中谷防衛大臣、NATO国防相会合及び各国国防大臣との会談等に出席(10月17日)
- 日本の防衛
2024-10-22 18:15
防衛省は令和6(2024)年10月18日(金)01時35分(現地時間)、中谷元(なかたに・げん)防衛大臣のNATO国防相会合出席及び各国国防大臣との会談等について以下のように公表した。
中谷防衛大臣のNATO国防相会合出席及び各国国防大臣との会談等について(概要)
10月17日(木)、中谷防衛大臣はベルギー・ブリュッセルを訪問し、15時00分(現地時間)から約2時間30分間、NATO国防相会合のパートナー・セッションに出席したところ、概要以下の通り。
NATO国防相会合
中谷防衛大臣は、NATO国防相会合のパートナー・セッションに出席しました。同セッションには、ルッテNATO事務総長、NATO加盟国32カ国及び招待を受けたパートナー国・機関(インド太平洋パートナー(IP4:日本、豪州、ニュージーランド、韓国)、EU)の国防大臣等が出席し、ロシアによるウクライナ侵略や、インド太平洋の情勢を含む国際的な安全保障環境、NATOとIP4の今後の協力等について議論を行いました。
同会合中、中谷防衛大臣から概要以下の通り述べました。
(1)今回、日本の防衛大臣として初めてNATO国防相会合に参加することを、光栄に思う。日本はこれまで、NATO首脳会合、外相会合、参謀総長等会合に参加してきたが、同会合に参加できたことは、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障が不可分であるとの認識が多くの国で共通認識となった証左であり、一層厳しさを増す安全保障環境の中、NATOとインド太平洋の同志国間の連携が、かつてなく深まっていることを示しており、大変意義深い。
(2)ロシアによるウクライナ侵略は、国連憲章の原則が公然と踏みにじられた暴挙である。長引く侵略に対し、我々同志国は一層強固に団結し、ウクライナへの支援を安定的に継続する必要があり、引き続き日NATO、IP4とNATOで連携していく。また、防衛省・自衛隊としても、これまで殺傷能力のない装備品や物品の提供やウクライナ負傷兵の受入れ、コアリションへの参加等を通じた支援を実施してきている。今年初めには101台の車両提供を行ったが、更に追加的な車両提供を行う計画である。
(3)インド太平洋地域でも、力や威圧による一方的な現状変更の試みが継続・強化されており、我が国として、こうした試みに反対するという立場を改めて強調する。また、中露連携や露朝連携の拡大は、ウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものであり、我々のウクライナ支援の努力を相殺させてはならない。
(4)こうした厳しい国際情勢であるからこそ、基本的価値と戦略的利益を共有する同志国との連携を深め、日NATO、NATOとIP4で一層協力を進展させることが重要である。昨年策定されたITPP(注1)に基づき、サイバー、宇宙、戦略的コミュニケーション等の分野で、着実に実務的な安全保障・防衛協力が進展している。具体的には、多国間サイバー防衛演習への参加の継続や、日本とNATOとの間の秘匿情報共有体制の強化等の取組が着実に進展している。また、来年1月から、NATOの戦略的コミュニケーション研究センター(STRATCOM COE)へ、防衛省から軍事情報分析の専門家を新規派遣することで調整中である。
(5)相互運用性の向上も進展しており、8月には、海上自衛隊練習艦隊がナポリに寄港した際、NATO常設海上部隊との共同訓練が実現し、日NATOの意思と能力を戦略的に発信する好機となったことを歓迎する。また、7月の首脳会合で合意されたフラッグシップ・プロジェクト(旗艦事業)(注2)を歓迎し、IP4とNATOの協力を推進していく方針である。
(6)日本は、今後もNATO加盟国をはじめとする同志国とともに、欧州からインド太平洋地域まで、自由で開かれた国際秩序の維持のために連携していく。
(注1)ITPP:Individually Tailored Partnership Programme (国別適合パートナーシップ計画)
(注2)IP4とNATOのフラッグシップ・プロジェクト(旗艦事業)
①ウクライナ支援、②サイバー防衛、③偽情報を含む敵対的情報、④テクノロジーの4分野で、具体的協力を進める計画
ルッテNATO事務総長及び各国国防大臣等との会談等
(1)ルッテNATO事務総長との会談
10月17日(木)12時15分(現地時間)から約20分間、中谷防衛大臣は、ルッテNATO事務総長との会談を行いました。
(2)日ウクライナ防衛相会談
10月17日(木)13時30分(現地時間)から約25分間、中谷防衛大臣は、ウメロフ・ウクライナ国防大臣との防衛相会談を実施しました。
(3)日オランダ防衛相会談
10月17日(木)14時30分(現地時間)から約25分間、中谷防衛大臣はブレーケルマンス・オランダ国防大臣と防衛相会談を行いました。
(4)IP4国防当局間会合
10月17日(木)19時00分(現地時間)から約1時間、中谷防衛大臣は、コリンズ・ニュージーランド国防大臣、コンロイ豪国防産業・能力提供大臣兼国際開発・太平洋大臣、キム韓国国防部次官とインド太平洋パートナー(IP4:日本、豪州、ニュージーランド、韓国)国防当局間会合を行いました。
(以上)
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- オーストラリアへの「令和6年度型護衛艦」移転に問題がないことを確認
- 空自の次期初等練習機が米テキストロン社T-6に決定
- 2等陸佐の懲戒処分を発表 自衛官身分証明書を紛失(11月28日)
- 人事発令 8月1日付け、1佐職人事(陸自191名、海自56名、空自34名)
- 空自の岐阜地方警務隊が隊員を書類送致。SNSによる情報漏洩の疑い(11月29日)