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JA2024速報──エルビット・システムズ[W3-026]

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2024-10-18 08:06

2024年10月16日から19日まで開催されている「2024国際航空宇宙展」(JA2024)。主要出展ブースの展示内容を、短い記事にまとめてお届けしよう。井上孝司 INOUE Koji

ヘルメス900無人機の1/8模型。ヘルメス無人機にはさまざまなタイプがあるが、陸上自衛隊が情報提供を募る無人機の条件に見合うタイプを展示しているとのお話 写真:編集部

 イスラエルの防衛大手で唯一、出展していたのがエルビット・システムズ。防衛電子機器に強い傾向があるが、無人機のメーカーとしても知られている。今回は、ブースの頭上から「日の丸のマーキングを施したヘルメス900無人機」がぶら下がっていた。日本に、この機体がちょうど適合する案件があるから、という理由で持ってきたのだそうだ。

 このほか、目立つところに展示していたのはアイアン・フィストAPS(Active Protection System)。戦車などの装甲戦闘車両に搭載して、飛来する対戦車ミサイルや対戦車ロケットを撃破するシステムだ。現在、陸自の戦車などにはこの手の装備はないが、あればありがたいのは間違いない(昨年のDSEIでも展示していた)。

 このほか、目立たないところで電子戦関連製品の模型展示も実施していた。DIRCM指向性赤外線ジャマーの「J-MUSIC」と「Mini-MUSICミュージック」、自衛と電子攻撃および偵察機能を兼ねる「SPEAR AECM」ポッドなど。個人的に目を引いたのは「Nano SPEAR」(ナノスピア)。レオナルドの「ブライトクラウド」と同様に、チャフ/フレア(対レーダー/対赤外線誘導用の囮)用のディスペンサーから投射する、レーダー誘導ミサイル向けのデコイである。イスラエルは周辺諸国の防空システムと渡り合ってきた歴史が長いから、自衛用電子戦システムには強い。

対空防衛装備アイアン・フィストAPS。この手の車両用対空迎撃システムの中では真上方向に強いことと、迎撃の際に爆発を小さく抑える工夫のあることが特長 写真:編集部

(以上)

井上孝司INOUE Koji

1966年7月生まれ、静岡県出身。1999年にマイクロソフト株式会社(当時)を退社してフリーライターに。現在は航空・鉄道・軍事関連の執筆を手掛けるが、当初はIT系の著述を行っていた関係でメカ・システム関連に強い。『戦うコンピュータ(V)3』『現代ミリタリーのゲームチェンジャー』(潮書房光人新社)、『F-35とステルス』『作戦指揮とAI』『軍用レーダー』(イカロス出版、わかりやすい防衛テクノロジー・シリーズ)など、著書・共著多数。『Jウイング』『新幹線エクスプローラ』『軍事研究』など定期誌や「マイナビニュース」「トラベルウォッチ」などのWEBメディアにも寄稿多数。

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