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高出力マイクロ波でドローンスウォームをまとめて撃墜──技術シンポジウム2024

  • 日本の防衛

2024-11-15 15:42

今年も開かれた、防衛装備庁が主催する「技術シンポジウム2024」(11月12〜13日)。注目の展示を紹介しよう。

 防衛装備庁が主催する防衛技術シンポジウム2024において、新世代装備研究所は「ドローン対処の切り札 〜HPM技術の早期装備化へ向けて〜」と題する展示を行った。

写真:編集部(以下同じ)

 ひと昔前、電車に乗ると「優先席付近では携帯電話の電源をオフにしてください」という車内放送が流れた。これは、心臓ペースメーカーに誤作動を起こさせないようにするためだ。つまり、相性の悪い電波が当たると、電子機器は誤作動を起こすことがある。

 それをドローン対処に使おうというのがこの研究だ。
 HPMとは高出力マイクロ波(High Power Microwave)のことだ。一般に波長が1ミリメートル〜1メートルの電磁波を「マイクロ波」と呼んでおり(μmではないので注意)、高出力のマイクロ波を当ててドローンの搭載機器に誤作動を起こさせる。

 この兵器の優れたところは、電力さえ供給できれば弾切れのないところと、HPMのビームが広がるため一度に複数のドローンを攻撃できるところ。スウォーム(群)への対策には持って来いというわけで、まさに「ドローン対処の切り札」と言えよう。

 ただし、すべての機体を墜とせるとは限らないため、遠距離の目標にはHPMを照射し、近距離に迫った目標には2つのレーザー兵器で対処する構想とのこと。

 また、小型化して無人機に搭載すれば、HPMによる空対空攻撃も可能になる。機関砲、ロケット、ミサイルに続く、空中戦における新たな武器となる可能性もありそうだ。

(以上)

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