全国戦没者追悼式を開催 総理大臣など参列(8月15日)
- 日本の防衛
2025-8-19 11:45
政府は令和7年(2025)8月15日(金)、東京・北の丸公園の日本武道館で全国戦没者追悼式を開催した。
天皇皇后両陛下がご臨席し、石破 茂(いしば・しげる)総理大臣、各国務大臣、衆議院議長、参議院議長、各政党代表、遺族などが参列した。

式次第は次の通り。
開式
天皇皇后両陛下御臨席
国歌斉唱
式辞 内閣総理大臣
黙とう
天皇陛下のおことば
追悼の辞 衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、遺族代表(1名)
天皇皇后両陛下御退席
献花
以下に首相官邸のリリースを引用する。
全国戦没者追悼式
令和7年8月15日、天皇皇后両陛下御臨席の下、石破総理は、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式に参列しました。
毎年8月15日は、先の大戦において亡くなられた方々を追悼し平和を祈念するため、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とされています。
式典には、石破総理を始め、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、関係団体の代表、遺族の方々などが参列し、先の大戦における全戦没者に対して追悼の誠をささげました。
石破総理の式辞の後、参列者全員で1分間の黙とうを行い、続いて天皇陛下がおことばを述べられました。その後、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、戦没者の遺族代表が、それぞれ追悼の辞を述べ、参列者による献花が行われました。
(以上)
令和7年度全国戦没者追悼式総理大臣式辞
天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族、各界代表のご列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。
先の大戦では、300万余の同胞の命が失われました。
祖国の行く末を案じ、家族の幸せを願いながら、戦場に斃(たお)れた方々。広島と長崎での原爆投下、各都市への空襲並びに艦砲射撃、沖縄での地上戦などにより犠牲となられた方々。戦後、遠い異郷の地で亡くなられた方々。今、すべての御霊(みたま)の御前(おんまえ)にあって、御霊安かれと、心より、お祈り申し上げます。
今日の我が国の平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊(とうと)い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません。改めて、衷心より、敬意と感謝の念を捧(ささ)げます。
未(いま)だ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。一日も早くふるさとにお迎えできるよう、全力を尽くします。
先の大戦から、80年が経(た)ちました。今では戦争を知らない世代が大多数となりました。戦争の惨禍を決して繰り返さない。進む道を二度と間違えない。あの戦争の反省と教訓を、今改めて深く胸に刻まねばなりません。
同時にこの80年間、我が国は一貫して、平和国家として歩み、世界の平和と繁栄に力を尽くしてまいりました。
歳月がいかに流れても、悲痛な戦争の記憶と不戦に対する決然たる誓いを世代を超えて継承し、恒久平和への行動を貫いてまいります。未だ争いが絶えない世界にあって、分断を排して寛容を鼓(こ)し、今を生きる世代とこれからの世代のために、より良い未来を切り拓(ひら)きます。
結びに、いま一度、戦没者の御霊に平安を、ご遺族の皆様にはご多幸を、心よりお祈りし、式辞といたします。
令和7年8月15日
内閣総理大臣 石破茂
(以上)
全国戦没者追悼式式辞等についての会見
(総理は追悼式典の式辞で、戦争の反省と教訓を刻まなければならないと述べたところ、「反省」という言葉を総理が使ったのは13年ぶりだが、なぜ今回使用したのか、また、戦後80年のメッセージを出すことについて、いつ、どのような形で発表する予定か)
本日の式辞におきまして、全ての戦没者の方々に心から哀悼の意を表するとともに、先の大戦から80年が経過をし、戦争を知らない世代が大多数を占める中、改めて、悲痛な戦争の記憶を世代を超えて継承し、戦争の惨禍を決して繰り返すことなく、これからも世界の平和と繁栄に力を尽くしていくと、そういう趣旨で、式辞は申し上げたものであります。御指摘の点につきまして、私は、反省の上に教訓があるというふうに思っております。反省があって、教訓があると。いきなり教訓があるわけではない。反省があり、その上に教訓が出てくると、そういうふうに私自身は考えておるものでございます。ある意味で一体のものと申し上げてもよろしいかと思います。これは、これまでの政府の見解・考えと変わるものではないと思っておりますが、あのような戦争を2度と行わないために、その反省と教訓を、改めて胸に刻む必要があると、このような趣旨で申し上げたものでございます。
(戦後)80年のメッセージと、仮に申し上げますれば、私どもの内閣におきまして、これまでの内閣総理大臣談話を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおります。これは今後も引き継いでいくものでございます。戦後80年のメッセージの在り方につきまして、現時点で、具体的に決まっておるものではございませんが、先般、国会でお答えをいたしましたように、今までの談話の積み重ねも踏まえながら、適切に判断をするものであります。その際、戦争の記憶を風化させないと、このような戦争を2度と行わないと、こういうような観点が大事であるというふうに考えております。今までの談話というものを踏まえた上で、そこにおいて提起をされているもの、なお我々が考えていかねばならないもの、そういうものについて申し上げるというようなことも一つの意義かと考えておりますが、まだ具体的に内容が決まっておるものではございません。以上です。
(以上)
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