[国会答弁]防衛費増額及び防衛増税に対する石破新内閣の姿勢に関する質問と答弁
- 日本の防衛
2024-12-12 09:00
令和6(2024)年12月10日(火)、衆議院議員 原口一博(はらぐち・かずひろ)氏が第216回国会に提出した質問「防衛費増額及び防衛増税に対する石破新内閣の姿勢に関する質問主意書」とそれに対する答弁書が報道に公開された。
内容はこちらの通り。
防衛費増額及び防衛増税に対する石破新内閣の姿勢に関する質問に対する質問主意書
令和6年11月28日提出 質問第18号
提出者 原口一博
岸田前内閣は、令和4年12月に策定した防衛力整備計画において、令和5年度から令和9年度までの5年間に必要な防衛力整備の水準に係る金額を43兆円程度とした。同計画の下、防衛費は膨張の一途をたどっており、令和5年度当初予算では6.6兆円、令和6年度当初予算では7.7兆円、令和7年度概算要求では8.5兆円に上り、過去最大を更新し続けている。
これを踏まえ、次のとおり質問する。
一 岸田前政権下での防衛費の著しい膨張について、石破新内閣としては、どのように評価しているか。また、石破新内閣も、岸田前内閣の方針を引き継ぎ、防衛費を増額し続ける考えなのか、見解を伺いたい。
二 増額した防衛費の使途について、FMS調達等による高額な装備品の購入が目立っており、自衛隊員の処遇改善や福利厚生にはあまり予算が充てられていないのではないかという懸念がある。装備品の購入のための経費と自衛隊員の処遇改善や福利厚生に関する経費について、過去5年間の予算額及び対前年度伸び率の比較を示した上で、こうした懸念に対する政府の見解を伺いたい。
三 岸田前内閣は、防衛費増額に伴う財源確保策の一つとして増税を行うこととした。令和5年度決算において、予算計上したが結果として使わなかった防衛費の不用額が1300億円程度に上ることも報じられている。石破新内閣においても、防衛費増額を賄うための増税が必要という認識に変更はないか伺いたい。
右質問する。
衆議院議員原口一博君提出防衛費増額及び防衛増税に対する石破新内閣の姿勢に関する質問に対する答弁書
一について
前段のお尋ねについては、「防衛力整備計画」(令和4年12月16日閣議決定)の実施に必要な防衛力整備の水準に係る43兆円程度という金額は、防衛力の抜本的強化を実現し、防衛省・自衛隊として役割を十全に果たすことができる水準として閣議決定した金額であると考えている。
後段のお尋ねについては、同計画に基づき、令和9年度の防衛関係費は8.9兆円程度とするとともに、それ以降の防衛力整備については、同計画において、「本計画期間中、2023年度から2027年度までの5年間において、装備品の取得・維持整備、施設整備、研究開発、システム整備等を集中的に実施するため、その後の整備計画においては、これを適正に勘案した内容とし、2027年度の水準を基に安定的かつ持続可能な防衛力整備を進めるものとする。」としており、この方針について石破内閣においても変わりはない。
二について
お尋ねの「装備品の購入のための経費と自衛隊員の処遇改善や福利厚生に関する経費」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、①戦車・火砲、航空機、艦船等の装備品の取得に係る物件費(契約ベース)並びに②隊舎の整備や制服等の需品の調達などの自衛隊員の生活及び勤務環境の改善に係る物件費(契約ベース)について、令和2年度から令和6年度までの各年度における当初予算額及び対前年度伸び率をお示しすると、それぞれ以下のとおりである。なお、②自衛隊員の生活及び勤務環境の改善に係る物件費(契約ベース)については、集計を開始したのが令和3年度予算以降であることから、令和2年度の当初予算額及び令和3年度予算における対前年度伸び率についてお答えすることは困難である。
令和2年度予算 ①約1兆1373億円 マイナス約7%
令和3年度予算 ①約9076億円 マイナス約20% ②約879億円
令和4年度予算 ①約8871億円 マイナス約2% ②約986億円 約12%
令和5年度予算 ①約3兆4804億円 約292% ②約2693億円 約173%
令和6年度予算 ①約3兆8392億円 約10% ②約3873億円 約44%
いずれにせよ、「防衛力整備計画」の策定に当たっては、自衛隊員の処遇の向上といった人的基盤の強化にも十分に配意している。
三について
防衛力強化に係る財源確保のための税制措置については、所得税法等の一部を改正する法律(令和6年法律第8号)附則第74条の規定に定められた方針等に沿って、今後検討を進めることとしている。
(以上)
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