《レポート》日印共同訓練「ダルマ・ガーディアン24」(3月6日)
- 特集
2025-3-19 18:00
2025年3月6日(木)、日印共同訓練「ダルマ・ガーディアン24」が報道公開された。同訓練は2018年から続くテロ対策訓練で、ヘリボンやリペリングによる突入などを行い、日本とインド両国部隊の連携強化や戦術技量の向上を図るものである。Jグランド編集部がお届けする。
2025年3月6日(木)、陸上自衛隊は「令和6年度印陸軍との実動訓練(ダルマ・ガーディアン24)」の総合訓練の様子を報道公開した。同訓練は、日印陸軍種間の相互理解・信頼関係の促進を目的としたもので、今回は2025年2月24日(月)から 3月7日(金)にかけて実施された。
東富士演習場の市街地戦闘訓練場で行われた総合訓練は、作戦における一連の行動を演練するもので、敵テロリストが住民のいる市街地に潜伏しているという想定のもと、日印両部隊が協力して敵の包囲・捜索・撃滅を実施した。報道公開された6日(木)は、3月4日(火)から3日間行われた総合訓練の最終日だった。
訓練では官公庁舎に見立てた4階建ての建物に、日印両部隊のヘリ2機ずつが4波に分けて飛来、隊員が屋上に降り立つヘリボンを行い、隊員が屋上から建物に突入した。ヘリボンの合間には、インド陸軍の隊員が屋上からのリペリングで2階の窓から突入した。建物内での訓練の様子は公開されなかったが、日印の両部隊が捜索・撃滅を行っていたようで、散発的に銃声が響いていた。
その後地上では、20名ほどの陸自部隊が16式機動戦闘車(MCV)の同軸機関銃による援護射撃を受けて建物に突入。激しい銃声と、閃光手榴弾なのか時折大きな爆発音も聞こえた。しばらくしてインド陸軍の部隊もMCVの援護射撃を受けながら突入し、報道公開は終了した。
ダルマ・ガーディアンは2018年から毎年行われており(2020年は新型コロナウイルスのため中止)、今年は日印合わせて約300人が参加、過去最大規模となった。森下泰臣(もりした・やすおみ)陸上幕僚長は、2月20日(木)の定例記者会見でダルマ・ガーディアンについて「陸上自衛隊とインド陸軍との相互理解及び信頼関係の強化をしていく考えです」と述べている。インド太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増すなか、日印の連携強化は引き続き行われていくだろう。
(以上)
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