DSEI Japan 2025 短報──タウルス・システムズ
- 日本の防衛
2025-5-27 16:45
2025年5月21日から23日まで、千葉県の幕張メッセで開催された、日本で唯一の統合型防衛・セキュリティ展示会「DSEI Japan 2025」。主要な出展ブースの展示内容を、個別にお届けしよう。
MBDAのドイツ法人MBDAドイッチュラントと、現在はスウェーデンのサーブの一部門となっているサーブ・ボフォース・ダイナミクスが共同で設立した企業がタウルス・システムズ(TAURUS Systems)である。空中発射型巡航ミサイル「KEPD350」の模型を出展した。

KEPD350は、最大速度マッハ1.0で、最大射程は500km以上、用途に応じた弾頭を弾体中央部に搭載可能な巡航ミサイルだ。
弾頭のひとつ、「メフィスト」(Multi-Effect Penetrator Highly Sophisticeted and Target Optimised)という名称の500kg弾頭は、前方に配置された成型炸薬弾頭と後方に配置されたやや細めの弾頭で構成されており、成型炸薬弾頭が地下施設や強固な防護力を持つ指揮所などに穴を開けた後、後方に配置された弾頭により施設内部を破壊する仕組みで、厚さ5m以上の鉄筋コンクリート構造物を貫通する能力があると言われている。
またエアバースト(空中炸裂)モードを備えた弾頭を使用すれば、屋外に露天駐機された航空機はもちろん、レーダーや地対空ミサイルなどにより構成される敵防空網を面制圧することもできる。
タウルス・システムズは2019年に開催された最初のDSEI Japan で、航空自衛隊のF-2にKEPD350を統合する構想を明らかにしている。今回もKEPD350を搭載するF-2とF-15の模型が展示された。


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