JA2024取材雑感──変化を感じさせるイベント(井上孝司)
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2024-10-19 10:01
2024年10月16日から19日まで開催されている「2024国際航空宇宙展」(JA2024)。ビジネス向けのトレードデーである最初の3日間(16、17、18日)の取材を終えた、井上孝司氏の雑感を掲載する。
実機や模型の展示は減った
過去の「国際航空宇宙展」と比較すると、今回のJA2024は大きな変化を感じさせるイベントである、といえるのではないか。
まず、従来であればさまざまな機体の模型を並べて派手にアピールしていた、ボーイングとエアバスの地味なこと。この2社は民航機の大手だから特に従来との違いが目立ったが、他社も含めて、製品の現物あるいは模型をたくさん並べて展示する……そんな場面が確実に少なくなっていた。
もっとも、戦闘機にしろ民航機にしろ、目立つ大口の商談がひととおり決着して、殊更に展示会でアピールする必然性が薄れた事情が大きかったと思われる。
会場で存在感を増した無人モノ
そして、以前にも増して「無人モノ」のプレゼンスが大きくなったのが、今回のJA2024におけるトピックスであろう。ことに、その変化が目立ったのが三菱重工だ。なにしろ、展示されている機体が無人モノばかりである。GCAPは独立したブースをしつらえていたから、という事情もあろうが、変われば変わるものだ。
今に始まったことではないし、航空分野に限ったことでもないが、こうした展示会における展示の規模・内容は、「そのときどきの時代・状況を反映したもの」である。
また、大手のメーカーになると多種多様な製品群を擁しているが、その中から何を持ってきて展示するか。その取捨選択は当然、「日本で売り込みをかける意味があるか、日本の顧客にアピールしたいものか」を反映したものになる。
そういう観点から展示を眺めてみるのも、ひとつのやり方・楽しみ方ではないだろうか。出展社の意思や意図は、展示の内容に現れるものである。
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