日本の防衛と安全保障の今を伝える
[Jディフェンスニュース]

site search

menu

Jディフェンスニュース

レールガンの進捗状況を発表 極超音速兵器の撃墜めざす:防衛装備庁シンポジウム レポート③

  • 日本の防衛

2025-11-19 18:33

2025年11月11、12日に東京のホテルグランドヒル市ヶ谷で、防衛装備庁が年に一度その研究・開発を発表する「技術シンポジウム2025」が開催された。いくつかの展示を紹介させていただこう。稲葉義泰 INABA Yoshihiro

 防衛装備庁の「技術シンポジウム2025」において、陸上装備研究所は「電磁加速システムの洋上射撃試験」について展示した。

艦艇搭載型レールガンの模型 撮影:編集部

 電磁加速システムとは、一般にレールガンと呼ばれる装備で、従来の火砲のように火薬の力で弾丸を発射するのではなく、これを電気のエネルギーによって射出する。従来の火砲と比べ、レールガンはより速い速度で弾丸を射出することができるため、高威力・長射程の実現が期待されている。

※大きくご覧になりたい画像をクリック/タップしてください。

発表パネル 撮影:編集部
発表パネル 撮影:編集部
発表パネル 撮影:編集部
発表パネル 撮影:編集部
発表パネル 撮影:編集部
発表パネル 撮影:編集部

 今回のシンポジウムでは、今年6月から7月上旬にかけて実施された洋上射撃試験の成果が展示された。これは、海上自衛隊の試験艦「あすか」の甲板上にレールガンとその電源装置など、射撃に必要なシステム一式を据え付けて実施されたもの。砲身を水平方向および45度上方に傾けた状態でそれぞれ射撃し、弾道特性に関するデータを収集したほか、実際に徹甲弾を標的船に対して射撃した。

射撃試験で用いられた試験弾。弾心に装弾筒と電機子が付いている 撮影:編集部

 今後、レールガンを海上自衛隊の護衛艦などに搭載することで、接近する極超音速兵器などを迎撃する役割を担うことなどが期待されている。
(以上)

稲葉義泰INABA Yoshihiro

軍事ライターとして自衛隊をはじめとする各国軍や防衛産業に携わる国内外企業を取材する傍ら、大学院において国際法を中心に防衛法制を研究。著者に『「戦争」は許されるのか 国際法で読み解く武力行使のルール』『“戦える”自衛隊へ 安全保障関連三文書で変化する自衛隊』(イカロス出版)などがある。

https://x.com/japanesepatrio6

Ranking読まれている記事
  • 24時間
  • 1週間
  • 1ヶ月
bnrname
bnrname

pagetop