赤堀外務審議官がAIと国際の平和及び安全に関する安保理ハイレベル公開討論に出席(9月26日)
- 日本の防衛
2025-9-30 09:55
外務省は令和7(2025)年9月26日(金)、赤堀毅(あかほり・たけし)外務審議官のAIと国際の平和及び安全に関する安保理ハイレベル公開討論出席の結果について以下のように公表した。
赤堀外務審議官のAIと国際の平和及び安全に関する安保理ハイレベル公開討論出席(結果)
9月26日(現地時間25日)、米国・ニューヨークを訪問中の赤堀毅外務審議官は、現地時間9月24日及び25日に開催されたAIと国際の平和及び安全に関する安保理ハイレベル公開討論に出席したところ、概要は以下のとおりです。
1. 赤堀外務審議官は、AIと国際の平和及び安全に関する安保理ハイレベル公開討論に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。
2. 赤堀外務審議官は、ステートメントの中で、日本として、「安全、安心で信頼できるAI」を実現するための国際的なガバナンスの構築に向けて、人道と安全保障の視点を勘案したバランスの取れた議論を通じ、国際社会において共通認識が得られるよう、引き続き国際的な議論へ積極的かつ建設的に参加する旨を強調しました。
(参考)別添
赤堀外務審議官ステートメント(英文(PDF)/和文仮訳(PDF))
AIと国際の平和及び安全に関する安保理ハイレベル公開討論ステートメント(仮訳)
李在明(イ・ジェミョン)韓国大統領による時宜を得たこの公開討論の開催について、心から歓迎いたします。
議長、
AIは我々に革新的な機会を提供するものですが、そこで得られる利益を最大化するためには、AIのリスクを軽減し、「安全、安心で信頼できるAI」を実現するための国際的なガバナンスの構築が急務です。
このため、日本は、2023年に「広島AIプロセス」の立上げを主導し、国際指針や行動規範を策定しました。この国際行動規範を順守する企業の履行状況、これを確認するための「報告枠組み」も立ち上がっています。
安全と信頼を確保しながらイノベーションを促進することが重要であり、日本としては、引き続きグローバル・サウスを含めた世界におけるAIの利用・開発環境の向上やガバナンス構築を後押しする取組を続けてまいります。
特に、軍事領域におけるAIの活用は、省人化・省力化、市民の保護などの利益をもたらし得る一方で、誤用・悪用の可能性やエスカレーションを招くリスクが存在するということを認識する必要があります。
国際の平和及び安全に資する形でAIの活用をするためには、AIの能力及び限界について国際的な共通理解の醸成を図ることに加え、能力構築支援やグッドプラクティスの共有が重要となります。
加えて、軍事領域におけるAIに関する理解を深め、責任ある利用に向けた現実的かつ実践的な取組を推進することも有意義です。
日本は、人道と安全保障の視点を勘案したバランスの取れた議論を通じ、国際社会において共通認識が得られるよう、引き続き国際的な議論に積極的かつ建設的に参加してまいります。
議長、
AI進化のスピードに遅れないよう、グローバルに安全、安心で信頼できるAIを実現するためには、各国間の協力が必要不可欠です。
本公開討論が、各国の協力体制を構築していくための一助となると確信しております。
ありがとうございました。
(以上)
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