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日米豪比4か国防衛相が共同発表 南シナ海の現状変更に強く反対(11月1日)

  • 日本の防衛

2025-11-7 10:15

 防衛省は令和7(2025)年11月2日(日)22時50分、前日に小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣が参加した日米豪比防衛相会談の共同発表の仮訳を以下のように発表した。

写真:防衛省・自衛隊 公式X

日米豪比防衛相会談共同発表(2025年11月1日)(仮訳)

 小泉進次郎防衛大臣、リチャード・マールズ豪副首相兼国防大臣、ギルベルト・テオドロ比国防大臣、ピート・ヘグセス米戦争長官は、2025年11月1日、マレーシア・クアラルンプールにおいて会談を実施した。これは過去3年間のうち、4か国の防衛閣僚による5回目の会合であり、自由で開かれたインド太平洋という共通のビジョンの推進に対する継続的なコミットメントを強調するものである。

 閣僚は、中国による東シナ海及び南シナ海を不安定化させる活動への深刻な懸念と、力又は威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みへの強い反対を改めて表明した。閣僚は、国連海洋法条約に反映された国際法、航行及び上空飛行の自由を尊重する重要性を強調し、2016年の南シナ海に関する仲裁判断が最終的かつ紛争当事国を法的に拘束するものであることを再確認した。閣僚は、地域の将来を形づくるうえで、ASEANの中心的役割を引き続き支持することを確認した。

 閣僚は、次のコミットメントとともに、地域の平和と安定を確保するための共通の決意を表明した:

1.豪州、日本、フィリピン及び米国による抑止力や即応性に焦点を当てた共同的な取組を再確認すること。

2.協調的な防衛協力活動を強化すること。

 閣僚はまた、より高度な運用及びシームレスな連携を各国部隊間において可能とするため、情報共有、共同訓練及び運用上の調整に関する進捗状況についても議論した。政策上及び運用上の目標との一層の整合性を図るため、閣僚は、「日米豪比防衛協力委員会」の枠組み設立への支持を表明した。

 閣僚は、4か国による演習及び協力活動への参加が、地域における即応性及び抑止力を向上させることを認識し、日本とフィリピン間の円滑化協定の発効を称賛した。この協定により、日本とフィリピンは、二国間及び多国間の協力においてより包括的なパートナーとなることが可能となる。閣僚は、共同の即応態勢を強化するために、フィリピンにおける次期演習である「バリカタン2026」に4か国の部隊が参加することを歓迎した。

(以上)

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