森下陸幕長が年頭の挨拶「人材確保に係る分水嶺」
- 日本の防衛
2025-1-2 18:06
陸上自衛隊は令和7(2025)年1月1日(月)、森下泰臣(もりした・やすおみ)陸上幕僚長の年頭の挨拶を、公式サイト上で公開した。
以下に全文を掲載する。
令和7年1月1日 陸上幕僚長から新年のご挨拶
~「強靭な陸上自衛隊の創造」の実現に向けて~
陸上自衛隊WEBサイトをご覧の皆様、明けましておめでとうございます。平素より陸上自衛隊に対する深いご理解とご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、国際社会は戦後最大の試練の時を迎え、新たな危機の時代に突入しており、中国による軍事活動の拡大・活発化、北朝鮮による核・ミサイルの増強、ウクライナ侵略を行う中でのロシアによる軍事活動の継続に加えて中東情勢の不安定化等、我が国は依然として戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しております。
このような安全保障環境の中、昨年、陸上自衛隊は、1月1日に石川県で発生した能登半島地震における災害派遣を始めとした国内外における各種任務を遂行しつつ、防衛力の抜本的強化に係る取組を推進してまいりました。また、同盟国・同志国等との防衛協力・交流を通じた連携強化や3年ぶりに実施した陸上自衛隊最大規模の実動演習である陸上自衛隊演習等を通じ、各種事態等への抑止及び対処の実効性を向上させ、地域の平和と安定に寄与してまいりました。
本年、陸上自衛隊は、「防衛力整備計画」の3年目として、各種事態等に対応し得る部隊の即応性を向上させるとともに、防衛力の抜本的強化に係る取組を着実に推進してまいります。また、将来にわたって使命を完遂し得る陸上防衛力を実現するため、人材確保に係る分水嶺として人的基盤の抜本的強化を始めとした各種取組に大きく舵を切ることが必要であると考えます。陸上防衛力の中核は飽くまで「人」であるとの認識の下、隊員一人一人が働きやすい、そしてやりがいをもって勤務できる環境を構築し、士気高く任務にまい進できるよう、陸上自衛隊一丸となって取り組み、魅力あふれる憧れの陸上自衛隊を目指します。
我々一人一人が厳しい状況にあっても己に打ち克ち、任務や訓練に励むことが、隙のない備えとなり、現在から将来にわたる国民の安全、仲間や家族の幸せに直結するとの認識の下、「強靭な陸上自衛隊の創造」に向け職責を全うすることをお誓い申し上げますとともに、皆様にとって心穏やかな一年になるよう心からお祈り申し上げます。
(以上)
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