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小泉防衛大臣が記者会見 自衛隊の中東派遣は未定、ドイツ国防相との会談(3月24日)

  • 日本の防衛

2026-3-26 10:15

 令和8(2026)年3月24日(火)10時28分~10時36分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、参議院別館3階防衛省政府控室において、閣議後の会見を行った。

 大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。

1 大臣からの発表事項

なし

2 記者との質疑応答

中東情勢を受けた邦人退避支援の総括

記者:
 1問、お願いします。中東情勢の悪化を受けた邦人の退避支援について伺います。防衛省は21日、外務省の依頼を受けてモルディブに派遣し、現地で待機していた空中給油・輸送機1機について、外務大臣から輸送準備の終了依頼を受けて帰国したと発表しました。活動の総括と活動をめぐって課題等を感じられた面があれば教えてください。

大臣:
 今回の任務では、外務省をはじめとする関係省庁、そして関係国と緊密に連携しつつ、統合作戦司令部・航空支援集団・派遣部隊を中心にそれぞれの関係部隊が役割をしっかりと果たすことで、防衛省・自衛隊として一丸となった対応をすることができたと考えています。課題についてというお尋ねもありましたが、部隊は今までの経験を生かして万全の態勢をとってくれました。これは、これまで実施してきた在外邦人等輸送の経験や平素からの準備・訓練の成果があって、今回の任務に関わった全ての隊員に心から感謝したいと思います。防衛省・自衛隊は、引き続き、外務省をはじめ関係省庁・関係国と緊密に連携し、邦人の安全確保に万全を期していきたいと思います。

イラン情勢への日本の対応 自衛隊の派遣について

記者:
 イラン情勢の関連で伺います。2点あるんですが、まず1点目が、アメリカのウォルツ国連大使が22日、高市総理は自衛隊による支援を約束したと発言をしました。これについての、まず大臣の受け止めをお伺いします。

大臣:
 日本として何か具体的な約束をしたとの事実はないものと承知しています。その上で、トランプ大統領からホルムズ海峡の安全確保は非常に重要であるとして、ホルムズ海峡における航行の安全に関し、日本をはじめとする各国に対する貢献の要請があったと承知しています。これに対して、高市総理からは、ホルムズ海峡における航行の安全の確保は、エネルギーの安定供給の観点からも重要であるとの認識を示した上で、我が国の法律の範囲内でできること、できないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしたものだと承知をしています。

記者:
 2点目なのですが、茂木外務大臣が22日のテレビ出演でですね、停戦実現後にホルムズ海峡で機雷掃海が必要となった場合に、自衛隊を派遣する可能性について言及をしました。小泉大臣も同様のお考えかどうか伺います。

大臣:
 今、御指摘の茂木外務大臣の発言は、停戦状態において自衛隊法の規定に基づき機雷掃海を実施することが検討可能であることを一般論として述べたものだと承知をしています。その上で、自衛隊の派遣については何ら決まっておりません。いずれにせよ、隊員とその御家族を守り抜くことは、防衛大臣としての私に課せられた重要な使命であり、自衛隊として何をすべきか、すべきでないか、ということを考える際に、こうした隊員とその御家族を守り抜くという使命、そして隊員に対するリスクを考慮することは当然です。その観点を無視して、自衛隊の運用を行うということは決してありません。

日独防衛相会談と防衛装備協力

記者:
 日曜日に行われた日独防衛相会談について伺います。ピストリウス国防相は共同記者発表で、防衛装備の協力についても確認したと言及されていました。具体的にどのようなやり取りがあったのか伺います。また、日英伊で進める次世代戦闘機の共同開発に関しても、やり取りやドイツ側からの参画への興味の伝達などがあれば、あわせて教えてください。

大臣:
 先の日独防衛相会談では、ピストリウス国防大臣を私の地元の横須賀にお迎えし、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障が一体不可分との共通認識の下で、引き続き、様々な形での日独防衛協力・交流を深化させていくことを確認をするとともに、アメリカ海軍横須賀基地や海上自衛隊横須賀基地の視察も御一緒することで、大臣間の信頼関係をより強固なものとすることができました。そして会談の中では、今お尋ねのあった防衛装備協力についても意見交換をしましたが、GCAPを含め、そのやり取りの詳細については、相手国との関係もあることから、お答えできないことを御理解いただきたいと思います。その上で、強靭なサプライチェーンの構築や維持、整備基盤の向上などの実現に向けて、いざというときに同盟国・同志国と共に助け合うことができる関係を築かなければならないということを強く考えています。そうした観点から、ドイツをはじめ、同志国との間で防衛装備協力について議論することは、極めて有意義であると考えています。そして、GCAPについても、一般論として申し上げれば、GCAPは日英伊の3か国にとっての同盟国や同志国との協力を念頭に置いて進めてきたものであり、第三国との協力についても、GCAPがより良いプログラムとなるよう、イギリス・イタリアと連携して取り組んでまいりたいと思います。

記者:
 中国による認知戦について伺います。読売新聞社とサカナAIがXや中国のウェイボーの投稿約40万件を分析したところ、高市首相が台湾有事をめぐり存立危機事態になり得ると答弁した11月7日の6日後から日本に対する批判的な投稿が急増しましたことが分かりました。6日間の間に戦略的な認知戦の展開を検討していたことが伺えますが、これに関する大臣の御所感と、今後、認知戦・情報戦に、防衛省・自衛隊としてどのように取り組んでいくことが重要と考えているかお願いします。

大臣:
 国際社会においては、偽情報や影響工作等により、他国の世論や意思決定に影響を及ぼすとともに、自らに有利な安全保障環境の構築を企図する情報戦が行われています。個別の報道についてのコメントはいたしませんが、中国は、平素から国内外で情報戦を行ってきており、様々な動向について注視をしています。こうした中、防衛省としては、関係省庁とも連携しつつ、多様な情報収集能力を獲得し、他国が流布する情報の真偽や意図等を見極め、適切な情報を戦略的・迅速に発信するといった手段により、情報戦に対応していくこととしています。今般のイランをめぐる情勢の中で、アメリカ軍は流布された誤った情報に対して即座に打ち消しを行っており、このような活動を行うことも重要だと考えています。このような考えの下、情報戦への対応能力を強化するため、情報本部や各自衛隊の体制強化を進めていきます。正に、昨日23日に、陸上自衛隊においては情報作戦隊を、海上自衛隊においては情報作戦集団を新編したところであり、情報戦に対応するための体制を更に強化しています。また、私の着任以来、他国軍の動向も含め、防衛省・自衛隊のあらゆる業務についての情報発信を強化しており、政策部門、そして情報部門・運用部門が一体となって、収集・分析・発信のあらゆる段階において必要な措置を講じることとしています。

記者:
 東富士演習場で5月に計画されてます米軍のハイマースの射撃訓練についてお伺いします。地元の協議会の同意をまだ得られていない状況ですが、防衛省として今後どのように理解を得ていくつもりなのかお願いします。

大臣:
 吉田政務官が、3月21日に出席をしてもらいましたが、我が国を取り巻く安全保障環境が一層急速に厳しさを増していることを踏まえれば、射撃訓練を通じ、即応性を一層高める必要があり、東富士演習場における訓練は日米同盟の抑止力・対処力の向上に重要な意義があります。21日の会議では、地元の自治体等からは様々な御意見などをいただいたところですが、防衛省としては、これらをしっかりと受け止め、引き続き、地元との協議において、訓練の必要性について丁寧に御説明を行い、地元の皆様の御理解をいただけるよう努めてまいりたいと思います。

(以上)

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