連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブ将官級会議が12月3日~5日に実施。小笠原航空幕僚副長が参加
- 日本の防衛
2024-12-10 13:15
防衛省 航空幕僚監部は令和6(2024)年12月6日(金)、航空幕僚副長小笠原卓人(おがさわら・たくと)空将が12月2日から6日にイタリアを訪問し、連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブ将官級会議に参加したことを発表した。発表内容の全文と公開された写真は以下の通り。
空幕副長の連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブ将官級会議への参加について
12月2日から6日の間、航空幕僚副長小笠原卓人空将はイタリアを訪問し、連合宇宙作戦(CSpO: Combined Space Operations)イニシアチブ将官級会議に参加しました。
会議では、宇宙領域における課題等について意見交換したほか、各国の宇宙に係る取り組みについて情報を共有し、CSpO参加国間で相互理解の深化を図りました。
航空自衛隊は今後も宇宙領域における各国との協力・連携に積極的に取り組み、宇宙空間の安定的利用の確保に貢献してまいります。
(以上)
また防衛省も12月6日(金)09時30分にCSpOイニシアチブ将官級会議の概要を発表している。全文は以下の通り。
CSpOイニシアチブ将官級会議概要について
防衛省・自衛隊は、昨年から、宇宙安全保障に関する議論を実施する多国間の枠組である連合宇宙作戦イニシアチブ、通称CSpO(シースポ)イニシアチブに参加しています。
本年12月3日から5日にかけて実施されたCSpOイニシアチブ将官級会議の概要を、別添の通り10カ国合同で発表することとなりました。
宇宙安全保障の推進を目的とした連合宇宙作戦イニシアチブ会合をイタリアで開催(仮訳)
2024年12月3日から5日にかけて、イタリア・フィレンツェにて「連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブ将官級会議」が開催されました。本会議は、毎年開催され、今回はオーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ニュージーランド、ノルウェー、イギリス及び米国の代表が参加しました。各国代表は、宇宙の責任ある法を遵守した利用の重要性を強調し、宇宙システムに対する既存及び新たな脅威について議論し、さらなる連携と協力の機会を確認しました。
本年で、連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブは、10周年を迎えました。近年、急速に進展する課題や機会に協同して対処することを追求してきました。宇宙サービスは、世界において日常生活に不可欠です。世界経済、研究開発、社会活動、輸送、人命救助などの緊急サービスは、宇宙空間における、宇宙空間からの、宇宙空間への、そして宇宙空間を通じた継続的な技術的進歩の恩恵を受けています。これらのサービスは、世界中の通信を可能にし、天気予報を提供し、人道支援を提供し、交通情報を支援します。また、国家の安全保障と防衛を支え、社会と世界経済の保護に役立っています。
連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブの将官級会議参加者は、宇宙空間へのアクセス及び利用の自由に対する現在及び将来の脅威についての見解を共有しました。また、平和で、安全で、安定し、保障された、持続可能な宇宙環境を維持し、既存の法的枠組みを維持するとの各国のコミットメントを改めて表明しました。これには、広く受け入れられている宇宙空間に関する条約や、核兵器や大量破壊兵器を搭載した物体を地球の周回軌道に投入せず、天体に設置せず、その他の方法で宇宙空間に設置しない義務が含まれます。
連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブの将官級会議参加者は、宇宙空間における安全で責任ある活動を推進し、誤認識のリスクを低減し、長寿命のデブリの発生を最小限に抑える活動を追求するためには、国際的な対話と協力が重要であることについて議論しました。また、破壊的な直接上昇型の対衛星ミサイル試験を実施しないとの各国のコミットメントを再確認しました。さらに、国際協力、透明性、信頼醸成・検証措置、責任ある行動の規範を促進し、全ての国家のために宇宙空間の安全と安全保障を確保するための、国際連合を含むその他の多国間の取組に対する見解と支持を共有しました。
連合宇宙作戦(CSpO)イニシアチブの参加者は、ともに活動することにより、より機動的、強靱かつ相互運用可能なものとなりつつあり、急速に発展する宇宙分野の機会を捉え、競争的、熾烈なかつ混雑した宇宙領域がもたらす課題に対応する用意があります。将来を見据え、各国の会議参加者は、協力及び協同のための現在及び新たな機会を追求するために協同し、宇宙空間におけるアクセス及び活動の自由を維持するとともに、経済的、科学的、商業的及び安全保障上の利益を支える責任ある宇宙行動を促進することを約束しました。
(以上)
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