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報道官、5月14日の記者会見 トライトン無人機の夏の嘉手納展開など

  • 防衛省関連

2024-5-14 16:05

 令和6(2024)年5月14日(金)夕方、防衛省A棟10階会見室において報道官による記者会見があり、記者からの質問に対する質疑応答が行われた。

記者 :防衛省で5月から10月に嘉手納基地に無人機トライトンが一時展開されるということで、県や周辺の自治体に説明されましたが、この一時展開に伴って基地負担の増加につながらないように、他の機体の運用回数を減らすなど対策を米側に働きかける予定はありますでしょうか。

報道官 :戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面いたしまして、また、周辺国の軍事活動が活発化する中にありまして、南西地域を含む我が国周辺における情報収集、警戒監視、そして偵察活動、いわゆるISR(情報・監視・偵察)活動と私ども称しておりますけれども、このISR活動は、我が国の安全保障の観点から極めて重要でございます。御指摘がございました米海軍の無人機トライトンでございますけれども、正にこのISR活動を行います非武装の偵察システムでございまして、海洋の監視を主たる任務とするものと私ども承知をしているところでございます。今般のトライトンの嘉手納飛行場への一時展開は、我が国周辺におけます海洋監視能力を強化するものでございまして、我が国の安全保障にとって有益なものだと私どもは捉えているところでございます。
 その上でというところでございますけれども、この一時展開でございますけれども、あくまで本年5月から10月までの一時的な展開でございまして、また、機数も2機と小規模なものでございます。
 また、このトライトンでございますけれども、これまで既にアメリカの空軍や私どもの航空自衛隊が日本で運用しております、同型機でありますグローバルホークと同様でございますけれども、エンジンは小型の民航機と同等でございますし、有人機と比較いたしまして長時間滞空することが可能でございますので、頻繁な離着陸も必要といたしません。また、離陸後は速やかに洋上に進出することを想定しております。
 こうしたことでございますので、騒音という観点でもその影響は限定的であろうと、私どもは考えているところでございます。
 駐機場につきましても、御案内のように嘉手納飛行場内のいわゆるパパループ、あるいは旧海軍駐機場を使用する計画は無いと承知をしておりますし、また、このトライトンの一時展開に伴いまして、他の既存の航空機がパパループや旧海軍駐機場に移動するような計画も無いと、このように私どもは承知をしておるところでございます。
 したがいまして私ども防衛省といたしましては、今回の一時展開は我が国の安全保障の観点から大変重要でございます。地元の皆様には是非御理解をいただきたいと考えているところでございますけれども、その上で、御指摘ございました他のアセットに係る運用の減少など現時点で具体的にお示しできるものはございませんけれども、私ども防衛省といたしましては、引き続き、トライトンの一時展開による地元への影響ができるだけ最小限となりますよう、米側に対しまして、地域の実情を理解の上で一層の協力をするよう粘り強く働きかけるなど、可能な限り基地負担の軽減の努力は続けていきたいと考えているところでございます。

以上

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