空自U-125A救難捜索機の新潟空港での滑走路逸脱 事故調査結果を公表(3月6日)
- 日本の防衛
2026-3-10 12:33
防衛省 航空幕僚監部は令和8(2026)年3月6日(金)15時00分、昨年9月19日(金)に発生した航空救難団新潟救難隊所属のU-125A救難捜索機による新潟空港での滑走路逸脱について、以下のように事故調査結果を公表した。
新潟救難隊所属U-125Aに係る事故調査結果について
1 事故の概要
(1)日時:令和7年9月19日(金)11時52分頃
(2)場所:新潟空港B滑走路上
(3)機種:U-125A救難捜索機
(4)概要:航空救難団新潟救難隊所属のU-125A救難捜索機が、新潟空港B滑走路に直線進入(滑走路延長線上から距離をとった着陸のための経路)によるノーフラップ形態(翼の高揚力装置(フラップ)を降ろさない形態)で進入し脚を下げずに着陸し、滑走路を逸脱するとともに、機体を損壊した。
着陸後、滑走路上に部品等が散乱したため、部品等を回収する必要が生じ、滑走路が約4時間閉鎖となり、民間航空機の運航に影響(欠航:15便、目的地変更:2便)が生じた。
(5)被害:U-125A救難捜索機機体下面、主翼及びエンジンの損壊
2 事故の経過
(1)10時00分、U-125Aは、練成訓練のため、機長以下5名が乗り組み、新潟空港を離陸した。
(2)所要の訓練を実施後、緊急操作訓練として直線進入によるノーフラップ形態による着陸を行うことを機長が計画し、新潟空港管制所に要求、承認を得た。
(3)11時52分頃、新潟空港B滑走路に脚上げ状態で着陸し、滑走路を逸脱し停止した。
(4)停止後、航空機のエンジンを停止し、事故機乗組員5名は機外へ脱出した。
3 事故の原因
本事故は、脚上げのままで着陸を行い、事故機胴体下面と滑走路が接触し、方向保持ができず、滑走路から逸脱するとともに機体を損壊したものである。
脚上げのままで着陸を行ったことの主な要因は次のとおり。
1 事故機機長が脚下げの指示及び脚下げの確認を行わないまま着陸したこと。(操縦)
2 事故機副操縦士が正規の手順に従ってFINAL CHECKLISTを実施しなかったこと。(操縦)
3 事故機機長が計画変更の際に実施要領等を事故機乗組員に説明せず、相互補完が可能な状態を築くことができなかったこと。(その他)
4 再発防止策
(1)基本手順の確実な実施
ア 各種チェックリスト及びスタンダードコールアウトの教育及び確実な履行
イ 入念な飛行訓練準備と訓練実施前及び計画変更時の確実なブリーフィング、手順確認(形態変更の時期を含む。)の実施
(2)適切な訓練管理の実施
ア 教官操縦士による全操縦士の能力把握及び各種資格検定要領の見直し(「チェックリストの履行状況」、「チャレンジ及びレスポンスの状況」を追加)
イ 掌握した内容に基づく的確な操縦教育の実施
ウ ア、イを踏まえたIPミーティングの実施による継続した技量把握及び訓練管理
(3)安全な運航管理の実施
ア 乗組員の適切な人事管理
イ 操縦技量や飛行頻度(直近の機長又は副操縦士としての飛行頻度や訓練内容)、操縦能力を考慮した訓練計画の作成または変更
ウ 部隊特性に応じたヒューマン・ファクターズ※1教育の継続的な実施によるノンテクニカル・スキル※2に関する理解の深化
(※1)人間が関わる機械やシステムを安全かつ効率的に機能させるために必要な、人間の能力や特性、限界等に関する知見や手法等
(※2)操縦に関する専門的な知識・技術ではなく、適切な状況認識やコミュニケーションなど、業務を安全かつ効率的に行うために必要な認知的・社会的な能力


(以上)
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