたところでございます。
 そして、今回の視察を通じましてですね、強い責任感をもって任務に当たる自衛官諸君の処遇改善に向けてですね、関係省庁とも連携して、抜本的に危機感・スピード感を持って取り組んでいかなければならないということを改めて決意をしたというところでございます。

記者 :関連です。能登の人たちはですね、地震と大雨と続けてですけれども、これからどういうふうに防衛省・自衛隊、寄り添っていこうというふうにお考えでしょうか。

大臣 :懸命にですね、支援を行っておりますけれども、今後如何なる形で支援をできるのか、政府としても総合的に判断しているところでございますし、また何といっても地元の自治体、昨日馳県知事さんからも話を伺いましたけれども、まだまだ極めて厳しい状況が続いているということでございますので、よく県と市と国と話し合いをしてですね、求められた支援を行っていきたいと考えております。

中東に滞在する邦人等の輸送について

記者 :別件でですね、中東情勢に関連してお伺いいたします。昨日自衛隊機によってですね、邦人の退避が無事行われました。一方で中東情勢は緊迫した情勢続いておりますけれども、今後防衛省・自衛隊として、どのように対応していこうとお考えでしょうか。

大臣 :現下のレバノン情勢、非常に緊迫をしておりますけれども、10月の3日の木曜日にですね、外務大臣からレバノンに滞在する邦人等の輸送の依頼がありました。そして、私がですね、3日(午後)5時、在外邦人等の輸送の実施を命じました。
 これを受けまして、ヨルダンにおいて待機していたC-2輸送機2機のうち1機が、10月4日の午後(日本時間)にヨルダンからレバノンに移動しまして、16名の邦人等、これは邦人が11名及びその外国籍の御家族1名、並びにフランス人4名を乗せた後ですね、4日夜20時45分頃ヨルダンに到着しました。
 今回の輸送に先立って実施をしました在留邦人に対する出国意向調査、そして搭乗希望調査を踏まえましたら、今回の自衛隊の輸送によりまして、現時点でレバノンから出国を希望する邦人の退避を実施できたというふうに考えております。
 その上で、ヨルダンに派遣しているC-2輸送機2機につきましては、今後、邦人等を輸送する必要が生じた際にも迅速に対応ができますようにですね、当面の間、在外邦人等の輸送を実施する行動命令、これを継続をして、そして現地で待機態勢を維持するということにしております。防衛省・自衛隊としては、関係省庁とも緊密に連携しながら、引き続き、在留邦人等の安全の確保に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

(以上)

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