小泉防衛大臣が記者会見 日米防衛相会談、ベネズエラ情勢、オスプレイ佐賀配備、安保三文書改定などに言及(1月9日)
- 日本の防衛
2026-1-14 09:30
令和8(2026)年1月9日(金)10時01分~10時34分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、防衛省A棟10階会見室で閣議後の会見を行った。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
訪米日程と日米同盟強化への意義
来週12日(月)から18日(日)まで、アメリカを訪問します。まず、12日(月)にホノルルにおいて、パパロインド太平洋軍司令官との面会や、ホノルル・ディフェンス・フォーラムでの講演を行います。13日(火)には、ロサンゼルスにて、ドローン関連企業の視察や、トモダチ作戦の15周年などを記念するレセプションに出席します。続けてワシントンDCを訪問し、15日(木)にヘグセス戦争長官との間で、4度目となる会談を行う予定です。これらのうち、ホノルル・ディフェンス・フォーラムでの講演では、地域諸国が共通の課題に直面する中、地域の平和と安定に向け、日本が一層の主導的役割を果たしていく決意を発信したいと考えています。
また、ロサンゼルスでは、日米の防衛産業関係者のネットワーキングの場を設け、私自身が先頭に立ち、防衛産業のトップセールスを行いたいと考えています。そして、ヘグセス長官との会談では、長官との間でこれまでに培った個人的な信頼関係を基盤として、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化に向け、スピード感をもって様々な取組を推進していくための議論をしたいと考えています。
今回の訪米を通じ、日米同盟はこれまでにない強固な絆で結ばれていること、また、アメリカと共に地域の平和と安定を守り抜く決意であることを、国内外に発信したいと考えています。
記者との質疑応答
ベネズエラ情勢と日米防衛相会談での対応姿勢
記者 :
冒頭ありました訪米について伺います。ヘグセス氏との会談は、アメリカがベネズエラに攻撃して以来、日米では初の閣僚同士の会談となる可能性があります。米側にどのようなことを伝達し、働きかけるお考えか。またですね、米側からベネズエラでの軍事作戦への賛意、賛同を求められた場合には、どのように対応するお考えかを教えてください。
大臣 :
ヘグセス長官とは急速に厳しさを増すインド太平洋地域の安全保障情勢を含め、広く意見交換をすることを予定しておりますが、お尋ねの点については、実際の会談前でありますので、お答えが難しいことを御理解いただければと思います。いずれにしましても、日本政府としては、これまでも、一刻も早くベネズエラにおける民主主義が回復されることの重要性を訴えてきています。我が国は従来から、自由、民主主義といった基本的価値を尊重してまいりました。
また、一貫して国際社会における 国際法の原則の尊重を重視してきたところです。こうした一貫した我が国の立場に基づいて、関係国と緊密に連携しつつ、ベネズエラにおける民主主義の回復及び情勢の安定化に向けた外交努力を進めていくことが重要だと考えています。
米国の国際機関脱退と多国間主義への認識
記者 :
2点あります。まず1点目なのですが、アメリカの国際機関脱退について伺います。トランプ大統領が国益に反するとして多数の国連機関を含む国際機関からの脱退を表明しました。先日のベネズエラへの軍事計画など、世界情勢は不安定化していますけれども、改めて防衛大臣として今回の事態をどう受け止めていらっしゃるか。また、国際情勢への影響をどう考えるか伺います。
大臣 :
御指摘のアメリカ政府の発表につきましては承知しています。アメリカ政府の発表の逐一についてコメントすることは差し控えますが、一般論として申し上げますと、既存の国際秩序が挑戦を受け、多国間主義が困難に直面する中、多国間協力を通じて、国際の平和と安全の実現及び維持や、地球規模課題への対応に積極的に貢献することは重要だと考えています。アメリカが国際社会において果たし得る役割は重要であって、我が国は、引き続き、アメリカを含む各国と国際社会の様々な課題について連携をしてまいりたいと思います。
陸自オスプレイ佐賀配備から半年の評価と今後の課題
記者 :
2点目話題変わります。佐賀駐屯地にオスプレイが配備されまして、今日で半年となりますけれども、御所感と今後の課題について教えてください。
大臣 :
陸上自衛隊佐賀駐屯地については、昨年7月9日に開設し、陸自オスプレイを配備させていただきました。本日で半年を迎えることができましたが、まずは駐屯地の開設や部隊の配備にあたり、地元自治体を含む多くの関係者の皆様から御理解と御協力をいただいたことに対し、そして隊員やその御家族を温かく受け入れていただいたことに対しまして、防衛大臣として、深く感謝申し上げます。
陸自オスプレイの佐賀駐屯地への配備は、相浦駐屯地等、近傍に所在する水陸機動団の部隊と一体的に運用できる体制を構築し、我が国の抑止力・対処力を高める上で、極めて重要な意義を持つものであり、災害対応や急患輸送の観点からも有益です。こうした運用上の意義については、私自身昨年12月の相浦駐屯地の視察において身をもって実感したところであります。陸自オスプレイの部隊配備以降、基本操縦訓練をはじめ、アメリカ海兵隊との実動訓練「レゾリュート・ドラゴン25」や自衛隊統合演習など、多様な訓練の実施を通じて、部隊としての練度を日々、維持・向上させているところです。
一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえれば、南西地域を含む島嶼防衛能力の強化は、喫緊の課題です。防衛省としては、南西地域を含む島嶼防衛能力の強化について、引き続き、しっかりと取り組んでまいります。同時に、部隊の運用に当たっては、地元の皆様の様々な声に真摯に耳を傾けつつ、引き続き、適切な情報提供にも努めてまいります。
ヘグセス国防長官との信頼関係と日米防衛相会談の狙い
記者 :
日米防衛相会談についてお伺いいたします。今回の防衛相会談の実現に当たっては、ヘグセス長官と個人的信頼関係を大臣は構築することを腐心されてきたと思いますが、大臣等々からですね、ヘグセス長官に対してどのように働きかけを行って実現したのかというところと、今回の会談を通じて改めてどのように個人的な関係を深めていきたいかについて教えてください。もう一個、昨日テレビ番組出演でもあったかと思うんですけれども、アジア地域でですね、日本が果たす役割、日米に求められている役割というものについて、大臣のお考えがあれば教えてください。
大臣 :
中国が、東シナ海及び南シナ海において、力による一方的な 現状変更の試みを継続・強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大・活発化させるなど、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさ、複雑さを増しています。日米同盟は地域のみならず国際社会全体の平和と安定にとって、これまでになく重要であり、アメリカとの間であらゆるレベルで一層緊密に連携していくことが極めて重要です。
来週15日に予定しているヘグセス長官との日米防衛相会談では、安全保障環境のほか、同盟の抑止力・対処力の一層の強化に向けた具体的取組について、率直な議論を行う予定です。なお、今般の会談については、先月のヘグセス長官との電話会談において、年明けに対面での会談を行うべく、必要な調整を進めることで一致し、この度、来週15日に実施することとなったものです。先月の電話会談に引き続き、私の就任後短期間に4度目の日米防衛相会談を実施できることは、非常に意義深いと考えています。
今回の訪米でも、日米同盟がこれまでにない強固な絆で結ばれていることを示し、ヘグセス長官との個人的な関係を更に一層深められることを楽しみにしています。
安保三文書改定と「新しい戦い方」への対応
記者 :
安保三文書の改定についてお伺いします。一部で今春にも有識者会議を設置する方向で調整に入ったとの報道がありました。事実関係をお願いします。また、三文書見直しの過程で有識者の意見を反映する必要性についてどのようにお考えでしょうか。あわせて、本年度中の前倒し改定に向けて、議論の核となるテーマ、ポイントに関して大臣のお考えをお伺いします。
大臣 :
今お尋ねの有識者会議を含め、三文書の改定に向けた具体的な内容やスケジュールは決まっておりません。また、改定に向けた今後の議論について、予断をもってお答えすることはできませんが、例えば、今後、無人機をはじめとする新しい戦い方や、長期戦に耐え得る継戦能力といった分野の必要性を踏まえた上で、検討を進めていくことが重要だと考えています。
新しい戦い方について申し上げれば、ロシアによるウクライナ侵略では、例えば、無人アセットの大量運用や、これに伝統的な砲弾やミサイルを組み合わせた大規模な複合攻撃が展開されているほか、双方が電子戦、AI、宇宙、サイバー、情報戦といった要素を駆使し、以前よりも巧妙さを増したハイブリッド戦が展開されています。また、ドローンについては、アメリカ陸軍長官が、アメリカ陸軍は今後2~3年で少なくとも100万機のドローンを購入することを目指す旨の発言したと報じられており、こうしたスケールで各国が動いている中で、今後我が国としてどうするのかを考えていかなければなりません。
こうした新しい戦い方に関し、それぞれが対抗する形で次々に戦い方が更新されていく中、今後の戦い方がどうなっていくのかを見据え、我が国として何が必要かを、様々な視点を持って、幅広く検討していくことが必要です。一層急速に厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、本年中の三文書改定に向け、具体的かつ現実的な議論を積み上げてまいりたいと思います。
米軍のベネズエラ攻撃と国際法評価への立場
記者 :
ベネズエラへの米軍の攻撃に関してですが、これ国連の多くの参加国等々から、明確な国連憲章違反、国際法違反だという指摘があります。小泉大臣、今後アメリカの国防長官と会談していくということですが、この国連憲章違反、国際法違反だという指摘については、まずどういうふうに受け止めていらっしゃるでしょうか。
大臣 :
アメリカは、マドゥロ大統領等をアメリカ及び国民への麻薬テロ活動の罪で訴追するため、米軍が法執行機関と協力をして、今次作戦を実施したと説明しているものと承知をしております。一般論として、当然国連憲章を含む国際法上の原則は尊重されなければならないですが、今般の事案等について、詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、法的な評価を含め、政府としてコメントすることは差し控えます。
記者 :
それは、木原官房長官も概ね重ねていることですが、詳細な事実関係が承知しないと言いながらも、明確な大統領府に関する爆撃ですとか、護衛のキューバ人や民間人100人ほどが亡くなったという事態を含めると、これ自体を容認できるようなものではないと思うのですが、詳細は把握してないということによって、国際法違反かどうかの明言を避けるというのはなぜなのでしょうか。
大臣 :
これはまず一般論として、当然国連憲章を含む国際法上の原則は尊重されなければならないというのは、先ほども申し上げたとおりであります。その上で、繰り返しになりますが、今般の事案等について、今御指摘のような様々な報道はあるものの、詳細な事実関係を正確に十分把握する立場にないことから、法的評価についてコメントすることは差し控えるべきだと考えています。
台湾問題と「二枚舌外交」指摘への受け止め
記者 :
関連でですね、これまで中国が台湾を軍事的な侵攻するんじゃないかと、アメリカがこれまで2027年にかけて言ってきた発言がありますけれども、こういった中国に対する地上侵攻を批判しながら、一方で自らの国は正に独立しているベネズエラという国に対してこのような攻撃を議会の承認もなくやったと、二枚舌外交じゃないかという指摘があります。これまで言ってきた台湾有事に関して、米国側が懸念を示してきたこと以上の事を、アメリカ自らがやって、今後アメリカが言ってることの正当性自体が問われているんじゃないかという指摘ありますが、このことは小泉さんはどうやって受け止めているんでしょうか。
大臣 :
これは昨日もテレビ番組、沖縄から出演した際にも話題になったことですけれども、台湾をめぐる問題については、対話により平和的に解決されることを期待する。この我が国の従来から一貫した立場は変わりませんし、我が国は従来から自由、民主主義といった基本的な価値を尊重してまいりました。また一貫して、国際社会における国際法の原則の尊重を重視してきたところです。今後とも、こうした一貫した我が国の立場に基づく取組を進めていきたいと思います。
記者 :
今のお話だと、アメリカが今やってることは、これまで日本や各国に対して、中国の軍拡化とともに、台湾への地上侵攻やり得るということで批判してきたことと、アメリカのやってきたこと、言ってきたことと矛盾しているというふうには思わないということでしょうかね。
大臣 :
今回のことについての、我々日本政府の立場というのは、先ほど申し上げたとおりで、もちろん、国連憲章を含む国際法上の原則は尊重されなければならないと。これは、既に申し上げているとおりです。ただ、今般の事案についてどう思うかっていうことにつきましては、これも繰り返しになりますけども、詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、法的評価を含め、政府としてコメントすることは差し控えるべきだと考えています。
中国によるデュアルユース品規制への対応
記者 :
関連で、中国が昨年から引き続き、高市総理の存立危機事態発言以降ですね、デュアルユース品の規制ということを始めました。このことについての大臣の受け止めもお願いいたします。
大臣 :
これも昨日のテレビ番組でも話題になりましたけれども、そういった新たな措置というものは、日本以外で中国が関係をもっている貿易相手国に対して幅広く取っている措置ではなく、日本を対象にしているということで国際的な慣行から外れるものだということで、今これは官房長官も含め、政府からもメッセージが出ていますが、決して許容できるものではなく、極めて遺憾です。
外務省、経産省及び在中国大使館から、中国側に対してその旨の申し入れを行い強く抗議するとともに、措置の撤回を求めたところであります。我が国経済等への影響については現在精査中でありますが、アメリカやG7各国をはじめとする関係国とも連携の上、毅然かつ冷静に必要な対応を行ってまいります。同時に、重要鉱物のサプライチェーンの強靱化を強力に進めてまいりたいと思います。
米国の西半球戦略と日米同盟の重要性
記者 :
すいません、2点だけ。西半球に対する支配をNSS、アメリカの報告書がですね、今後強めていくという話が指摘されています。ベネズエラのみならず、グリーンランドや周辺のブラジルやキューバ等々もアメリカの強引な支配が始まるんじゃないかという懸念が広がっていますが、このトランプさんの発言含めて、グリーンランドに対する威嚇含めて、発言に関しては大臣はどういうふうに受け止めているのでしょうか。
大臣 :
今間違いないことは、国際社会が安全保障環境は極めて厳しい状況が続いていて、そして今年に入ってからもですね、我が国周辺においても年末にこれはなりますけども中国の演習、そして年始には北朝鮮のミサイル発射含めまして、極めて今、安全保障環境が厳しいというのは、これは我々にとっても言えることです。
今グリーンランドの件も含めて様々な言及がありましたが、いずれにしても、今重要なことは、まず我が国の防衛力の整備をしっかりと進めること。これが第一で、そしてその上で、今アメリカ自身の政策の変容や様々なことはあるものの、どの国も一国だけでその国の平和や安全保障を担保できないという現実の中で、日本が日米同盟というものがこれからも強固なものにしていく努力が重要なことは何ら変わらないどころか、これまで以上にその強固さをしっかりと作り上げていく努力が求められている局面だと思っています。
であるので、来週アメリカに行きますけれども、その際に改めて、言及のあったNSSの中で、今、西半球に対するアメリカの政策を触れましたが、あのNSSの中では、インド太平洋地域の重要性も触れられていますので、正にそのアメリカの国家戦略の中で重要な地域として、この地域は変わらないわけですから、しっかりとハワイでのインド太平洋司令軍のパパロ司令官、これはもう軍を司っていますから。
こういった現場の司令官も含め、そして大臣レベルも含め、あらゆるレベルで、日米の同盟の強固さを示していくことが意義があることだと思っていただければと思います。
自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の意義
記者 :
すみません、最後にしますが、大統領のパートナーの方がですね、アメリカの裁判所に出廷した際に、銃撃戦の末に殴打されたひどく顔が腫れ上がった様子が出ておりました。動画というか、写真、絵含めて、ああいったものがニュースとして見られた時に、見られたかどうかわからないのですけど、どう感じられたかということと、インド太平洋地域の安定をNSSで言っているという一方で、やっぱりその西半球に対して、その力による支配を進めていくということを露骨に今トランプさんが表現しています。このことについての大臣の懸念とかですね、ヘグセス長官に会った際に、それに対する懸念ということを伝えるとか、そういった思いはあるのでしょうか。
大臣 :
先ほど申し上げたとおり、ヘグセス長官とは我が国周辺の安全保障環境のみならず、広く意見交換をしたいと思いますし、今までもそうしてまいりました。
ただ、言及をされたような具体的な様々な報道などについて一つ一つコメントをすべきではないと思っていますし、私も全てを詳細に追い続けているわけではありませんし、この1日2日、昨日、一昨日と沖縄でかなりタイトな日程を過ごしてまいりましたし、この後今日は宮崎にも新田原にも行きますので、そういったことについては全体の状況を、今世界は大きく動いてますから、見なければなりませんが、ただ、やはり現実にですね、今政治の世界が安全保障環境が相当動いていて、アメリカは力による平和ということを常に言っています。
そして、我々日本は安倍総理以降、この「自由で開かれたインド太平洋」という戦略をアメリカとも共有をした上で、世界でも賛同国が次々に増えて、今このFOIPというふうに言われますが、この理念というものは、今年であれから10年という節目になりますが、私はむしろこの意義が高まっているというふうに思います。
この「自由で開かれたインド太平洋」を作り上げていく上で、アメリカの考えている力による平和、こういったものともいかに接続をして、世の中に対しても説明をしながら、共にこれからも新たな紛争、新たな戦争は起こさせないという地域作りをしていくか、こういったことについても、しっかりと認識を一致できるようにコミュニケーションを重ねていきたいと思います。
イスラエル製防衛装備品調達を巡る見解
記者 :
一部報道でですね、パレスチナ自治区ガザで大規模攻撃を行うイスラエル製の武器を日本政府がこれまでに計約241億円分購入していたという報道が出ています。まず、こちらの事実関係を教えてください。また、国連がジェノサイドを行っている国だと認定したイスラエルから武器を購入することが平和国家としての在り方として正しいのかどうか、大臣の考えをお聞かせください。
大臣 :
御指摘の報道につきましては、承知をしています。一般論として申し上げれば、防衛装備品の導入に当たっては、我が国の安全保障環境を踏まえつつ、要求性能、経費、維持・整備などの様々な要素を総合的に勘案した上で、国家・国民を守り抜くために必要な装備品を幅広く検討することになります。いずれにせよ、我が国の防衛に必要となる装備品については、防衛省において関係法令に基づいて、特定の国の装備品の取得を予断することなく、適切に調達されるものと認識をしています。
記者 :
報道の事実関係を教えていただきたいんですが。
大臣 :
報道の事実関係。御指摘のですね、調達については、防衛省において詳細についてはお尋ねいただきたいと思います。
記者 :
後段の方でもう一度同じ質問なんですけれど、国連がジェノサイドを行っている国だと認定した国からですね、イスラエルからですね、武器を購入することが平和国家としての在り方として正しいのかどうかというところを、もう一度お答えいただけますか。
大臣 :
一般論として申し上げましたけども、我が国の防衛に必要となる装備品については、防衛省において関係法令に基づいて特定の国の装備品の取得を予断することなく、適切に調達されるものと認識をしています。そして、防衛装備品の導入に当たりましては、我が国の安全保障環境を踏まえつつ、要求性能、経費、維持・整備などの様々な要素を総合的に勘案した上で、国家、国民を守り抜くために必要な装備品を幅広く検討することになります。
馬毛島基地整備とFCLP運用開始の見通し
記者 :
西之表市馬毛島の基地整備関連で何点かお伺いいたします。馬毛島の基地整備は12日で着工から3年を迎えます。これまで総工費について明らかにされていませんけれども、3年を迎えて見通しについてありましたら教えてください。また、FCLPの開始時期についても目途がありましたら、教えてください。またですね、地元側、西之表市側は防衛省との協議の場ですとか、種子島上空を飛行しないというような保証を求めていますけれども、今後協議の場を設けたり、種子島上空の飛行について協定を締結するなど、住民不安を払拭するような案について予定がありましたら教えてください。
大臣 :
馬毛島における施設整備は、外海に位置し社会インフラが全く整っていない離島での大規模な工事という特殊な施工条件の中で行われるものであることから、所要額の精査に時間を要しているというところです。また馬毛島における施設設備については、工事着手から3年の経過に留まることから、総事業費について現時点でお答えできないことを御理解いただければと思います。
その上で、引き続き各年度の予算を通じて経費の必要性をお示ししつつ、総事業費についてお示しすることができる時期に適切に御説明する考えであります。また、本事業全体の完了は令和12年3月末となる見込みですが、FCLPの開始を含め、早期の運用開始を目指し、最低限必要な施設については、先行して完成させる考えです。運用開始時期の見通しについては、現時点で確定的なお答えができる段階にはありませんが、早期の運用開始に向けて引き続き施設整備を進めております。
また馬毛島において、FCLPを実施する場合の飛行経路は、アメリカ軍と調整したものであり、緊急時を除き、お示しした以外の経路を飛行することはないと認識しております。その上で、アメリカ側に対し、航空機騒音を懸念する地域住民等の意見があることを伝えた上でFCLPの飛行経路を遵守するとともに、地域への影響を最小限に留めるように申し入れております。
地元の西之表市との協議の場につきましては、必要に応じて双方で調整した上で実施していくものであり、今後の開催については、これまでと同様に、同市とよく相談してまいりたいと考えております。
記者 :
FCLPの開始に関しては、12年3月末よりも前倒しされる可能性もあるということでしょうか。
大臣 :
先ほど申し上げましたとおり、事業全体の完了は、今御指摘のあった令和12年の3月末となる見込みですけれども、FCLPの開始を含めて、早期の運用開始を目指していて、最低限必要な施設については、先行して完成させる考えだということです。
沖縄米軍基地返還と負担軽減への取組
記者 :
沖縄の米軍基地についてお伺いしたいのですけれども、一部の報道で、キャンプ瑞慶覧の一部区域をですね、早ければ来年度に返還を進めるという報道が出ていますけれども、こちらの調整状況についてまず教えてください。それからですね、この統合計画ですね、返還の計画では、これまた別のソースで、その返還予定地のうち返還されているのはもう7%弱だというような報道も出ていますけれども、先ほど来週訪米してヘグセスさんとも会談すると発表ありましたけれども、こういった沖縄の基地負担の軽減のためにですね、防衛相会談で何か日本側から伝達するお考えというのはあるのでしょうか。
大臣 :
まず1点目でありますが、報道については承知しております。キャンプ瑞慶覧の喜舎場住宅地区の一部は、沖縄統合計画において、アメリカ軍の家族住宅をキャンプ瑞慶覧内へ移設することが返還条件とされています。現在、その移設作業を順次進めており、住宅の建設を進めているところです。
このように、返還条件達成のための作業に取り組んでいる段階にあることから、具体的な返還時期については、現時点で予断をもってお答えすることは困難でありますが、返還の見通しをお示しできる段階に至った際には、地元の皆様に対して、丁寧な御説明や適時適切な情報提供をしっかりと行ってまいります。いずれにせよ、沖縄の基地負担軽減は政府の最重要課題の一つであって、目に見える形での負担軽減が図られるよう、沖縄統合計画を着実に実施し、嘉手納以南の土地の返還を進めてまいります。
また2点目に、この基地負担の軽減について、来週ヘグセス長官とお話をするのかという話がありましたが、これは中身については、基本的に今回日米の間では、幅広く議論を行いたいと思いますが、急速に厳しさを増すインド太平洋地域の安全保障情勢、そして日米同盟の強化に向けた具体的な取組について議論を行いたいと、そういったことで御理解いただきたいと思います。会談の前ですから、これ以上の詳細は控えたいと思います。
原子力災害対応と自衛隊員の処遇・補償
記者 :
1月20日にも再稼働する柏崎刈羽原発が事故を起こした場合、何人ぐらいの自衛隊員の出動、派遣が必要だと想定されているのかと、その数がもう確保されているのかどうか。年末に聞いた被爆した場合の健康被害、あるいは万が一の場合の家族への手当という制度はもう既にできているのかどうか、教えてください。
大臣 :
これは前回か、前々回ですか、記者会見でも問われたことでもありますが、原子力災害における住民避難については、柏崎刈羽地域原子力防災協議会が取りまとめた柏崎刈羽地域の緊急時対応において、自家用車で避難できない住民に対して、新潟県バス協会や民間バス事業者等の協力により、バスによる輸送能力を確保することになっています。
その上で、不測の事態により確保した輸送力では対応できない状況となり、新潟県等から要請があった場合には、自衛隊、警察、消防、海上保安庁などの実動組織が適切な役割の下、政府一体となって必要な支援を行います。御指摘の住民避難用のバスの運転手が不足する場合に自衛隊で確保している具体的な人数につきましては、災害の態様により、実動組織の個別具体的な活動は大きく異なること、そして新潟県等から具体的な人数を明らかにした要請を受けていないことから、現時点で予断をもってお答えすることは困難であることを御理解いただければと思います。
記者 :
健康被害が出た場合の補償とか、万が一の場合の家族への手当、チェルノブイリの事故の時はそういう条件の下で危険な作業をしていただいたと。そういう制度が日本にも必要だというふうに泉田元知事は言って、大臣も理解を示されたのですが、この制度はもう現時点でできているのでしょうか、できてないのでしょうか。
大臣 :
自衛隊の活動の中では危険な任務があることも事実であって、その危険な任務に当たる隊員への手当は、今までのものから上げていることは事実で、そして前回のやり取りの中でも、今までの東日本大震災、そしてまた原発事故の対応、そして能登半島、こういった形でどのような手当の状況かというのはお話をさせていただいたところであります。様々なお考えもあると思いますが、御意見、お考え、そういったことについては事務方にも共有しておきたいと思います。
記者 :
手当だけじゃなくてですね、危険な業務をして被爆した後の後遺症、健康被害、万が一の場合の家族への手当は、補償は、現時点では制度はないということですか。
大臣 :
この自衛隊や御家族の皆さんの今置かれているような状況や待遇や福利厚生について更に強化したいと、そういった思いは私が度々申し上げているとおりでありますし、今年の最も重要な防衛省としての案件というのは、今まで自衛隊が創設以来、手がついていなかった自衛隊独自の給与体系。この俸給表を作るということでありますから、そういったことの中で様々自衛隊、隊員だけじゃなくて、家族の皆さんも含めてですね、我々何ができるかっていうことは考えていきたいと思います。
記者 :
分かりました。再稼働後、すぐ原発事故が起きて自衛隊員が行って、被爆して被害が出ても、ちゃんとした制度が今のところはないというふうに理解しました。
大臣 :
一方的に理解をされるのは控えていただきたいと思います。
いずれにしても、私が申し上げているのは、この自衛隊にとって危険な任務に当たることも含めて、日々24時間365日、訓練などを重ねているのが自衛隊であります。その自衛隊とその自衛隊員の帰りを待つ家族が安心して任務を全うできる、そして生活ができる、生涯設計できる、こういった施策を積み上げていく。このことに思いは強く持って、今年の政策を進めていければと思います。
記者 :
制度ができているかどうか聞いているのですけど、今の時点でできていなければ、もう10日後に再稼働する可能性があるわけですから。
大臣 :
どんな制度にとっても、これをやれば十分だということはないと思います。私としては、あらゆる事態に対応できる自衛隊の訓練状況や、士気の高さはつぶさに各現場で見ております。あらゆる事態に対応できる能力と意志を持っているのが自衛隊であると申し上げておきます。
硫黄島FCLP再開を巡る現状
記者 :
先ほど別の記者からもFCLPの関係で質問がありましたが、関連でお尋ねしたいのですが、御存じのように硫黄島での噴火活動まだ続いているのですけれども、米軍とはですね、その後硫黄島でのFCLPの再開に向けてどのような現在調整状況なのでしょうか。可能な範囲で教えていただけないでしょうか。
大臣 :
今硫黄島の件は私の手元にまだありませんので、詳細については事務方に問い合わせていただければと、確認していただければというふうに思います。
(以上)
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