「自衛隊が目指す組織文化」を防衛省が公表 処遇改善への取り組みの一環(4月1日)
- 日本の防衛
2026-4-6 12:38
防衛省は令和8(2026)年4月1日(水)、公式サイトの「自衛官の処遇改善に向けた取組」コーナーに、「自衛隊が目指す組織文化」を新たに掲載した。
安全保障環境が大きく変わっていくなか、自衛隊員の位置づけを再確認して、行動指針を示すもの。働きがいのある職場を目指して変革に取り組んでいくため、隊員に語りかけるような内容となっている。短いので、以下に全文を転載する。
自衛隊が目指す組織文化
一.隊員と家族を大切にする組織
二.挑戦を恐れない組織
三.リーダーシップとフォロワーシップが発揮される組織
◆「国の平和と独立を守る」という自衛隊の使命は不変です。その使命を果たすための防衛力の中核は自衛隊員であり、大切な「財(たから)」です。
◆戦後最も厳しく複雑なこの安全保障環境において、隊員一人ひとりがやりがいを感じ、働きやすい職場を作り、「自分の力を十分に発揮して組織に貢献できる」という組織文化を目指します。
1.はじめに
いま、安全保障環境が大きく変わる中で、自衛隊も、より柔軟に進化し続け、優秀で多様な人材を集め、その人材を大切にし、力を最大限に発揮できる精強な組織であり続ける必要があります。
隊員一人ひとりが士気高く、やりがいを感じ、働きやすい組織づくりを進めるため、私たちが一丸となって目指す組織文化を示します。
2.自衛隊として大切にすべきもの
国を守り、国民を守る、崇高な国防の使命を持つ隊員とその家族は、国の宝であり、誇りです。また、どれほど時代が変わっても、「国の平和と独立を守る」という自衛隊の根本の使命は不変です。隊員は使命を自覚し、国民の信頼に応えるため責任を果たし、規律を守り、仲間と力を合わせて行動します。この姿勢はこれからも変わりません。
3.社会の変化
社会では、若い世代を中心に「働きやすさ」、「ワークライフバランス」、「自分から積極的に仕事に関わり組織に貢献していく意欲(エンゲージメント)」を重視する価値観が広がり、また、組織のために一人ひとりが、自律的にリーダーを補佐する、他のメンバーをサポートするといった「フォロワーシップ」も重要になっています。社会の変化は著しく、このような価値観を持った組織づくりが求められています。
4.隊員一人ひとりが活き活きと働ける組織の姿
社会が変化する中でも自衛隊として変わらず大切にすべきものとして、
●国民からの信頼に応えるための責任の遂行
●指示や命令を遵守しつつ、相互の信頼で支え合うチームワーク
●良い影響を与えられるリーダーシップ
などがあります。
加えて、社会の変化を取り入れ、より良い組織としていくために
●厳しい任務に見合った隊員・家族に対する処遇や称賛
●階級や期別を超えた、より柔軟なコミュニケーション
●前例のみに捉われず、新たな挑戦や変化を受け入れる文化
●指示や命令に関するフォロワーとの十分な意思疎通
などを大切にしていく必要があります。
任務を遂行し使命を果たすという不変の価値を守りつつ、変えるべきものは積極的に変えて、挑戦や改善を後押しし、お互いを尊重しあう組織が、隊員一人ひとりが活き活きと働ける組織ということではないでしょうか。このような考え方を自衛隊の中で共有し、実践することが、働きやすい組織づくりの具体的な取組の実効性を高めることにつながります。
5.隊員一人ひとりのエンゲージメントの高い組織へ
防衛力の中核は自衛隊員であり、隊員(=人)は大切な「財(たから)」です。自衛隊は、隊員一人ひとりのエンゲージメントを高め、「自分の力を十分に発揮して組織に貢献できる」という組織文化を実現します。
(1)隊員と家族を大切にする組織
●家族と過ごす時間を大切にし、隊員が心身ともに健康で任務に専念できるような職場を作る。
●隊員の価値観や考え方の違いを理解し、尊重する。
●上司・部下・同僚が双方向性で話し合える関係を作る。
(2)挑戦を恐れない組織
●前例のみに捉われず、行動することを歓迎する。
●失敗を恐れず改善につなげる姿勢を大切にする。
●挑戦や改善といった姿勢を積極的に評価する。
(3)リーダーシップとフォロワーシップが発揮される組織
●上司は、部下を支配するのではなく、支えて、やる気を引き出し、励ます。
●上司は、部下の意見に耳を傾け、成長を後押しする。
●部下は、指示や命令の意図を理解し、自ら考え、行動し、上司を支える。
以上、「今いる人を大切にする」自衛隊を創り上げるため、これからも変革に全力で取り組んでいきます。
(以上)
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