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木原防衛大臣、シャングリラホテルでの臨時会見(6月2日、各国の防衛相会談後)

  • 防衛省関連

2024-6-5 06:06

 令和6(2024)年6月2日(日)16時20分(現地時間)から、木原稔(きはら・みのる)防衛大臣は、IISSアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に参加するため訪れているシンガポールのシャングリラホテルにおいて、日豪韓、日フィジー、日蘭、日ウクライナ、日米、日ニュージーランド、日リトアニア、日カナダ防衛相会談後の木原防衛大臣ぶら下がり会見を行った。
 内容は、以下のとおり。

大臣からの発表事項

大臣 :冒頭に私の方から、各国とですね、3か国及び2か国会談をしたその実施について報告をいたします。それぞれ順次行います。

日豪韓、日フィジー、日蘭、日ウクライナ衛相会談について

大臣 :まず、日豪韓の防衛相会談でありますが、今回初めての開催となりました。会談では地域における共通の課題や「自由に開かれたインド太平洋」の実現に向けた各国の取組について意見交換を行いました。
 次に、日本フィジー防衛相会談におきましては、本年3月に東京で開催した第二回日本太平洋島嶼国会合、JPIDD(太平洋島嶼国国防大臣会合)の参加に対して、私からまず謝意を述べるとともに、二国間防衛協力や多国間防衛協力について議論し、今後緊密に連携していくことで一致をいたしました。
 次に日蘭防衛相会談においては、オロングレン国防大臣に対しまして、オランダが近年目に見える形で、インド太平洋への関与を強化していることを歓迎するとともに、両国間の防衛協力交流をさらに進化させることを確認いたしました。
 次に、日本ウクライナ防衛相会談においては、ロシアによる侵略が継続する中で、祖国と自由を守るために立ち上がっているウクライナ国民の勇気と忍耐に敬意を表するとともに、防衛省・自衛隊として今後も国際社会と連携しながら、ウクライナを可能な限り支援していく旨を伝達をいたしました。

日米防衛相会談について

大臣 :次に、日米防衛相会談であります。日米それぞれの指揮統制枠組みの向上、拡大抑止、防衛産業協力といった同盟の抑止力、対処力を強化するための戦略的イニシアティブの実現に向けて緊密に連携していくとともに、地域のパートナーとの協力を引き続き、推進していくことを改めて確認いたしました。 また普天間飛行場の辺野古移設及び返還を含む日米再編計画の着実な進展のために、引き続き緊密に協力していくことでも一致しました。
 なお、昨日のオースティン国防長官のスピーチ、お聞きになったと思いますが、インド太平洋地域の防衛産業基盤強靱化に向けた原則、SOPですね、Statement of Principleですが、そのSOPについて発言がありました。 インド太平洋地域の同盟国、パートナー国との防衛産業協力は重要であり、4月の日米首脳会談では、日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議、いわゆるDICAS(日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議、だいきゃす)の設立を新たに決定しています。
 こうした中、今回米国防省が発表したSOPですが、インド太平洋地域におけるサプライチェーン協力や協力推進に向けた課題等に対し、各国が連携して取り組むことの重要性をうたったものであり、その方向性の下で議論していくことを我が国としても支持いたします。

日ニュージーランド、日リトアニア、日加衛相会談について

大臣 :次に、日ニュージーランド防衛相会談におきましては、北朝鮮による瀬取りを含む違法な海上活動に対する警戒監視活動のためにアセット派遣を再開したことを歓迎するとともに、太平洋島嶼国地域における協力を含む防衛協力交流を一層進めていくことで一致をいたしました。
  次に、日本リトアニア防衛相会談においては、カシュウナス国防大臣との間で「日本、リトアニア防衛協力、交流に関する覚書」に基づく今後の協力強化について確認するとともに、サイバー防衛協力やウクライナ支援を通じた連携を含む両国の防衛協力交流について意見交換を実施しました。
 それから最後に、日本カナダ防衛相会談においては、約2年ぶりとなる防衛相会談を通して、共同訓練や、NATOを通じた連携を含む両国の防衛協力・交流について意見交換を行い、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、あらゆるレベルで緊密に連携していくことで一致をいたしました。

記者との質疑応答

日豪韓会談の詳細な内容について

記者 :冒頭にありました、日豪韓について伺います、この3か国が集まって会談をする意義と、あと、もう少し会談の内容を教えていただければと思います。あとは、さらに今後の定例化について話が出たのか、あるいはまた定例化ついて大臣のお考え伺わせてください。

大臣 :現下の安全保障環境というのを鑑みると、日豪韓の3か国が共通の課題について連携を深めることは極めて重要です。こうした考えの下で、会談では、地域における共通の課題や、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた各国の取組について、これは朝食をとりながらですね、意見交換という形で行いました。次の日豪韓防衛相会談の実施予定については、決まったことはございませんけれども、引き続き、こうした取組を通じて、新たな枠組みがまたできました。多角的・多層的な防衛協力・交流の一つとしてこの枠組みも積極的に推進していこうと思っています。

日米防衛相会談での中国の話題について

記者 :日米に関して伺いたいんですけれども、中国に関する話題、昨日、オースティン長官の演説でも中国について触れていましたが、日米防衛相会談で何か中国に関する話題、出ましたでしょうか。

大臣 :会談ではですね、インド太平洋地域における非常に厳しい安全保障環境というものを前提とした様々な日米防衛協力の施策について、当然ながら議論をしたわけでありますが、これはまさに、やり取りの詳細に関することで、相手国のあることですから、お答えは差し控えたいと思います。御理解をいただきたいと思います。

以上

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