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齋藤海幕長が年頭の挨拶「同盟国・同志国との関係をより深化」

  • 日本の防衛

2025-1-2 18:09

 海上自衛隊は令和7(2025)年1月1日(月)、齋藤聡(さいとう・あきら)海上幕僚長の年頭の挨拶を、公式サイト上で公開した。
 以下に全文を掲載する。

年頭挨拶

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 旧年中賜りました御支援、御厚情に対し、心より御礼申し上げます。

 昨年生起したヘリコプター墜落事故及び掃海艇「うくしま」火災事象では、多大なご心配をおかけしました。また、情報保全に関する不適切な取り扱い、手当の不正受給等、国民の皆様の期待と信頼を大きく損なう不祥事を生起させたことに対し、深くお詫び申し上げます。

 現在、個々の事案の再発防止を含め、組織の態勢も改善すべく「海上自衛隊をより精強・誠実な組織とするための検討」(略称「よりS2検討」)を行っています。本取組みを通じ、日々誠実に勤務する隊員が、より任務にまい進できるよう努めてまいります。

 さて、我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最も厳しく、中国、ロシア、北朝鮮の活動活発化や連携強化は大きな懸念です。また、ウクライナやイスラエル情勢に見られるように、武力紛争は依然として絶えません。

 このような中、海上自衛隊は、昨年も広大な海域への部隊展開を通じ「自由で開かれたインド太平洋」の実現に貢献しつつ、我が国周辺の警戒監視活動や弾道ミサイルへの警戒を継続してきました。本年も平素からの活動を不断に継続しつつ、情勢の変化に迅速に対応いたします。

 特に対外面では、同盟国・同志国との関係をより深化してまいります。また、欧州とインド太平洋地域の安全保障は一体であるとの認識の下、各国海軍のインド太平洋地域への展開を歓迎するとともに、支援態勢の構築を推進します。国内では、大切な予算を適切に執行するとともに、必要な装備品・弾薬の調達、可動率向上、施設整備等の各種取組を着実に進めてまいります。また、防衛力の中核は「人」であり、募集、採用、就職援護及び隊員の処遇改善等の施策を推進します。

 激変する環境下、海上自衛隊は改めて、私たちが国家・国民のためにあるという原点、海上防衛の奉仕者であるという原点を強く自覚し、自らの使命に誠実に向き合ってまいります。本年も変わらぬ御支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 令和7年1月1日 第36代 海上幕僚長 海将 齋藤 聡

(以上)

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