日本の防衛と安全保障の今を伝える
[Jディフェンスニュース]

site search

menu

Jディフェンスニュース

木原防衛大臣、シャングリラホテルでの臨時会見(6月2日、シャングリラ会合出席の全体総括)

  • 防衛省関連

2024-6-5 06:12

 令和6(2024)年6月2日(日)18時17分(現地時間)から、木原稔(きはら・みのる)防衛大臣は、IISSアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に参加するため訪れているシンガポールのシャングリラホテルにおいて、日米韓防衛相会談の実施後のぶら下がり会見を行った。
 内容は、以下のとおり。

大臣からの発表事項

大臣 :それでは、先ほどの会見から行った日米韓防衛相会談の実施及びこれが最後の今回の会見ということでシャングリラ会合出席の全体総括についてお話します。

 先ほど、米国のオースティン長官と韓国のシン長官と、日米韓防衛相会談を開催しました。会談では、北朝鮮情勢等について意見交換したほか、複数領域における新たな3か国共同訓練を、今年の夏に実施すること、地域の安全保障の課題を議論するための机上演習を実施すること、政策協議や共同訓練など3か国の安全保障協力を制度化すること、この3点で一致しました。これをもって、今回のシンガポール訪問に伴う全日程が終了いたしました。

 まず、今回のシャングリラ会合では、1日の午後、私から、地域横断的な安全保障秩序の課題をテーマにスピーチを行いました。スピーチでは、各地域で情勢の不安定化が顕著な中、インド太平洋地域の平和と安定の維持は国際社会共通の利益であり、そのために日本が先頭に立って尽力する意思を強調いたしました。

 また、この機会を捉え、個別に会談を行ったのですが、その国は、中国、フランス、カタール、韓国、シンガポール、フィジー、オランダ、ウクライナ、米国、ニュージーランド、リトアニア、カナダであります。それぞれの国防大臣等と個別に会談を行ったほか、それに加えて日米韓、そして初めてとなる日豪韓の3か国による防衛相会談を実施しました。2日間で14回の2か国会談等、更に各国の閣僚たちとの様々な場所での会話など、大変濃密で、意義のある訪問になったという私の実感であります。

記者との質疑応答

日米韓の共同訓練について

記者 :複数領域の共同訓練というお話がありましたが、もう少し具体的に説明をしていただけますでしょうか。

大臣 :昨年8月にですね、日米韓の首脳会合が行われたわけですが、複数領域における名称を付した3か国共同訓練を定期的に実施する意図を有することを発表したところであります。今回の会談において、日米韓3か国は、「フリーダム・エッジ」という名称を付して、複数領域における3か国共同訓練を、初めて今年の夏に実施することで一致しました。その訓練内容や、具体的な実施時期については、現在3か国の間で緊密に調整を継続しているところです。北朝鮮情勢をはじめ、安全保障環境が大変厳しい中において、日米韓3か国の連携は地域の平和と安定にとって不可欠であり、引き続き、3か国の協力を強化してまいります。

日米韓の安全保障協力の制度化について

記者 :大臣3点目で、安全保障協力の、確か制度化と仰ったような話が聞こえたんですけど、これは具体的にはどういう形をイメージされているのかを教えてください。

大臣 :具体的にどのような形で制度化を行うかについては3か国で調整中ですが、これまで様々な機会を捉えてアドホック(編注:状況に応じて臨時にの意)に行ってきた政策協議や共同訓練などを継続的な実施を担保することを念頭においています。日米韓3か国はですね、3か国の閣僚会合というものがあります。そして防衛実務者協議、3か国参謀総長等会議というのもあります。そういった3つなどを含む協議など、その3か国の安全保障協力を、そういったことを制度化するということで一致したということになります。

以上

bnrname
bnrname

pagetop