外務省、対イラン安保理制裁決議の再適用について、岩屋外務大臣談話を公表(9月26日)
- 日本の防衛
2025-10-1 10:02
外務省は令和7(2025)年9月28日(日)、対イラン安保理制裁決議の再適用について岩屋毅(いわや・たけし)外務大臣の談話を以下の通り公表した。
対イラン安保理制裁決議の再適用(外務大臣談話)
1 日本時間9月28日、2015年の国連安保理決議第2231号に基づき解除されていた対イラン制裁措置が再適用されました。
2 これまで我が国は、イランによる核兵器開発は決して許されないとの立場から、関係国と緊密に連携し、対話を通じた問題解決の重要性を強調してきました。9月23日の日イラン外相会談を始めとするイランに対するハイレベルでの働きかけを含め、我が国としても外交努力を継続してきた中、関係者が合意に至ることができなかったことは残念です。
3 イランの核問題は重大な岐路に立っています。対話を通じたイラン核問題の解決が重要であるとの我が国の立場は不変であり、このまま対話の機運が失われることがあってはなりません。
4 我が国としては、米国とイランの間の協議の早期再開を含む外交の重要性を強調するとともに、イランに対しては、今般再適用されることとなった安保理決議を適切に履行するとともに、関連の保障措置協定上の義務に従い、国際原子力機関(IAEA)との完全な協力を直ちに再開するよう引き続き求めます。
5 中東地域の平和及び安定並びに国際不拡散体制の維持は極めて重要です。我が国は、安保理の決定を然るべく履行するとともに、国際社会と連携しながら、必要なあらゆる外交努力を引き続き行っていきます。
(参考)包括的共同作業計画(JCPOA)に基づく安保理決議第2231号と対イラン制裁の関係
(1)JCPOAは、イランの核兵器開発を防止するために、イランの核関連活動に制約をかけ、その見返りに米国や欧州が対イラン制裁を解除することを規定。2025年10月18日の安保理決議第2231号の「終了の日」には、安保理決議に基づく全ての対イラン制裁が終了し、以後、安保理はイラン核問題を取り上げない。
(2)一方、安保理決議第2231号においては、JCPOA参加国が核合意上のコミットメントの「重大な不履行」(significant non-performance)を安保理に通知し、その後30日以内に過去の安保理決議に基づく対イラン制裁の終了を継続するための決議案が採択されない場合、過去の安保理決議(第1696号、第1737号、第1747号、第1803号、第1835号及び第1929号)に基づく対イラン制裁を復活させることができると規定されている(いわゆる「スナップバック」。ただし、安保理が別の決定をする場合にはその限りではない。)。今回の対イラン制裁措置の再適用は、この規定に基づくもの。
(以上)
◎下の[次の記事][前の記事]ボタンで、日本の防衛に関するニュース記事を次々にご覧いただけます。
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- 人事発令 10月21日付け、指定職・書記官人事
- 石破内閣が総辞職・高市内閣が発足 新たな防衛大臣は小泉進次郎氏(10月21日)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、書記官(33名)
- 自衛隊統合演習、10月20日から全国規模で実施へ 日米豪も参加
- 人事発令 令和7年8月1日付け、1佐職人事(陸自196名、海自60名、空自62名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将人事(陸自7名、海自5名、空自7名)
- 陸上自衛隊、令和7年度の主要訓練・演習スケジュールを発表
- 中谷防衛大臣が記者会見 就任1年の総括や馬毛島視察、統合演習などに言及(10月17日)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、指定職(31名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将人事(陸自7名、海自5名、空自7名)
- 自衛隊統合演習、10月20日から全国規模で実施へ 日米豪も参加
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 防衛省関係者956名が受章:第45回危険業務従事者叙勲(令和7年10月11日)
- 人事発令 10月21日付け、指定職・書記官人事
- 人事発令 令和7年8月1日付け、1佐職人事(陸自196名、海自60名、空自62名)
- ロシア軍によるウクライナ侵略の状況 10月10日 防衛省まとめ
- 陸上自衛隊、令和7年度の主要訓練・演習スケジュールを発表
- 《ニュース解説》陸自の新型装輪装甲車「AMV XP」を知る
- 人事発令 3月17日付け、1佐職人事(陸自220名、海自3名)
- 《特集》トヨタ・ランクルが自衛隊の装甲車に? 陸自・軽装甲機動車の後継をめぐる新たな展開
- 《ニュース解説》陸自の新型装輪装甲車「AMV XP」を知る
- 防衛省関係者956名が受章:第45回危険業務従事者叙勲(令和7年10月11日)
- 《ニュース解説》陸自・軽装甲機動車の後継をめぐる新たな展開 本命は国産SUV?
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、1佐職人事(陸自196名、海自60名、空自62名)
- 人事発令 10月8日付け、1佐人事(空自6名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将人事(陸自7名、海自5名、空自7名)
- 《特集》5つの艦種で構成される海自の主力艦 基礎から分かる「護衛艦」概論
- 人事発令 8月1日付け、1佐職人事(陸自191名、海自56名、空自34名)

