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中谷防衛大臣、統合作戦司令部の新編時期は検討中(1月28日)

  • 日本の防衛

2025-1-30 11:26

 令和7(2025)年1月28日(火)09時39分~09時46分、中谷元(なかたに・げん)防衛大臣は、国会議事堂本館内閣議室前において閣議後会見を行った。
 内容は、以下のとおり。

大臣からの発表事項

 明日水曜日、1月29日ですが、エストニアのペフクル国防大臣を防衛省にお迎えをしまして、日本エストニア防衛相会談、これを実施をいたします。エストニアとの防衛相会談は、2018年9月に防衛省で実施をして以来ということであります。
 我が国とエストニアは、自由、民主主義、法の支配、人権といった価値や原則を共有をしておりまして、また、ロシアによるウクライナ侵略に直面するエストニアは、情報戦、また、サイバーセキュリティ、タリンマニュアルというのがありますけれど、こういうことを非常に専門的に研究しているところでありまして、こういった分野で、非常に先進的な取組を進めている国でございます。こうした点を踏まえまして、両国間の防衛協力・交流の拡大に向けて、今回のようなハイレベルの対話、この機会を持つことは非常に有意義であると考えております。
 今回の会談では、欧州、大西洋、インド太平洋の安全保障は不可分である。この認識の下に、地域情勢に関する意見交換を行うとともに、日本エストニアの間の安全保障、そして防衛協力、これの更なる進展に向けて具体的な議論を行う予定であります。

記者との質疑応答

米ヘグセス国防長官を迎え、今後の取り組みは

記者 :アメリカの上院議会は、24日にピート・ヘグセス氏を国防長官として承認しましたけれども、この件について受け止めと、改めてヘグセス氏とどのように信頼関係を築いて、日米同盟の強化に向けてどのように取り組むか伺います。また、ヘグセス氏と会談する機会について、対面に加えて電話もですけれども、最新の状況を教えてください。
大臣 :ヘグセス国防長官の就任に祝意を表したいと思います。今後、ヘグセス長官とともに、日米同盟を更なる高みに引き上げていくと同時に、地域の平和と安定を図り、また、しっかりと協力をして取り組んでいくために、全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。
 今、世界は非常に安全保障環境、この厳しさを増す中で、日米同盟の重要性、これは一層高まっており、同盟国の抑止力、そして対処力の更なる強化に向けた取組を継続していくことが重要であります。防衛省としては、こうした問題認識の下で、引き続き日米同盟の一層の強化を図るための協力を進めていくべく、ヘグセス長官をはじめ、米国新政権と緊密に意思疎通をしていく考えであります。
 また、お尋ねの防衛相会談につきましては、現在調整中でありますが、出来るだけ早期に会談を行えるように米側と交渉をしております。日米同盟の重要性につきましては、しっかり確認をして、強固な信頼、そして協力関係を構築していきたいと考えております。

多様化する北朝鮮ミサイルへの脅威認識

記者 :北朝鮮のミサイルについて伺います。北朝鮮は金正恩総書記立会いの下、戦略巡航ミサイルの発射実験を25日に行ったと発表しました。水中から地上攻撃が可能な戦略巡航ミサイルの発射実験で、楕円や八の字型の軌道で1,500kmを飛行し、目標に命中したとしています。これについて、防衛省の最新の分析状況や、ミサイルのプラットフォームを北朝鮮が多様化させていることなどへの脅威認識についてお考えを教えてください。

大臣 :北朝鮮は26日、戦略巡航誘導兵器の試験発射、これを25日に実施した旨発表していると承知しております。
 本件につきましては、韓国の合同参謀本部は、巡航ミサイル数発が北朝鮮内陸部から黄海に発射をされた旨の発表していると承知をしておりまして、防衛省としても、必要な情報の収集・分析を行っているところであります。黄海というのは黄海上ですね、そこに発射をされた旨発表しております。
 また、北朝鮮はこれまで、潜水艦、そしてTEL、これは発射台付きの車両ですね、TELといった様々なプラットフォームからミサイルを発射することで、兆候把握・探知・迎撃が困難な奇襲的攻撃能力の強化を意図しているものとみられておりまして、こうした北朝鮮の動向については、しっかりと注視をしていかなければなりません。
 いずれにしましても、政府としては、引き続き、米国・韓国等と緊密に連携をしつつ、必要な情報の収集・分析を行うとともに、警戒監視に全力を挙げていく考えであります。

統合作戦司令部の発足とその意義について

記者 :統合作戦司令部についてお伺いします。3月24日発足と報じられていましたが、事実関係と、現時点での体制等の検討状況を教えてください。
 また、統合作戦司令部を設置する意義について、改めてお願いいたします。

大臣 :我が国を取り巻く情勢が一層厳しさを増す中で、自衛隊の統合運用の実効性の向上に向けて、平素から有事まで、あらゆる段階にシームレスに領域横断作戦、これを実現できる体制を構築するために、陸・海・空自衛隊の一元的な指揮を行う部隊として、令和6年度末に統合作戦司令部を市ヶ谷に新編することといたしております。
 今は統合幕僚長がですね、一元的にこの各自衛隊の指揮と、それから官邸や防衛省内のですね、いわゆる調整、いわゆるスタッフというか参謀の役割もしておりますが、両方やっているわけですね。それを今度、統合作戦司令部を新編をするということで、この司令部は統合作戦の具体的な司令部機能を果たして、そして新編時期については、現在、最終的な調整を行っているわけでございます。この設置の時期につきましては、しかるべきタイミングでですね、公表させていただきたいということで、現在検討中であります。

(以上)

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