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極超音速滑空兵器(HGV)を追跡する技術の現在──技術シンポジウム2024速報

  • 日本の防衛

2024-11-14 11:55

今年も開かれた、防衛装備庁が主催する「技術シンポジウム2024」(11月12〜13日)。注目の展示を紹介しよう。稲葉義泰 INABA Yoshihiro

 防衛装備庁が主催する防衛技術シンポジウム2024において、航空装備研究所は「高速・高機動目標に対する航跡管理技術の研究」について展示を行った。

写真:編集部(以下同じ)

 これは、現在北朝鮮や中国が開発・配備を進める「極超音速滑空兵器」(HGV)の早期探知を念頭に置いたもの。
 HGVは、通常の航空機よりも高く、弾道ミサイルよりも低い高高度を、しかも変則的な軌道で飛翔することができる。このため、弾道の軌道を読んで未来位置を予測する既存の弾道ミサイル防衛システム(BMDシステム)での対処が困難とされる。また、飛翔速度もマッハ5以上と速いため、探知が遅れれば迎撃の機会も逸してしまう。

 そこで、この研究ではHGVを早期に探知・追尾する技術の確立を目指している。具体的には、まずは衛星による探知を行い、そこで得られたデータを早期警戒レーダーによる探知にも活用する。
 これによって、より正確でかつ広域・遠距離での目標探知を行うことを目指すという。

稲葉義泰INABA Yoshihiro

軍事ライターとして自衛隊をはじめとする各国軍や防衛産業に携わる国内外企業を取材する傍ら、大学院において国際法を中心に防衛法制を研究。著者に『「戦争」は許されるのか 国際法で読み解く武力行使のルール』『“戦える”自衛隊へ 安全保障関連三文書で変化する自衛隊』(イカロス出版)などがある。

https://x.com/japanesepatrio6

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