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木原防衛大臣、閣議後の記者会見(8月2日) オスプレイ事故に関する質疑応答など

  • 防衛省関連

2024-8-6 09:10

 令和6(2024)年8月2日(金)11時02分から、木原稔(きはら・みのる)防衛大臣は、防衛省A棟11階第1省議室において閣議後の会見を行った。
 内容は、以下のとおり。

大臣からの発表事項

日本カンボジア防衛相会談および、日本ベトナム防衛相会談の実施について

大臣 :日本カンボジア防衛相会談および、日本ベトナム防衛相会談の実施についてでございます。
 8月4日日曜日から7日水曜日、カンボジア及びベトナムを訪問し、日本カンボジア防衛相会談及び日本ベトナム防衛相会談を実施いたします。
 カンボジアのティア・セイハー国防大臣、ベトナムのザン国防大臣とは、昨年11月の日ASEAN防衛担当大臣会合において、オンラインでお目にかかってはおりますが、二国間の防衛相会談として、対面の会談としては、ともに2022年6月に実施して以来2年ぶりとなります。
 東南アジア諸国は我が国のシーレーンの要衝を占める戦略的に重要な地域です。カンボジアとベトナムとは、近年、それぞれと二国間関係を「包括的・戦略的パートナーシップ」に格上げをしておりまして、また、昨年12月に日本で実施された、両国との首脳会談でも安全保障分野での協力を更に強化することで一致をしております。今回の訪問を機に、安全保障上、大きな意義を有するカンボジア・ベトナムの両国との協力関係を更に発展させていきたいと、そのように考えております。

ブレークスルー研究のプログラムマネージャについて

大臣 :ブレークスルー研究のプログラムマネージャについて報告をいたします。
 本年10月に設置予定の「防衛イノベーション技術研究所(仮称)」でございますが、挑戦的な目標にリスクを取って果敢に挑戦するブレークスルー研究を実施いたします。その研究の企画や進捗管理を行っていただくプログラムマネージャ(PM)について、本年3月に私から募集を開始する旨発表させていただきましたが、我々の期待を上回る多数の応募をいただきました。
 多数の応募者の中から選考を行った結果、今般、十数名の方々にプログラムマネージャとして研究を進めていただくことといたしました。
 具体的には、大学の研究所長、米国の学会の元会長であったり、起業家、ベンチャー企業の執行役員といった各界における極めて優れた業績等をお持ちの方々に、プログラムマネージャとして研究を進めていただきます。これに加え、米国国防高等研究計画局(DARPA)でのプログラムマネージャ経験者にも研究に参画いただく予定となっております。
 このような多様な方々の様々な知見や、クリエイティブなアイデアを最大限に生かしていただいて、将来の防衛省・自衛隊や社会を大きく変え得る新たな機能・技術を創出していただくことを目指してまいります。

記者との質疑応答

昨年11月の米軍オスプレイ墜落事故について

記者 :昨年11月に起きた屋久島沖での米軍オスプレイの墜落事故に関する事故調査報告書が本日公表されました。これに対する大臣の受け止めをお願いいたします。

大臣 :昨年11月に屋久島沖で発生した米軍オスプレイの墜落事故についてでありますが、日本時間の本日8月2日、米側から事故の状況及び原因に関する調査報告書が公表されました。
 当該事故の原因は、左側のプロップローター・ギアボックスの不具合と操縦士の意思決定とされております。その上で、本年3月の運用再開時にも御説明したとおり、先般の事故を受け、日米間では前例のないレベルで技術情報に関するやり取りがなされており、事故原因に対応した各種の安全対策の措置を講じることで、同様の事故を予防、対処することが可能であり、これまでも安全に飛行を行っているところであります。
 飛行の安全確保が最優先であるということは、私とオースティン米国防長官を含む、日米間のあらゆるレベルで確認をしており、引き続き、日米で協力し、安全確保に万全を期してまいります。

記者 :先ほどのオスプレイの事故調査報告書について伺います。
 原因なんですけれども、プロップローター内のギアが破断したということなんですが、この破断した根本的な原因は特定できないというふうにもしています。同じ不具合が起こる可能性は海兵隊のオスプレイでも否定できないと思います。不具合が起こった場合でも、それを回避できるように安全対策を厳しくするということの意義は理解しておりますが、そうであったとしても住宅密集地に囲まれた普天間飛行場での運用には適さないのではないかと思うのですが、その点、大臣のお考えと普天間飛行場でのオスプレイの運用について停止や制限など、何らかの変更を求める考えはありますでしょうか。

大臣 :昨年11月の屋久島沖での米軍オスプレイの墜落事故でありますが、その調査報告書を皆さん御覧いただいていると思います。
 当該事故の原因、先ほど冒頭でも申し上げましたが、大きく2つ、1点目が左側のプロップローター・ギアボックスの不具合、2点目が操縦士の意思決定という、大きく2つということであります。その上で、本年3月の運用開始時、これも私もこの場でも御説明させていただきましたが、日米間で前例のないレベルで技術情報に関するやり取りというのをしてまいりました。
 そして、その結果、事故原因に対応した各種の安全対策の措置というのを講じるということを決め、そして同様の事故を予防、対処することが可能であるという結論に至り、これまでも我々の陸上自衛隊もその方針に応じてですね、現在運用しているところであります。したがって運用停止、制限を求めるという考えはございません。
 防衛省としては、オスプレイの安全性には問題ないというふうに考えておりますが、オスプレイの日本国内における飛行運用に際しては、そういった今回の報告書の内容などを含めて地元の皆様に十分に説明し配慮し、最大限の安全対策を採るよう日米で協力していくそういう考えです。

陸自、海自隊員による医療保険の不正受給疑惑について

記者 :週刊誌の報道で、陸上自衛隊と海上自衛隊の隊員による民間の医療保険の不正受給疑惑が取り上げられています。事実関係と、防衛省として今後の対応方針を教えてください。

大臣 :週刊誌の記事だったと思いますが、記事については承知はしております。
 記事に書かれていることとしては、海上自衛隊の厚木航空基地で、一部の隊員がスポーツが原因の怪我を交通事故が原因の怪我であると偽り、保険給付を増額して受け取ったことであるとか、あるいは九州の陸上自衛隊駐屯地で、保険金の請求の際に必要となる隔離証明書の作成段階で不適切な手続きが行われたことについて、週刊誌では記載をされています。
 こういった報道を受けまして、昨日ですけども、私は海上幕僚長と陸上幕僚長をですね、呼びまして、二人に対しまして、それぞれ個別にですね、事実関係を確認して、速やかに報告するように指示を出したところです。
 私の指示を踏まえて、海上自衛隊及び陸上自衛隊において事実関係を確認をしているところでありまして、現時点、この場ではですね、事実関係についてお答えできる段階にはないという、そのような状況であります。

米軍オスプレイの事故調査報告について

記者 :オスプレイの事故調査報告についてお伺いします。今回の事故はギアの一つにひびが入り、破断したことが機体の不具合の原因ですが、ひびが入った根本的な原因は解明されたのか改めて確認をさせてください。

大臣 :プロップローター・ギアボックスのハイスピード・ピニオンギアにひびが入ったことについて、二次的な損傷により初期破損の痕跡が不明瞭になったことから、正確な根本的原因を特定することはできていないものと承知をしております。
 一方で、本年3月の運用再開時に御説明したとおり、先般の事故を受けて、日米間では、前例のないレベルで技術情報に関するやり取りがなされており、各種の安全対策の措置を講じることにより、同種の不具合による事故を予防、対処することができると、そのように考えております。
 具体的には、左側のプロップローター・ギアボックス内のハイスピード・ピニオンギアの1つにひびが入り、破断したギアの破片が他のピニオンギアとサンギアの間に挟まり、サンギアの歯車が摩耗し、エンジンからの動力を伝達することができない状況が生じたという事象と、その過程において、ギアの摩耗を知らせる各種の警告灯が表示されていたにもかかわらず、適切な対応を取らなかった操縦士の意思決定の問題など、一連の事故の状況や原因については明らかとなっています。
 このように、事故原因が特定されているために、チップ探知機を用いて、全機を対象に運転再開前の予防的点検を行うとともに、維持整備の頻度を増やすことで、不具合の予兆を早期に把握することに加えて、先般の事故におけるチップの警告灯表示後の搭乗員の対応を踏まえ、予防的措置や緊急時の対応要領を定めたマニュアルについて、同種の事故を防ぐための手順を整理し、追加するといった原因に対応した安全対策の措置を講じることによって、安全に運用を行うことが可能であります。

記者 :ギアという機体の動力を伝達する非常に重要な部位の不具合の根本的な原因が分からないまま運用を継続することは安全対策上問題ないのか、大臣の見解を改めて教えてください。

大臣 :根本的な原因を特定することができないと私が申し上げたのは、いわゆるハイスピード・ピニオンギアにどうしてひびが入ったのかということが分からないという、そういう意味でありまして、ただ、ギアというのは航空機全般、特にプロペラ機というのは色んなギアが使われておりまして、そのギアというのは、これは必ず摩耗するものであります。形あるものは必ず壊れるわけでありまして、ただ、そういうことがあるので、警告灯というのが付いているわけです。つまり、インディケーターが付いていて、そこに警告ランプが点くということになっています。だから、ある意味、壊れることは前提なんですね。どのような原因かは特定できなくても、摩耗するものですから当然交換をする、ギアによっては交換する時間なんかが決まっておりますが、しかし、何らかの理由でですね、その交換する前に摩耗が激しく、その結果、損傷するということもあり得るということなので警告灯が点く、インディケーターが付いてる。
 ですので、今回は警告灯が点いていたと事前に御説明が詳しくあったと思いますが、しかし、その原因は分からないものの、そういうことがあり得るので、警告灯が点き、そしてその後の操縦士の対応要領というのが決まっているわけですね。今回、その対応要領も不十分であった、つまり操縦士の意思決定の問題があったというのが2番目の問題になっているということになります。
 そういった意味で言うと、事故の原因は特定されているというふうに私は言って申し分ないと思っておりまして、繰り返しになりますが、チップ探知機を用いて、全機を対象に運用再開前の予防的点検を行うとともに、維持整備の頻度を増やすということで、不具合の予兆を早期に把握することに加えて、先般の事故におけるチップの警告灯表示後の搭乗員の対応というものをですね、踏まえて、予防的措置や緊急時の対応要領を定めたマニュアルについて、同種の事故を防ぐための手順を整理し、追加するといった原因に対応した安全対策の措置を講じることによって安全に運用を行うことが可能だというふうに考えます。
 これは、何もオスプレイのことに限ったことではなくて、回転翼、固定翼、あらゆる航空機、いわゆる鉄の塊が飛ぶわけですから、とにかく安全性に配慮して、何かあった場合に備えて警告灯が付いています。その警告灯の対応、うまく警告灯を読み取れなかった、あるいは警告灯を無視して飛び続ける、そういった操縦士の危機管理の問題等もありますが、今回はそういったことを踏まえて、対応をしっかりと運用上見直して、安全に飛行を再開しているそういう状況であります。

昨年8月の陸自オスプレイ予防着陸について

記者 :去年の8月31日に陸自オスプレイが空自静浜基地に予防着陸しましたが、この時はプロップローター・ギアボックス内でギアの一つが摩耗し、金属片が発生し、このプロップローター・ギアボックスを交換したということでよろしいでしょうか。

大臣 :昨年8月の陸上自衛隊の静浜基地での予防着陸の件でありますが、プロップローター・ギアボックス内部で高速回転するギア等の摩耗という一般的な事象によるものでありまして、速やかに所定の対応手順に従い、最寄りの静浜基地に安全に着陸したものであり、ギアの破断も生じておりませんで、屋久島沖での墜落事故とは異なる事象と考えております。その上で、静浜基地において陸上自衛隊によりそのプロップローター・ギアボックスを交換する作業というのを行ったということでございます。

記者 :今回米軍のオスプレイのギアにひびが入ったわけですが、このひびが入るという現象は、陸上自衛隊のオスプレイでもあり得るという理解でよろしいでしょうか。

大臣 :静浜基地での予防着陸というのは、先ほど申し上げたように、ギアボックス内で高速回転するギア等の摩耗という一般的な事象によるものであって、速やかに所定の対応、手順に従い、しかし、今回の件は、パイロット、操縦士が適切にマニュアルに応じて対応したということになるんですね。
 したがって、マニュアルによって最寄りの基地に降りるということでしたから、静浜基地に安全に着陸したものであって、つまり、警告灯に従って降りたと、ギアの破断も実際は生じておりませんでしたので、屋久島沖での墜落事故とは異なる事象ということになります。

記者 :私が確認させていただいているのは、米軍のオスプレイのギアにひびが入ったということは、陸上自衛隊のオスプレイでもギアにひびが入り得るという理解でよろしいでしょうか、ということをお伺いします。

大臣 :今回の屋久島の米軍オスプレイの件は、極めて稀なギアの破損だというふうに承知をしております。ギアというのは色んなギアがあるというふうに申し上げましたけれども、そういった一般的な事象もあれば、極めて稀な事象もある。しかし、極めて稀な事象であってもですね、ちゃんと警告灯が点くわけでありまして、その警告灯に従っていれば、それはいつの段階でどういう損傷かというのは、そこは機体によって色々あるかとは思いますが、しかし、警告灯がちゃんと点くという状況にはなっているというわけでありまして、ギアによっては色んな、それぞれギアにも個体差がありますので、または、航空機ごとによって運用の仕方が違います。海兵隊のオスプレイと空軍のオスプレイとではまた使い方も違います。使い方の違いによって、どのギアがより摩耗するかであるとか、その損傷に至るまでの時間というのが異なってくると思いますから、陸上自衛隊の運用の仕方にもよりますが、一概には言えないというふうに思います。

記者 :今のやり取りを伺っていて確認なんですけれども、ギアにひびが入って破断したということについての、その根本的な原因を今後も探求すべきだというふうに大臣としてお考えなのか、今回の調査で終わるというか、一区切りついたという理解でいらっしゃるのか、そのあたりの見解を教えてください。

大臣 :一連の今回の事案については、今回の事故調査報告書で一定の区切りだとは思っておりますが、当然、プログラムオフィスというのは、米国防省並びにメーカー側も一緒に入っておりますので、メーカー側としてはですね、つまり定期的に交換する部品などについての品質の改善であるというようなことは当然行われる、これは一般的にそういうことが行われているというふうに承知をしております。

日米豪印「クアッド」について

記者 :クアッドの重要性についてお伺いします。最近日米で「2+2」行われましたけれども、これから残るですね、インドとオーストラリア、具体的にどういった分野や、どういった形でですね、連携を深めていく必要性があるというふうにお考えなのか、また、両国とも今後ですね、「2+2」を開いていく必要性等についてどうお考えなのかお聞かせください。

大臣 :クアッドに関してということですが、クアッド、日米豪印のその会議体につきましては、ある意味これは防衛、安全保障、国防の観点というのは、ここは入っていないわけでありますが、それぞれ個別に米国とはもちろん、日米での同盟関係、オーストラリアとも、これは私とマールズ国防大臣との間ではですね、二国バイ会談を通じて、安全保障に関する様々な議論をさせていただいております。インドについても同様であります。
 それぞれ各国との間では、防衛当局間の中では、それぞれ同志国としてですね、米国は同盟国、それ以外のオーストラリアやインドとは同志国として、様々な議論を進めておりますが、その後の「2+2」ということでありますが、それについては、これは防衛省だけで考えることではないので、政府全体として、また、外務省とも話をしながら、進めていくものだというふうに承知をしております。

木原大臣のカンボジアとベトナムへの訪問について

記者 :冒頭でお話があったカンボジアとベトナムについてお尋ねしたいんですけれども、それぞれ国に立場があって、例えばカンボジアは報道ぶりとかを見ると、中国と距離を縮めているとかですね、ベトナムは一方で、南シナ海を巡って、どちらかというとフィリピンとかと足並みを揃えているというか、中国と領有権を争っているという点で色々立場は異なるわけですけれども、今回訪問することでですね、何を訴えていきたいかとか、そのあたり具体的にお聞かせいただけますでしょうか。

大臣 :これから両国を訪ねるわけでありますので、現時点でどういう成果を求めてというのは、予断をもってお話しすることは相手国のあることですから、差し控えたいと思いますが、カンボジア、ベトナム、それぞれ両国との間では、戦略環境の認識を共有したいというふうに考えてます。また、防衛・安全保障協力の一層の強化というのを確認したいという、そういう雑駁としてはそういう考えであります。

米軍オスプレイ事故の調査について

記者 :話題戻りまして、オスプレイの調査の件でお尋ねします。事故発生以来ですね、防衛省・自衛隊として主体的に判断していくんだという話を大臣されていると思うんですけれども、過去のオスプレイの事故調査報告書が出た時には、防衛省において独自に調査委員会を作って検証していた事例もあるわけですけれども、今回米国の調査報告書について、防衛省として、独自に検証されるようなお考えがなかった、行われなかったのはなぜなのか教えてください。

大臣 :恐らく類似の質問は、今年の3月に運用を開始しますというふうに、私が申し上げたときに説明をしたと思いますが、今回、日米間の間ではですね、前例のないレベルでと言っていますが、非常に緊密に技術情報に関するやり取りというのをずっとやっておりました。やることができたということでありまして、その結果としても、事故原因に対応した各種の安全対策の措置を講じることができたということになります。
 したがって、我々としては、今回事故調査報告書の内容というのは、ほぼ事前にこう把握できていたということになるのですが、したがって同様の事故を予防対処することが可能であるという、そういう位置付けにあったわけでありまして、今回こういった、今回のような対応になったということになります。

日米オスプレイ運用の操縦士判断の違いについて

記者 :オスプレイの関係でお尋ねします。先ほど話に出ていた静浜への着陸と今回の事故の対比なんですけれども、警告灯が一回表示されて、静浜では着陸をしたと聞いています。今回の操縦士は、何度か警報があっても着陸をしなかった、この点も事故に寄与したというふうに調査報告書は分析していると思うんですが、こうした日米の運用の操縦士の判断の違いというのはなぜ生じているのか、この点について大臣は何かお考えございますか。

大臣 :ギアボックスというのは、定期的にそれは摩耗する、これはもう仕方がないことです。そうするとチップが出てくるので、それをこう、ちゃんと感知するようにインディケーターが付いているということを申し上げました。運用する上でですね、これは一定程度そういったことが生じることというのはどの航空機も同じです。民間のヘリコプターだって同じであります。そして、当然それは機体によって、そのオペレーションによって、あるいは機体の稼働率等によってですね、それぞれまちまちだということであります。
 ですので、同じ機体でもですね、パイロットというのは違うパイロットが乗る場合もあるので、それぞれの機体には機体のログというものがあってですね、ヒストリーがずっと書かれていて、この機体はどういう傾向にあるのかという、どういう運用をしてきたかというのがログブックというのに書いてあるわけですね。ですので、その米軍の今回のオスプレイの事故、それはもう凄惨な事故でですね、大変な状況にあったわけですが、その間、その墜落するまでも、そのパイロット、最後のパイロット以外にも色んなパイロットが乗ってきたということになります。従って、そのパイロットの資質といいますかね、そのオペレーションの順守能力といいますか、そういったことにもよると思います。
 こういったパイロットのある意味、判断の問題というのは陸上自衛隊のオスプレイにも言えると思いますので、したがって、私共としてはですね、統一したマニュアルというものを、どのパイロットが乗ったとしても、それはきちっと守ると、決められたことはどのパイロットも守っていくということ、そして、それぞれ機体に応じた特性というのが、個体差みたいなのが機体によってもあるので、そこをしっかりと把握した上でですね、これからマニュアルの追加的なものも行いながら、安全運航に徹するということなんだろうと思っております。

(以上)

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