ロシア軍によるウクライナ侵略の状況 4月28日 防衛省まとめ
- 日本の防衛
2025-5-1 10:12
防衛省は令和7(2025)年4月28日(金)、ロシア軍によるウクライナ侵略の状況について、最新情報を更新した。
防衛省では2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、およそ1週間おきにマップ上にその状況をまとめ、公式サイトにおいて公表し続けてきている。
今回の更新は以下のとおり。
ウクライナ関連
今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更であり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為です。
防衛省としては、インド・太平洋地域への影響も見据えながら、関連動向の情報収集・分析に努めており、可能な限り、共有していきたいと考えています。
ロシア軍によるウクライナ侵略の状況(2025年4月28日時点)
ロシア軍は、クルスク州及びウクライナ東部・南部地域において攻勢やウクライナ全土に対するミサイル・無人機攻撃を継続。また、ウクライナ軍もロシア領内への攻撃を継続している模様です。

※以下は地図に記入された文字の書き出しです。一部の略語・略号は元の言葉に書き改めています。
戦闘による人的被害・物的損耗の状況
ロシア軍
:死者約19.8万人(ゼレンスキー大統領24年12月8日)
:死者約20万人、負傷者約40万人(WSJ24年9月17日)
:死傷者約90万人(英国防省25年3月20日)
ウクライナ軍
:死者4.3万人(ゼレンスキー大統領24年12月8日)
:死者約8万人、負傷者約40万人(WSJ24年9月17日)
ウクライナ市民
:死者12,654人以上、負傷者2万9,392人以上(国連25年2月21日)
※WSJ=ウォール・ストリート・ジャーナル
戦況など
・ウクライナ空軍は、F-16戦闘機のパイロット1名が戦闘任務中に死亡したと発表。ロシア国防省は、防空システムによりF-16を撃墜したと表明(4月12日、13日)
・ウクライナ国家親衛隊司令官は、ロシアがポクロウスク方面に対して大規模攻撃を実施も、ウクライナが兵員240名以上のほか、オートバイ×96、装甲戦闘車両×21などを破壊し撃退した旨発表(4月17日)
・ロシア国防省は、4月18日にドネツク州ヴァレンチニウカ、22日に同州スハ・バルカ、23日に同州タラシウカを解放したと発表
・ハルキウ州検察局は、ロシアが焼夷榴弾型の弾頭と搭載した「イスカンデル」ミサイルで、集合住宅や民間企業を攻撃したと発表。ウクライナ国家非常事態庁は、1名が死亡、114名が負傷と表明(4月18日)
・ウクライナ軍参謀本部は、ウクライナ空軍が、ロシアクルスク州チョトキノの無人機発射基地を成功裏に攻撃と表明(4月21日)。また、戦争研究所(ISW)は、ウクライナがタタルスタン共和国のシャヘド型無人機の製造拠点に対して無人機攻撃を行った可能性がある旨指摘(4月24日)。
・ザポリッジャ州知事などの発表によれば、ロシアが2発の誘導爆弾で攻撃し、1名が死亡、38名が負傷し、集合住宅などが損壊(4月22日)
・ウクライナ空軍は、ロシアがウクライナ全土に対し、弾道ミサイル「イスカンデルM/KN-23」や巡航ミサイル「Kh-101」、「カリブル」などミサイル×70発、シャヘド型など無人機×145機からなる大規模攻撃を実施と発表。ウクライナ国家非常事態庁は、首都キーウへの攻撃により12名が死亡、90名が負傷と表明(4月24日)
・ウクライナ外務省は、中国大使に対し中国企業がロシアでの軍事製品の生産に関与していることに対する深刻な懸念などを表明したと発表(4月22日)
・米メディアは、西側当局者によれば、米国がウクライナに対し、米国によるロシアのクリミア「併合」承認やウクライナNATO加盟の除外を含む停戦構想を提示と報道(4月20日)・ゼレンスキー大統領は、ウクライナはクリミアをロシア領土であると法的に認めることはないと発言。これに対し、トランプ大統領は、ロシアとの和平交渉にとって極めて有害と表明(4月22日、23日)
・プーチン大統領は、24年に、150万機以上の多様な無人機(各日約4千機のFPVドローンなど)が前線部隊に送られたと発言(4月23日)
・ロシア参謀総長は、プーチン大統領にクルスク州を完全に奪還した旨報告。他方、ウクライナ軍参謀本部は、クルスクの特定地域でウクライナ軍の防衛作戦が継続と表明(4月26日)
・ロシア参謀総長は、クルスク奪還に北朝鮮兵士が参加したと発言。また、北朝鮮も、クルスク解放作戦に参加した等とする中央軍事委員会の書面立場文を発表(4月26日、28日)
資料源:ウクライナ政府機関ウェブサイト、ロシア大統領府ウェブサイト、ISW等
(以上)
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