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日本の防衛にも成層圏ガス気球を 北海道の企業が展示:防衛装備庁シンポジウム レポート④

  • 日本の防衛

2025-11-19 19:03

2025年11月11、12日に東京のホテルグランドヒル市ヶ谷で、防衛装備庁が年に一度その研究・開発を発表する「技術シンポジウム2025」が開催された。いくつかの展示を紹介させていただこう。稲葉義泰 INABA Yoshihiro

 防衛装備庁の「技術シンポジウム2025」において、「多領域での活用を目指す高高度ガス気球の開発と展望」と題する展示が行われた。展示者は防衛装備庁ではなく、北海道を拠点とする民間企業の株式会社岩谷(いわや)技研だ。これまで防衛産業参入促進展やDSEI Japan 2025などでも出展していたが、この技術シンポジウムにも参加した。

展示用の気球 撮影:編集部
展示風景 撮影:編集部

 岩谷技研では、高高度まで到達可能なガス気球に人が滞在可能なカプセルを取り付け、低コストでの有人成層圏遊覧フライトの実現を目指しているが、その他に、これまで同社でも想定していなかった防衛分野でのニーズがあり、高高度気球に関する安全保障方面での需要を見出したという。

 現在、同社は航空自衛隊向けに対処研究用の高高度気球を提供しているが、今後は情報収集や通信用のモジュール搭載を検討しているほか、LTA型HAPSとしての検討も行っているという。

発表パネル 撮影:編集部
発表パネル 撮影:編集部

(以上)

稲葉義泰INABA Yoshihiro

軍事ライターとして自衛隊をはじめとする各国軍や防衛産業に携わる国内外企業を取材する傍ら、大学院において国際法を中心に防衛法制を研究。著者に『「戦争」は許されるのか 国際法で読み解く武力行使のルール』『“戦える”自衛隊へ 安全保障関連三文書で変化する自衛隊』(イカロス出版)などがある。

https://x.com/japanesepatrio6

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