小泉防衛大臣が令和8年降下訓練始め視察後に臨時会見 島嶼防衛への期待、多国間訓練の意義などに言及(1月11日)
- 日本の防衛
2026-1-14 10:00
令和8(2026)年1月11日(日)12時40分~12時48分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、令和8年降下訓練始め視察後の臨時会見を陸上自衛隊習志野演習場で実施した。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
第1空挺団の降下訓練始めを視察 最前線部隊としての士気と練度を確認
本日、陸上自衛隊習志野演習場において、陸上自衛隊第1空挺団の降下訓練始めを視察いたしました。第1空挺団は、我が国が誇る唯一の空挺部隊として、最前線で任務を全うするため、いかなる事態にも対応できるよう、厳しい訓練を積み重ねている部隊です。本日は、一連の訓練展示を間近に、私自身で確認することができました。実際、私も空挺団の隊員と共に跳び出し訓練を実施して、今年、隊員とその御家族と共に国を守るという決意を新たにしました。また、たゆまぬ鍛錬の賜物である高い士気と技量をもって、降下訓練始めに臨む隊員の姿を、大変心強く感じたところです。
今年の降下訓練始めは、過去最多の計14か国の同盟国・同志国等の参加を得ることができ、世界を見渡しても、空挺部隊としては、極めて大規模な多国間交流の場となっています。これは、我が国が戦後長い年月をかけて築き上げてきた国際協調の歩みの帰結であり、初参加のベルギー、タイ、トルコを含め、インド太平洋地域にとどまらない多くの同盟国・同志国等とのより強固な協力・連携を示すことができ、非常に有意義な機会になったと考えています。降下訓練始めは空挺部隊の1年間の降下安全を祈願する伝統ある行事です。空挺降下は極めて高い技量が求められる文字通り命がけのものであり、第1空挺団の隊員たちは、その危険な任務・訓練に日々、全身全霊で励んでいます。令和8年も、国民の信頼と期待に応えること。そして、全ての訓練が安全に実施されることを強く望みます。
以前、特殊作戦群を視察した際に、現場の隊員が負傷した場合に、自ら処置を行えるよう、柔軟な仕組みを設けて欲しいとの要望を受けましたが、第1空挺団からも同様の要望を受けました。既に衛生監には必要な仕組みを検討させていますが、これを1日も早く実現するよう指示をしました。そして、私自身は防衛大臣として、常に全自衛隊員の先頭に立って、国民の命や平和な暮らしを守り抜く、そして任務に当たる隊員一人一人とその御家族を守り抜くという強い覚悟の下で、直面する課題に全力で取り組んでまいります。
この後、私は船橋市内の農園におきまして、若くして退職を余儀なくされる自衛官が、セカンドキャリアとして就農することの意義等について、ボランティアとして農園のお手伝いをしている自衛官や農業関係者との意見交換を行う予定です。今日は風も強い中でありましたが、1日無事にこの展示などを行ってくれた団長をはじめ空挺団の皆さん、関係者の皆さんに心から感謝と敬意を表したいと思います。私からは以上です。
記者との質疑応答
島嶼防衛強化と第1空挺団の役割 三文書改定を見据えて
記者 :
大臣が今日視察された第1空挺団は、水陸機動団と並び、島嶼防衛で重要な役割が想定されています。今年安保三文書の改定を控えますが、島嶼防衛強化の重要性と空挺団に期待する役割について伺います。
大臣 :
一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえれば、南西地域の防衛体制の強化は、我が国の防衛にとって喫緊の課題であって、今後の三文書の改定に向けた検討においても、引き続き重要な点であると考えています。南西地域を含む島嶼防衛に当たっては、事前に兆候を察知し、攻撃が予想される地域に陸・海・空自衛隊が一体となった統合運用により部隊を機動的に展開・集中し、先んじて相手国部隊の上陸を阻止することが重要です。
また、万が一、島嶼が占拠された場合には、航空優勢及び海上優勢を確保し、対地攻撃により、相手国部隊を制圧した上で、島嶼への上陸・奪還を任務とする陸上部隊を上陸させることが一般的です。 このようなオペレーションにおいて、最終的に我が国の領土を守り抜く陸上部隊は、我が国防衛の最後の砦であり、その中でも落下傘部隊により機動展開して対処を行うことを任務とする第1空挺団の役割は極めて重要です。
島嶼防衛の重要性が一層増している中で、平素から厳しい訓練を行い、高い能力を維持し、与えられた任務を確実に遂行できる練度を維持していくことを、防衛大臣として強く期待しています。
過去最多14か国参加の意義 多国間空挺訓練とFOIPの広がり
記者 :
今回の降下訓練始めはですね、先ほどの訓示でも言及されていましたけれども、同盟国・同志国14か国の軍と共同で実施できました。このことへの評価について改めてお伺いします。また、この後ですね、今月の13日から国内でアメリカとイギリスの空挺部隊による共同訓練初めて行われますけれども、こちらへの所感もあわせて教えてください。
大臣 :
今回の降下訓練始めでは過去最多の計14か国の同盟国・同志国等の参加を得ることができました。これは我が国が戦後歩んできた国際協調の成果であり、初参加のベルギー、タイ、トルコを含め、インド太平洋地域にとどまらない多くの同盟国・同志国等とのより強固な協力・連携を示すことができ、非常に有意義な機会になったと考えています。
また、今月13日からは、宮城県の陸上自衛隊王城寺原演習場において、令和7年度多国間空挺演習を実施します。これは国内で主催する初の空挺作戦にかかる多国間訓練であり、同盟国であるアメリカや欧州及びアジアにおける互いに最も緊密な安全保障上のパートナーであるイギリスとの連携・関係の強化を図ってまいりたいと考えています。
なお、今日、自分の目の前でですね、各国14か国の旗が翻る、日本の日の丸とともに。あの姿を見て、改めて今や、自前の防衛力の整備がまず第1にしろ、どの国も1国のみで、自国の平和と安定を達成できない中で、このように過去最多に上る、しかもインド太平洋地域を越えて、欧州大西洋からも参加をしてくれたというのは、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」ということを、今年で10年の節目になりますけども、さらにそれが拡大をしていることの証左を作ってくれているのが、第1空挺団を始めとする現場の部隊であると。正に防衛の協力こそが、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を支えている。このことを改めて痛感をする素晴らしい機会になりました。
隊員の皆さんの努力と、先人の皆さんが築き上げてくれた今日までの偉業を心から誇りに思います。
衆院解散を巡る報道への受け止め
記者 :
衆院解散について伺います。高市早苗首相が23日召集の通常国会冒頭で衆院解散を検討していることが分かりました。大臣の受け止めを伺います。また、首相が仮に解散に踏み切った場合、新年度予算の成立が4月以降にずれ込む公算が大きくなりますが、それについてもあわせて伺います。
大臣 :
報道については承知していますが、衆議院の解散については総理の専権事項でありますから、防衛大臣の立場からコメントすることは差し控えます。どのような状況であっても、防衛大臣としての職責を果たす、これをおろそかにすることは全くありません。
(以上)
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