日本航空宇宙工業会、2023年度の実績をふまえ記者会見
- その他
2024-5-30 11:11
令和6年5月28日(火)、日本国内の航空宇宙産業約130社で構成する一般社団法人・日本航空宇宙工業会(SJAC)は、年次開催の第13回定時総会にともない記者会見を実施した。
会見では、会長の満岡次郎(みつおか・じろう、IHI取締役会長)氏が、旅客需要のコロナ禍からの回復や、地政学リスクの高まりに伴う各国の防衛予算増加、安全保障も含めた新たな宇宙利用サービスの拡大などに言及し、業界としての見通しを示した。一方で、民間航空・防衛航空・宇宙の各分野におけるサプライチェーン混乱、人材不足、インフレなどの課題克服の必要性も訴えた。
具体的なデータとしては、日本の2023年度の航空機生産額1兆6,868億円(うち民間1兆2,067億円、防衛4,801億円)について、2022年度の1兆4,087億円(うち民間9,576億円、防衛4,511億円)から2,781億円増加していると指摘。ピークとなった新型コロナ蔓延前の2019年の1兆8,569億円には及ばないものの、パンデミック収束に伴い着実な回復を見せているとした。一方、先行指標となる2023年の航空機の受注は2兆円を超える過去最高のレベルに到達しており、「こうした受注拡大もあり、2024年度の航空機と宇宙機器を合わせた生産高は、コロナ禍前、2019年の2兆円を超える規模に回復することを期待しています」と述べた。
とくに防衛航空の分野に関しては、昨年「防衛生産基盤強化法」が成立して防衛産業が防衛力そのものと位置付けられ、生産基盤の維持・強化のための施策が打ち出されたこと、次期戦闘機(F-2後継機)の国際共同開発に向けた体制整備が進んでいることを受け、産業界としても国の要請に応えられるよう努めていくとした。また宇宙分野については、昨年、宇宙開発戦略本部から「宇宙安全保障構想」が示されたことを受け、これまで以上に重要かつ戦略的な領域と考えられるようになった証左であるとし、産業界として、スタートアップ企業や大学および研究機関とも連携して、新しい時代を作っていきたいとした。
なお、記者会見後の定時総会において満岡会長は退任し、SUBARU取締役会長の中村知美(なかむら・ともみ)氏が、同日付けで新会長に就任した。
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