JA2024取材雑感──中小企業や子供たちの存在感(稲葉義泰)
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2024-10-20 10:23
2024年10月16日から19日まで開催された「2024国際航空宇宙展」(JA2024)。初日から最終日まで、4日間の取材を終えた、稲葉義泰氏の雑感を掲載する。
韓国KAIの活気とスタートアップの面白さ
今回の国際航空宇宙展2024は、前回の2018年以来6年ぶりの開催ということもあり、航空業界からの注目度はもちろんとして、その外にいるメディアや一般の方々からの注目度も高かったはずだ。
前回と比較すると、とくに欧米企業のブースでは実機や模型の展示が少し寂しくなり、モニターを使った視覚的な展示が増えた印象がある。たしかにモニターならば色々な情報を伝えられる反面、それがあまり印象に残らないような感覚を覚えた。これは、じっくりと見ることができる実機や模型との違いなのではないだろうか。
そんななかにあって、韓国航空宇宙産業(KAI)のブースが活気づいていたのは印象的だった。同社が開発した航空機の模型を数多く展示し、グッズも積極的に配布していたこともあってトレード・パブリックデーには一際大きな人だかりができ、日本市場に対する本気度が感じ取れた。
一方、日本の中小企業やスタートアップ企業のブースにも、色々と興味深い展示があった。独自の技術やユニークな発想など、大企業にはない特長を直に感じ取ることができたのは面白かった。また、各都道府県のブースでは「自分の住んでいる県にこんな航空宇宙産業があったのか!」という発見ができた方も、きっとたくさんいらしたのではないだろうか。
パブリックデーの会場を訪れた子供たち
最終日のトレード・パブリックデーには、子供たちの姿が数多く見られた。
たとえば、救難飛行艇US-2で有名な新明和工業の前を歩いていると、子供たちがブース前でたむろしていた。覗いてみると会場内スタンプラリーの真っ最中で、新明和工業に置かれたスタンプを押してもらっているところだった。
ステージ周辺のイベントエリアにも、親子連れの姿が目立った。JAXAの宇宙関連の展示や、メインステージで開催された『宇宙なんちゃらこてつくん』のイベントには、子供たちの元気な声が響いていた。
少子高齢化がさらに深刻化すると見られるなかで、航空産業に子供たちが少しでも興味を持ってくれたとすれば、それは航空業界全体として今回のイベントで得た最大の成果といえるのではないだろうか。
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